中学生の23%が抑うつ症状、小学生の2割が幻覚

少し前の記事ですが、気になる記事があったので紹介しておきます。

1つは、中学生の23%、小学生でも8%が「何をしても楽しくない」「泣きたい気がする」「独りぼっち」などの抑うつ症状を示しているという調査です。「なにをしても楽しくない」という子ども…。う〜む、です。

もう1つは、小学生の2割が「人の顔が見える」「自分の悪口が聞こえる」などの幻覚(幻視、幻聴)を体験したことがあるという調査。海外の研究では、幻覚を訴える子どもの割合は19?35%というので、日本だけが飛び抜けて高いわけではありませんが、しかし、「自分の悪口が聞こえる」というのは、あまり健全なものではありません。

子どもたちは相当深刻な精神状態におかれているということなのでしょうか。

中学生23%、小学生8% うつ病リスクの抑うつ症状(共同通信)
小学生の2割「幻覚体験」 不安定な親子関係反映か(共同通信)

中学生23%、小学生8% うつ病リスクの抑うつ症状
[共同通信 11月1日14時3分更新]

 うつ病につながるリスクがある「抑うつ症状」が小学生の約8%、中学生の約23%にみられることが1日、北海道大大学院の伝田健三・助教授(児童精神医学)らの調査で分かった。こうした子供たちは「何をしても楽しくない」といった気分の落ち込みに加え「泣きたい気がする」「独りぼっち」などの悲哀感が強かった。
 約3300人のデータを分析した結果で、小、中学生を対象にしたこれだけ大規模な調査は初めて。自殺志向を持つ子供が少なくないことも示され、思春期の心のケアに向けた教育現場の取り組みが強く求められる。
 調査は学校の協力が得られた北海道の小、中学生を対象に実施。昨年10?12月に学校を通じて質問用紙を送り、小学生2175人、中学生1156人の計3331人が回答した。

小学生の2割「幻覚体験」 不安定な親子関係反映か
[共同通信 11月2日18時32分更新]

 統合失調症の診断基準にもなる幻覚(幻視、幻聴)を体験したとする小学校高学年の児童が2割に上ることが、名古屋大発達心理精神科学教育研究センターの調査で分かった。幻覚を訴える子供の割合はこれまでの海外の研究で19?35%とされてきたが、国内で示されたのは初めて。
 意識と行動のつながりが失われる「解離」や不安が関連しているとみられ、村瀬聡美助教授は「親子関係のストレスがきっかけで幻覚が出たという症例もあり、親子関係の不安定さが(調査結果の)背景にあるのではないか」とみている。3日から名古屋市内で始まる日本児童青年精神医学会総会で発表する。 調査は村瀬助教授らが通院歴などのない11、12歳の児童約760人を対象に行った。うち約21%が「人の顔が浮かぶ」「自分の悪口が聞こえる」などと回答した。

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