投機マネーはどれくらいあるのか? (3)

よくは分かりませんが、「YUCASEEマネー」という投資運用情報会社の流しているニュースによると、BIS発表として、先物取引市場での金融先物取引やオプションの名目契約残高は、2008年9月末期日物で95兆ドル。2005年12月末期日の58兆ドルから64%増。店頭市場での金融先物、スワップ、オプション、その他のデリバティブ取引の名目契約残高は、2007年6月末時点では516兆ドル、2005年12月末の298兆ドルから74%増。

他方、特に投機的だといわれているヘッジファンドはどれくらいあるのか? 業界誌?の調査によると、1本10億ドル以上のものだけで世界中で391本あって、総額は2.65兆ドルになるらしい。

デリバティブ取引急増でシステミック・リスク拡大(YUCASEEマネー)
世界のヘッジファンド運用額、27%増の2.65兆ドル―日本のファンドは流出超(HEDGE FUND KLUG)

デリバティブ取引急増でシステミック・リスク拡大
[YUCASEEマネー ヘッジファンド・ダイジェスト2008年5月2日]

 ウォーレン・バフェット氏、ジョージ・ソロス氏などがデリバティブ市場の急拡大に伴うリスクの増大について懸念を表明している。連銀がベアー・スターンズの破綻の連鎖を断ち切るために介入。JPモルガンによる買収を後押ししたが、今のところ、損失発生に伴う大きな問題は起きていない。デリバティブ市場が大きくなるにつれて、市場参加者はベアー・スターンズのケースのような取引相手の経営不安を一段と懸念するようになっている。
 BIS(国際決済銀行)の発表によると、先物取引市場での金融先物取引やオプションの名目契約残高は2005年12月末期日の58兆ドルから64%増えて、2008年9月末期日物の残高は95兆ドルになった。先物での名目契約残高とは現物取引に置き換えた場合の取引高のことをいう。店頭市場での金融先物、スワップ、オプション、その他のデリバティブ取引の名目契約残高は、2005年12月末の298兆ドルから74%増えて、2007年6月末時点では516兆ドルになった。

CDSは政府発行債権の5倍の45超ドル

 また、これら先物取引に伴う証拠金の残高は11兆ドルとBISは推定している。直近の数字は公表されていないがこの金額より多いことは確かだ。米国通貨監督局の推計によると、第3四半期に決済期日がくる、米国の商業銀行のデリバティブ取引名目契約残高は172兆ドルだ。しかし、これらの契約残高のうち、ネットのクレジット契約残高は2520億ドルにすぎない。
 ソロス氏は、ハイリスクのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を世界の金融市場の頭上に吊るされたデモクレスの剣だと強調する。CDSは金利支払の遅延に対する一種の保険。CDSの契約残は45兆ドルで政府発行債券の市場のおよそ5倍の大きさだ。IMFによると、銀行が最大の利用者でヘッジファンドの占める割合は全体の3分の1だ。

情報提供:株式会社アセット・ナレッジメント

世界のヘッジファンド運用額、27%増の2.65兆ドル―日本のファンドは流出超
[HEDGE FUND KLUG 2008.04.18 10:53]

  ファンド業界誌「アブソリュート・リターン」の出版元ヘッジファンド・インテリジェンスによると、2008年の年初時点でのヘッジファンド運用資産額は、世界全体で2.65兆ドルに達し、前年比27%のプラスになったと金融各紙が報じている。
 ヘッジファンドの平均リターンは8%で、資産増加の3分の2以上が投資家からの新規受託だった。この流入資金の大部分は機関投資家からのもので、殆どはファンド・オブ・ファンズ(FoF)を経由したもの。
 昨年下半期のヘッジファンド業界の成長率は6.6%へと減速したが、これに対し同社のニール・ウィルソン論説員は「(以前に比べてペースは落ちたものの)ヘッジファンドは昨年下半期に世界全体で成長を続けており、業界全体が世界的な信用収縮の第1局面を非常に上手く切り抜けたと認識している」と述べた。
 10億ドル以上の運用資産額を有するヘッジファンドは、全世界で391本、業界全体資産総額の約80%を占める。こうしたファンドのうち255本が米国を拠点とし、なかでもニューヨークはプラス17%の144本が拠点としている。ニューヨークのファンドは年末時点で、前年比50%増の9,730億ドルの資産を保有。欧州ヘッジファンドの資産総額は、25%増の約5,750億ドル。ロンドンにはヘッジファンド資産の約60%が集まっている。
 アジア太平洋地域のファンドの資産は、2008年年初に前年比プラス30%の1,960億ドル。中国とインドで大きな成長が見られた一方、日本のファンドは大幅な流出超に見舞われた。東京がヘッジファンドの中心地としての地位を手放しつつある一方で、現在香港やシンガポールには10億ドル以上の運用資産額を誇る運用会社が計19社存在する。

作成者: GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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