今週の「九条の会」(11月24日まで)

全国各地で草の根で活動している「九条の会」のニュースを、インターネットのなかから拾い集めています。

小豆島へ疎開した寮母・児童らの体験本に

[asahi.com マイタウン香川 2010年11月24日]

 第2次世界大戦のまっただ中、大阪から小豆島に疎開した児童たちと、その暮らしを支えた女性の体験をまとめた本が出版された。タイトルは「小豆島(草壁・安田)の学童集団疎開 川北国民学校(大阪・西淀川区)の児童たち」。戦争の悲惨さを語り継ごうと、65年ぶりに当事者たちが再会して当時を振り返った話などをもとに、「小豆島九条の会」が編集した。(飯島健太)
 同書によると、1944年9月、川北国民学校(大阪市西淀川区、現在の市立川北小学校)の3〜6年生約140人が、空襲から逃れるため小豆島に疎開。島内の極楽寺や栄光寺、旅館などを寮代わりに生活を始めた。
 「子どもの健康を守ることだけを考えていましたねえ」
 同書に登場する櫛本イトヱさん(91)=小豆島町神懸通=はこう振り返る。
 島出身で大阪の保健所で働いていた櫛本さんは、児童の世話をする寮母として島に戻った。38人の面倒を一人で見たが、食べる物も着る物もない。ある男児が他人の家の庭に干してあった芋を盗んだときは、その家に謝りに行きつつ、内心は「しょうがないことやなあ」と思った。島内でもしばしば空襲警報が鳴り響き、夜中に「おかあさん」と寝言を言い、涙ぐむ子も。「全員の洗濯をし、寝かしつける。みんなの母親でした」
 終戦を迎えると、児童は大阪に帰った。櫛本さんも大阪に再び行こうかと悩んだが、「みんなを無事、親元に戻せた。私の役目は終わり。本当の親と子の間に、私が入るすき間はない」。そう思い、島内の病院に就職したという。
 同書は、疎開の経緯や規模、生活の様子を振り返る手記などで構成。今年3月、櫛本さんが大阪に行って児童7人と65年ぶりに再会した時に語り合った内容も掲載した。
 本を編集した元中学教諭の大内秀樹さん(75)=土庄町=は「当時は子どもながらに、命を差し出すのが当たり前と考えていた。命を粗末に考えるそんな社会は許せない。二度と戦争を起こしてはいけない。今の子どもに同じ経験をさせないためにも、戦争の悲惨さを語り継いでいくべきだ」と話す。
 同書は1300円。

佐久で平和イベント 中学生、聞き取り調査の感想発表

[信濃毎日新聞 11月24日]

 佐久地方の憲法9条の会や県教組佐久支部などでつくる「平和のための信州・戦争展佐久地区実行委員会」は、23日の「勤労感謝の日」に合わせ、平和を考えるイベント「PEACE感謝の日」を佐久市内で開いた。小中学生による平和学習の感想発表などがあり、市民ら約20人が聞き入った。
 小諸市の小諸東中学校の3年生5人は、夏休みの課題で戦争を体験した家族や近所の人に聞き取り調査をした感想を発表。「テレビや本で戦争を知ったつもりになっていたけれど、実際に聞いた話はずっと悲惨だった」「ちゃんと自分の子どもたちに戦争の話を伝えないといけないと思った」などと話した。
 神戸大学名誉教授(日本近現代史)の須崎慎一さん(63)=佐久市原=は「韓国併合100年を考える」と題して講演。幕末から1910(明治43)年の日韓併合までの歴史を、海外メディアの報道から振り返り、「韓国を支配した問題について、日本人自身がもう一度検証しないといけない」と訴えた。
 実行委はこれまで夏を中心に活動してきたが、年間を通じて取り組もうと、今回初めて秋のイベントを企画した。

大湊・青森空襲展開幕/弘前

[陸奥新報 2010/11/23 火曜日]

