群馬の老人施設 入居者の多くは墨田区の生活保護受給者

群馬県の老人施設で起きた火事。多くの犠牲が出てしまったが、この施設は老人ホームとしての届けを出していなかったようだ。しかも、群馬にありながら入居者の多くが東京都墨田区から生活保護を受けていたという。どうやら複雑な問題がありそうだ。

群馬の老人福祉施設火災 県に無届け 「劣悪な環境」情報も(MSN産経ニュース)
群馬・高齢者施設7人死亡火災 多くの入居者が東京・墨田区から生活保護受ける(FNNニュース)

群馬の老人福祉施設火災 県に無届け 「劣悪な環境」情報も

[MSN産経ニュース 2009.3.20 10:39]

 群馬県渋川市の老人福祉施設「静養ホームたまゆら」で3棟が全半焼し5人が遺体で見つかった火災で、同施設は福祉施設として県に届け出がなかったことが20日、分かった。県はこれまでにも施設を運営する特定非営利活動法人(NPO法人)「彩経会」(高桑五郎理事長)に対し、施設概要の説明などを求めてきたが、内容に矛盾する点があることなどから週明けにも実態調査に乗り出す方針だった。
 県によると、同施設について「高齢者を集めて食事を与えている」「劣悪な環境らしい」などの情報が寄せられたため、彩経会に対し、施設概要の説明を求めたという。
 今月に入り、彩経会から概要確認書の提出を受けたが、施設概要を「25室、定員25人」とする一方、建物の構造を「1棟15部屋」とするなど、矛盾があった。
 このため、県では週明けにもこの施設の実態調査を行う方針だったとしている。県介護高齢課によると、同施設は老人福祉法に基づく「有料老人ホーム」に該当する可能性があるが、その場合、所在地の都道府県知事に対し、施設運営の届け出を行う義務がある。
 一方、県警渋川署は行方不明者2人の捜索を続けるとともに、現場検証を行い出火原因の特定を急いでいる。同署は失火、放火の両面で調べており、高桑理事長から、火気の取り扱いや防災体制など、施設の管理状況について事情を聴いている。

群馬・高齢者施設7人死亡火災 多くの入居者が東京・墨田区から生活保護受ける

[FNNニュース 03/20 18:55]

 群馬・渋川市の高齢者施設で7人が死亡した火事で、施設側の不可解な実態が浮かび上がってきた。この施設は、群馬県にあるにもかかわらず、多くの入居者が東京・墨田区から生活保護を受けていた。
 20日朝、現場に入った静養ホーム「たまゆら」の桑原五郎代表(84)は、「(防火設備やスプリンクラーは?)ないです。スプリンクラーはないです。『福祉の街づくり』なんて標ぼうしてやったことが、こういう最悪の結果になって、言葉もないんですけど」と話した。
 群馬・渋川市の高齢者施設火災では、7人が死亡し、4人が重軽傷を負った。
 救出された入所者は「自分だって、そういう目にあったかもわかんないじゃないですか。やっぱり怖いよね」と話した。
当時、施設にいた職員は1人だけで、近所の老人ホームの職員らが救助活動を行った。救出にあたった人は、「片っ端から扉を開けて、中にいた人を勝手に出した」、「目が見えない人と、車いすが2人。向こうの施設の人と一緒に、車いすだけ持ち上げて」などと話した。助かった入所者のもとへと駆けつけた家族は、「女房はもう泣き出して、もう駄目だと思っていた」、「(救助されて)安心したっていうかね。動けないからね」などと話した。最も燃え方がひどかったのは、北側の別館の個室部分で、亡くなった7人の中には、手足が不自由な人もいた。警察は、不審火の可能性もあるとみて調べている。
 実は、この施設には、ある問題があった。
 今回火災が起きた高齢者施設では、運営実態に問題があるとして、群馬県が23日に立ち入り調査を行う予定だった。群馬県によると、「たまゆら」は、NPO(民間非営利団体)法人として登録していたが、居住や食事の提供をしている実態があったため、有料老人施設として届け出る義務があったという。
 「たまゆら」の桑原代表は「(施設に)スプリンクラーはないです。それは、面積がそれ(設置基準)に至ってないから、スプリンクラーは免除されていた。ただですね、手前の方の人が助かって、奥のところは助からない。そこは危険なので、消防さんに指導をもらって、今月(3月)中にわたしが建て直ししますと。ただ、入所するところがないので」と話した。
 一方、この施設には、地元の人も入所しているものの、なぜか多くの人が、東京・墨田区から入所していた。
救助された入所者は「ぼくですか。墨田区ですよ。(この施設は)区の方が探してくれたんで。(施設の利用料は)生活保護の人は(墨田)区役所が」と話した。この施設では、15人が墨田区から生活保護を受けていた。
 東京都の福祉事務所職員は「実際、今そういう方がたくさんおられて、実際に行く場所がないものですから、そういうところに入らざるを得ないという大きな現実があると思うんですよ」と語った。この施設について、墨田区は「有料老人ホームという認識ではなく、高齢者賃貸住宅という認識だった」とコメントしている。

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