今週の「九条の会」(8月26日まで)

全国の「九条の会」の活動を紹介したニュースを、インターネットからピックアップしました。

九条を守る集い:講演や演奏会 きょう呉で/広島
[毎日新聞 8月26日朝刊 8月26日18時2分更新]

 「憲法九条を守る呉の集い」が26日午後2時から、呉市警固屋2の警固屋公民館で開かれる。作家・大江健三郎さん、評論家・加藤周一さんらのアピールで全国に4000を超える「九条の会」が結成されているが、呉地域は4団体しかないため活動の輪を広げるのが狙い。地元のマスコミ学会員、教員OB、宗教者、画家らが代表呼びかけ人となって実行委員会を組織している。
 当日は、神原ギターM・Cマンドリンクラブの演奏会の後、靖国参拝違憲アジア訴訟原告団長、菅原龍憲さんが「戦争遺族としての私」と題して講演する。入場無料。問い合わせは実行委員会事務局。【牧正】

「島大九条の会」が憲法改正の勉強会
[山陰中央新報 2006/08/26]

 島根大学の教職員や学生らでつくる「島根大学九条の会」が二十四日同大で、憲法改正の手続きを定める国民投票法案を考える学習会を開いた。関西学院大学の柳井健一助教授(憲法・英国国籍法)が法案の概要や問題点を整理。参加した学生や教員に「憲法は国の顔。国民が正しい理解を持って議論できるよう、専門家が正しい形で伝えることが大事」と呼び掛けた。
 柳井教授は「護憲、九条を守る立場から言えば、国民投票法が必要とは言えない」と前置き。実際に法律が制定されるならば「改正の賛否を国民が意思表明でき、自由で多様な議論が保障されるよう声を出すことが必要」とした。
 問題点として、与党案に盛り込まれた憲法改正の提案権(衆議院百人以上、参議院五十人以上)が少数会派による代案提示の排除につながると指摘。公務員や教員などの投票運動の禁止にも疑問を呈した。
 同法案をめぐる動きは改憲促進の呼び水の役割があるとし「新憲法の制定に向けた動きもある中、どこまでが現憲法が定める憲法の改正なのか、再検証の必要がある」と強調した。
 同法案は、前の通常国会で審議入りし、継続審議となっている。

平和のための戦争展:太平洋戦争時の生活品800点――飯野町/福島
[毎日新聞 8月23日朝刊 8月23日12時1分更新]

 太平洋戦争前後の住民の日常生活に密着した品を集めた「平和のための戦争展」が22日、飯野町大久保の「ギャラリー北町」で始まった。飯野町民約100人で構成する「飯野町九条の会」の主催。会員が知人や親せきから集めた約1000点のうち約800点が展示されている。
 展示品は、「祝入営」と筆書きされたのぼりや「生きて虜囚の辱めを受けず」との戦陣訓が書かれた冊子、わずかな布で子供服の作り方を紹介した戦時色の濃い女性雑誌など。福島市渡利に投下された模擬原爆の破片も展示されている。
 初日は約80人が訪れ、同町青木の妙泉寺住職、岩崎隆義さん(73)は、展示された模擬原爆を見て「当時は安達中学の1年生。学校の裏山にいて、ずしんという大きな音が聞こえた」と当時を振り返った。
 同会事務局の伊藤敏寛さんは「戦争で実際に苦しむのは民間人。戦時中の暮らしの悲惨さを知ってもらい、平和を願ってほしい」と話した。
 26、27日には戦時食を体験するため、すいとんや糧飯(かてめし)と呼ばれる大根の葉などを加え量を増やしたご飯などがふるまわれる。
 同展は30日まで、入場無料。【今村茜】

歌俳:万葉九条の会、講演と演奏会
[毎日新聞 2006年8月20日 東京朝刊]

★万葉九条の会、講演と演奏会
 9月9日午後1時40分、新百合21ビル多目的ホール(川崎市麻生区万福寺)。「憲法九条を未来に・近代文学と日本の民主主義思想」のテーマ。ピアノ演奏・川口慈子。歌人・岩田正、文芸評論家・小森陽一の講演。問い合わせは同会。

憲法誕生秘話に光 南相馬出身の学者主人公の映画製作
[河北新報 2006年08月20日日曜日]

 福島県南相馬市小高区(旧小高町)出身で、日本国憲法草案の作成にかかわった憲法学者鈴木安蔵(1904―1983年)を主人公にした映画「日本の青空」が制作されることになった。制作費は賛同者からの協力金で賄われることになっており、地元でも支援の動きが広がっている。
 鈴木安蔵は旧制相馬中、旧制二高を経て京都大に進んだ。1945年、憲法草案を作成するために設立された「憲法研究会」で中心的な役割を果たし、国民主権や男女平等を打ち出した草案は新憲法に大きな影響を与えた。
 映画は22歳の女性雑誌記者が安蔵の取材を通して、憲法誕生の真実に迫るというストーリー。「アイ・ラヴ・ピース」などで知られる大沢豊監督がメガホンを取る。
 11月にクランクインする予定で、来年1月の完成を目指す。
 制作費約2億円は制作委員会(東京)が発行する制作協力券で賄われる。安蔵の出身地の「小高九条の会」は制作委員会に参加し、協力券100枚をすでに完売。相双地方の他の九条の会が支援を申し出ているほか、出身校同窓会などにも協力を呼び掛けているという。
 小高九条の会は「改憲論議が高まる中で、現行憲法の価値を考え直すことが必要だ。安蔵の地元として映画制作を盛り上げ、支援の輪を広げていきたい」と話している。
 制作支援は1口10万円(協力券100枚分)。協力券は映画完成後、鑑賞券として使える。連絡先は「日本の青空」制作委員会03(3524)1565。