 憲法9条つがる女性の会主催の「大湊・青森空襲展」が22日、弘前市の百石町展示館2階で始まり、空襲で焼け野原になった青森市の写真、遺品の展示や講話を通じて戦争の悲惨さを伝えている。同展は23日まで。
 65年前に青森で起きた空襲を市民や若い人に知ってもらおうと開催。一面焼け野原の青森市内、三内墓地で戦死者を荼毘に付す家族などの写真約50点のほか、兵士を送迎した小旗、防空ずきん、投下された焼夷弾も展示している。
 初日は青森空襲を記録する会の今村修会長が講話し、空襲の経過や使用された焼夷弾について説明。「被害者の多くは女性と子供。亡くなった場所はほとんどが防空ごうだった」とし、焼夷弾は「家屋向けに開発された新型で、日本で最初に落とされたのが青森」と述べ、参加者が熱心に耳を傾けた。
 同展最終日の23日は午前10時から午後4時までで、午後2時から高橋孝千年学区9条の会代表が講話する。

舞鶴の海は戦時そのもの 中宇治九条の会憲法集会

[京都民報 2010年11月23日 10:38]

 中宇治九条の会は21日、宇治市のゆめりあうじで「第10回憲法集会」を開き、約40人が参加しました。
 第一部では、地元のソプラノ歌手によるイタリアや日本の歌曲の美しい歌声に酔い、恒例のレンコンケーキとコーヒーでほっこり。
 第二部は、舞鶴平和委員会の橋本靖彦氏が舞鶴の海上自衛隊の状況と日本の安全について講演しました。
 橋本氏は、同隊がアメリカとともに海外で活動できる態勢として、護衛艦「ましゅう」(13500トン)にミサイルを搭載し艦内に手術できる病院施設を設けるなど、世界でもトップ級のミサイル防衛計画に沿った戦艦を配備していると指摘。アメリカと指揮系統を統一するなど、舞鶴の海は戦時そのものの様相を呈していると述べました。
 また舞鶴港では狭い港に米艦船を迎えるためのしゅんせつ工事がくり返されていることも報告されました。
 「日米安保条約」がある故に、憲法九条の下でも舞鶴が日本海で最も危険な海となっていることに大きな衝撃をうけるとともに、舞鶴を平和の海にすることが日本の安全につながることを学んだ学習会でした。

井上ひさしさん死去:市民団体が悼む集い――四日市/三重

[毎日新聞 2010年11月20日 三重版]

 一貫して反戦を訴え続け、今年4月に75歳で亡くなった小説家で劇作家の井上ひさしさんを悼む集いが26日、四日市市西浦1の中部地区市民センターで開かれる。護憲活動に取り組んでいる市民団体「九条の会・よっかいち」が井上さんの遺志を継ぎ、活動の輪を広げようと企画した。
 当日は午後6時から08年6月28日に井上さんが四日市市で行った講演の模様をビデオで上映する。「広島、長崎に続く第三の被爆地が出てこないのは、被爆者や国民が大きな流れを作り出した結果。自信を持って憲法を守るために頑張りましょう」と呼び掛けた在りし日の姿を紹介する。また、「国民学校一年生の会」で活動をともにした橋本左内さん(75)の講演も予定している。参加無料。

平和をねがうわが町の戦前・戦後資料展

[asahi.com マイタウン愛知 2010年11月20日]

 28日午後2〜4時、名古屋市千種区上野1の上野コミュニティーセンター2階。戦争や空襲当時の写真や手紙、遺品など「平和の大切さを」教える品々を展示。上野地域九条の会主催。問い合わせは熊谷さん。

反基地運動の象徴「内灘かぞえ唄」高校生がロックで再現

[asahi.com マイタウン石川 2010年11月18日]

