あっちとこっち

今日は、午前中と午後とそれぞれ用事があって、都心と埼玉と、あっちこっちと行ってまわり、前から風邪気味ということもあって、いささかお疲れ気味の1日でした。

午前中は、某集まりで、最近の科学的社会主義が「新しく理論的に突破した点は何か」について、その方面の第一人者の講演を聴く機会がありました。内容的には、(1)民主主義革命論、(2)新しい世界情勢論、(3)未来社会論、の3本柱。その中で、(1)に関連しては、日本資本主義の戦後60年の推移と到達点に立って、あらためて理論づける作業、(2)に関しては、新しい世界情勢論にたってあらためて戦後の世界政治史を見直す作業、が提起されたことが注目されます。また、未来社会論に関しては、「はっきり言って、科学的社会主義の中で未来社会論が一番送れた分野だった」とズバリ指摘されたこと。そして、レーニンの国家論・革命論を再吟味していくなかで、「戦時共産主義」に直結していく問題として、「記帳と統制」論、分配論があって、そこから「市場経済=敵」論が出てくる、という理論問題が浮かび上がってきたとの紹介があり、そこから、マルクス「ゴータ綱領批判」のレーニン流解釈(『国家と革命』での)の問題に行き着いた、とご本人の問題意識の展開があとづけられて紹介されました。また、レーニン流「分配」論を外してみたときに、『資本論』第3部第7篇「三位一体」的定式がマルクスの未来社会論の到達点だと思うという指摘は、「生産手段の社会化」を未来社会論の中心にすえるときに、そこまで奥深く考えていたのかと新鮮に聞こえました。

午後は、大学時代の知り合いの奥さんが、来月、オペラ(ベルディ「イル・トルヴァトーレ」)の舞台を踏むことになり、今日は、そのプレ企画で彼女が歌うのを聴きに行ってきました。結婚して、子育てをして、その後になってあらためて舞台にたつというのは、なかなか大変なことだと思います。残念ながら主役ではないものの、プログラムに名前が載るのはともかく大したもの! 友人として、ともかくコンサートに駆けつけて応援することしかできませんが、趣味で音楽をやるというのと、実際に舞台に立つというのでは大違い。がんばって欲しいと思います。

まあ、芸術家の妻をもった旦那は大変だろうけどね…。(^^;)

ところで、そのプレ企画というのは、オペラの見どころを紹介しながら、ピアノ伴奏ながら歌手を立てて、さわりを聞かせるというもの。2時間の講釈は、いささか長くもありましたが、ヴェルディのオペラの“新しさ”がよく分かりました。

作成者: GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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