尼崎平和のための戦争展:紙芝居で被爆体験語り継ぐ――松田さんら3人訴え/兵庫
[毎日新聞 8月20日朝刊 8月20日13時2分更新]

◇次世代へ平和の大切さを
 戦争体験を風化させず、次の世代へ語り継ごうと、尼崎市の労働福祉会館で19日、広島や長崎で被爆した人たちの体験を聞く集いがあった。「尼崎市原爆被害者の会」会長の松田正美さん(80)による紙芝居「水がほしい」など、広島や長崎で原爆に被爆し、家族を失った語り部3人が、「もう誰にも、同じ苦しみを味わせたくない」と、体験をもとに平和の大切さを訴えた。
 開催中の「第11回尼崎平和のための戦争展」の企画。松田さんは当時19歳で、通っていた旧広島工業専門学校の授業中に被爆した。同校は爆心地から約2キロの地点にあった。松田さんの家族は、両親と13歳の弟の4人。弟は広島市内で、空襲による火災の延焼を防ぐための作業中、両親は爆心地近くへ買い物に出かけていた。
 松田さんが被爆直後、火災で激しく燃える市街地を迂回(うかい)して自宅へ戻ると、「お母さん、死んだよ」と、父親が静かに告げた。自宅近くの路上で見かけた遺体の一つだったと、後で気付いた。弟は、自宅近くの防空ごうで見つけた。振り絞るような声で「水をくれ」と頼まれた。「重いやけどを負った人に水を飲ませると、死ぬ恐れがある」と聞いていたため、畑のトマトを与えると、むさぼるように食べた。弟は翌日、防空ごうの中で亡くなった。松田さんは「亡くなるのだったら、あのとき、水を飲ませてあげたらよかった」と悔やむ。4日後には父親も亡くなった。
 「戦後61年たち、生活はずいぶん豊かになったが、戦争で命を奪われたり、体や心を傷つけられ、幸せを失った多くの人たちの犠牲があったことを忘れてはいけない」と、松田さんは訴えた。
 20日には「瀬戸内海・機雷除去」や「学徒動員と空襲」をテーマに体験を聞く。「火垂るの墓」などのアニメ上映会もある。無料。同実行委(06・6481・1133)。また同日、宝塚市小林2、市立西公民館ホールでも午後1時半から「平和と戦争の話を聴くつどい」があり、沖縄戦をテーマにした吉永安正さんの三線(さんしん)の弾き語りもある。資料代500円。宝塚九条の会。【幸長由子】〔阪神版〕

戦争体験:沖縄戦・広島原爆・東京大空襲…3人がそれぞれの体験語る――加賀/石川
[毎日新聞 8月17日朝刊 8月17日14時0分更新]

◇洞くつの病院、「水をくれ」、逃げ惑う火の海

 石川県加賀市の市民団体、加賀9条の会(西山誠一代表)がこのほど、同市市民会館で、市内在住の戦争体験者から話を聞く会を開いた。沖縄戦従軍、広島での原爆被爆、東京大空襲を体験した3人がそれぞの体験を語り、子ども連れを含む約40人が、再び戦争を起こしてはいけないというメッセージに聴き入った。【池内敬芳】
 沖縄戦に従軍したのは僧侶の河崎恭進さん(84)。23歳で召集され、けがをした兵士を手当てする衛生兵として沖縄に送られた。病院は「ガマ」と呼ばれる洞くつだった。米軍艦からの攻撃が激しくなると、安全なガマを探して転々。逃げる途中に米兵に撃たれ、めがねが飛んだこともあった。米軍につかまり、「戦争は終わった」と知らされたのは1945年の8月16日だったという。
 被爆体験を語ったのは西藤(さいとう)康広さん(72)。広島市の宇品に住んでいた西藤さんは、戦争が激しくなったため広島県内の山間部に疎開。8月6日の原爆で、市内中心部にいた、いとこ2人が行方不明になった。探し出そうと、8月16日に広島市に戻り、水を飲んで被爆した。
 皮膚がむけた人たちが、治療を求めて病院の前に列を作り、「水をくれ」と訴えていたという。
 また、東京都墨田区で大空襲を体験した主婦(79)は、3月9日の深夜、父、弟と3人で火の海の中を逃げ惑ったという。満潮で水位が高くなっていた川に入り、川べりにつかまって米軍のB29が去るのを待った。隣組65人のうち、生き残ったのはわずか10人だけだったと語った。
 西山代表は「戦争の真実が聞けて良かった」と話していた。

作成者: GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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