 住民ぐるみの反対運動で米軍試射場を撤収させた内灘闘争。反基地運動の象徴として口ずさまれた「内灘かぞえ唄」が、内灘高校の生徒有志4人の手で再現された。「若い世代にも関心を持ってもらいたい」と、エレキギターをかき鳴らすロック調にアレンジ。4人は、21日に内灘町である映画上映会「内灘から辺野古を考える」での演奏にむけ、練習を重ねている。
 かぞえ唄は、戦後、内灘砂丘が米軍試射場として接収されたことに対する反対運動で、住民や全国の支援者らが座り込みで抵抗した際に歌われていた。同校では、数年前に総合学習でかぞえ唄を編曲して演奏した経験がある。今回の上映会に合わせて軽音楽同好会の顧問教諭が生徒に呼びかけたところ、同町在住の2年生4人が手を挙げた。
 原曲は民謡風に合いの手が入るゆったりとしたテンポの曲。初めて聴いた4人の第一印象は、「何だこの歌は」「古くさい」。だが、ロック調にすれば若い人でも楽しめるのではと、演奏を重ねながらアレンジを繰り返した。
 イントロではギターの弾き語りスタイルで、途中からはギター、ドラム、ベースが刻むリズムに乗せて激しく歌い上げる。リーダーの鉢野邦尭(くにあき)さん(17)は「とにかく歌を聴かなければ歌詞の意味もわかってもらえない。同世代にも関心を持ってもらえたら」と話す。
 演奏は、21日午後1時から内灘町役場の町民ホールでの映画上映後に披露される。上映されるのは、米軍基地の移設に反対する沖縄・辺野古の人々や、射撃場を撤去させた韓国人たちの運動を描くドキュメンタリー映画「マリーンズ・ゴー・ホーム」(藤本幸久監督)。協力金として入場料1千円が必要。問い合わせは主催の実行委。

■内灘かぞえ唄

一つ日の丸むしろ旗
二つ舟小屋に泊まりこむ
ホヤ ホーヤ

三つみんなで反対すれば
四つ吉田はんも困るやろ
ホヤ ホーヤ

五ついのちをメッコにしても
六つ村をば金では売らぬ
ホヤ ホーヤ

七つ中山あやまらせ
八つ役人追い返す
ホヤ ホーヤ

九つこんどはだまされまいぞ
ドカンやめるまで動きやせぬ
ホヤ ホーヤ

     ◇

■映画上映会は加賀・羽咋でも

 辺野古を考える映画上映会は県内各地を巡回しており、19日午後7時からは加賀市山代温泉北部の市文化会館で、素手や銃で敵を倒す訓練を繰り返す米軍海兵隊の日常を追った藤本監督の作品「ワンショット・ワンキル」など2本を上映。協力金は1千円。問い合わせは加賀9条の会、木村さん。
 20日午後2時からは羽咋市中央町の羽咋公民館で、「マリーンズ・ゴー・ホーム」を上映。協力金は500円。問い合わせは市勤労者協議会。

辺野古描いた映画 3市町で28日上映

[朝日新聞マイタウン山梨 2010年11月16日]

 沖縄県知事選が投開票される28日に、米軍普天間飛行場の移設先として日米両政府が合意した同県名護市辺野古地区を描いたドキュメンタリー映画が、山梨県内3カ所で上映される。
 各地を回っている「辺野古を考える全国上映キャラバン」で、上映されるのは辺野古で撮影を続ける藤本幸久監督の「また、また、辺野古になるまで」など。当日は、プロデューサーの影山あさ子さんの講演もある。誘致した市民団体の担当者は「基地の問題は沖縄県民だけでなく、私たち一人ひとりが考えていく必要がある」と話す。
 28日の上映スケジュールと問い合わせ先は次の通り。
 午前10時〜富士河口湖町の河口湖ステラシアター小ホール。1200円(前売り千円)。富士北麓九条の会の田辺さん▼午後2時〜北杜市の須玉ふれあい館ホール。1200円(前売り千円)。蔵屋グリーンズ▼午後6時15分〜甲府市の北公民館大ホール。千円。全国上映キャラバン・甲府の田中さん。

