映画「コーラス」

映画「コーラス」

 昨日、日比谷公会堂で開かれた憲法集会に参加して、そのあと参加者5000人で、日比谷公会堂から内幸町ホールの前を通ってガードをくぐり、西銀座から数寄屋橋交差点を通って、東京駅八重洲口前を通過し、日本橋常磐公園まで、1時間あまり「憲法改悪反対」「9条を守れ?」とアピールしながらパレードしてきました。

 で、パレードが終わると、また銀座までとって返して、シネスイッチ銀座へ。フランス映画「コーラス」を見てきました。

 1949年、元音楽教師のクレマン・マチュー(ジェラール・ジュニョ)は、「池の底」という名前の寄宿学校に着任する。生徒たちは、親を亡くしり素行に問題ありとして預けられた子どもたち。いたずらばかりする“悪ガキ”にたいし、校長(フランソワ・ベルレアン)は“やられたら、やり返せ”をモットーに容赦のない体罰を加える。マチューは、ささくれだった子どもたちの気持ちを何とかしようと、子どもたちに合唱を教える。しかし、生徒のピエール・モランジュ(少年時代、ジャン=バティスト・モニエ)は、そんなマチューに反発する。
 ある晩、誰もいないはずの教室から“奇跡の声”が聞こえてきた…。

 ということで、悪童たちがみるみる合唱がうまくなるあたりは“話が出来すぎ”ですが、まあそうでないと映画になりませんから、そのあたりは目をつぶるとして、少年モランジュを演じるジャン=バティスト・モニエのボーイ・ソプラノは、実際、素晴らしい。彼がソロで歌う「キリエ」などは、映画のお話とは関係なしに、切なく癒されるほどで、本当に心に染みいってくるようです。

 主演のマチュー先生役のジェラール・ジョニョは、「バティニョールおじさん」を自ら監督し、ナチスに追われるユダヤ人の子どもを匿う食料品店の親父を好演しましたが、本作でも、体罰主義の校長に反発して、子どもをかばったり、土曜日には父親が自分を迎えに来てくれると信じている孤児ペピノに愛情を注ぐ人情味溢れる教師役を演じています。あと、初めは校長の言いなりになっているだけだと思われたけれど、実はいい奴だったりする体育教師シャベール役のカド・メラッド、子どもの悪戯で大怪我をする用務員(?)マクサンス役のジャン=ポール・ボネール、それにプログラムなどでは紹介されていないのだけれど、変人呼ばわりされる数学教師などなど、実に個性的な脇役たちが登場。子どもたちも、モランジュやペピノだけでなく、マクサンスを怪我させて、マチューに言われて看病する少年や、くりくり巻き毛にメガネでお祖父ちゃんに教えてもらったという軍歌を歌い出す少年など、個性的で輝いてます。

“歌声”のもつ、なにものにも代え難い魅力が、子どもたちとマチュー先生との温かい交流とともに、心に染みいってくる作品でした。

コーラス オフィシャルサイト : HERALD ONLINE

【映画情報】製作・出演:ジャック・ペラン/監督・脚本・音楽:クリストフ・バラティエ/出演:ジェラール・ジュニョ、フランソワ・ベルレアン、ジャン=バティスト・モニエ、カド・メラッド、マリー・ビュネル(モランジュの母)、ジャン=ポール・ボネール、グレゴリー・ガティニョル(モンダン)、キャロル・ヴェイス(伯爵夫人)、マクサンス・ペラン(ペピノ)/2004年 フランス

作成者: GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

12件のコメント

  1. TB有難うございました<(_ _)>
    本当にこの映画良かったです。人生の一本です。

  2. ピンバック: Cerezo Weblog +α
  3. ピンバック: 2アウト満塁!
  4. トラックバックありがとうございます(^^*
    本当、あの歌声はしみいりました…。

    ハリーポッターのようなものより、こういった作品に
    がんがん力を入れてほしいな…と思ってしまう
    今日この頃です。

  5. 私もコーラス見てきました♪
    歌声がとてもステキでしたよね。

    私としては,バリトンの子も(名前忘れてしまいましたが),素晴らしいバリトン歌手になって更生するかと思ったのですが,万事うまくいくわけではないですね.

    でも,心温まる,いい作品だったと思います.

  6. こんばんは。
    札幌では来月に再上映されることになりました。
    また、天使の歌声を聴いてこようと思っています。

  7. ピンバック: 欧風

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