「9条まつり」多彩に 対談・寄席・映画など催し/東京

[2010年11月14日 しんぶん赤旗]

 九条の会東京連絡会などでつくる実行委員会主催の「東京9条まつり―生きいき憲法―」が13日、大田区産業プラザを全館借り切って開催され、3000人を超える参加者が詰めかけました。
 都丸哲也実行委員長が「東京の9条の会がさらに発展するための答えを探す楽しめるまつりにしよう」とあいさつしました。
 脚本家のジェームス三木氏と東京大教授の小森陽一氏が対談。明治時代の日本が戦争の道へ進んだ節目に生きた俳人正岡子規と夏目漱石との友情などを語り「日常を平和に生きるには9条があるからこそ」と訴えました。著名人の講演会、9条グッズや書籍をおいた9条の会の出店、九条寄席、合唱、映画上映など多彩な催しが終日行われました。
 「生きいき憲法」と題した特別スピーチで、聖路加国際病院の日野原重明理事長は「武器を持っている限り戦争はなくならない。命を奪う武器ではなく、人間を育てることを大切にしよう」と話し、大きな拍手に包まれました。
 世田谷代田9条の会で活動する女性(51)は「北朝鮮や中国脅威論が言われていますが、歴史を学び外交で解決していくべきだと思います。憲法9条を守りたい思いを地道に続けていきます」と意気込みを語りました。

講演会:いのちと平和の画家、いわさきちひろの生涯 14日、防府で九条の会/山口

[毎日新聞 2010年11月12日 地方版]

 憲法9条を守る市民団体「防府・九条の会」が、発足5周年を記念した講演会「いのちと平和の画家 いわさきちひろの生涯」を14日午後2時、防府市栄町1のルルサス防府多目的ホールで開催する。
 いわさきちひろ(1918〜1974)は画家で絵本作家。こどもや赤ちゃんを美しい色彩と柔らかなタッチで描き、没後46年を経た今も多くのファンに親しまれている。作品には、戦争で被災した子どもたちをテーマにした画集など平和への思いを込めたものも数多い。会の代表世話人の作家、那須正幹さん(68)は「ちひろ画伯の平和への思いを含めて、一般には知られていないエピソードなども楽しんでほしい」と話す。
 いわさきちひろ研究家でもある、安曇野ちひろ美術館の竹迫祐子副館長が映像を交えながら講演する。参加費500円▽中学生以下は無料。問い合わせは同会の高本さん。

沢田研二さん「9条」熱唱 横浜 女性のつどいに2500人 澤地久枝さん参加

[2010年11月11日 しんぶん赤旗]

 歌手の沢田研二さんを迎えた、かながわ女性9条のつどい「愛・LOVE・9条」(実行委員会主催)が10日、横浜市中区の県民ホールで開かれ、約2500人が参加しました。
 沢田さんは、「こんなにたくさんのみなさんの前で歌えることをうれしく思います」とあいさつ。参加者と一体となって、「我が窮状」(沢田さん作詞)と題した9条賛歌を会場いっぱいに響かせました。
 つどいのチケットは、受付開始から5日で完売。会場は3階席まですべて埋まり、9条を守ろうとの一点で、幅広い人がつどいました。
 かながわ女性9条の会の呼びかけ人7氏が登壇し、脚本家の小山内美江子さんが、開会あいさつに立ちました。音楽評論家で作詞家の湯川れい子さんが、「音楽・母性・平和」と題して講演し、「あれだけの犠牲を払ってやっと手に入れた9条です。誇りをもって守っていきましょう」と訴えました。
 作家で、九条の会の澤地久枝さんがサプライズゲストとしてかけつけ、「平和のために自分の人生というものがあるということを貫いていこうと思います」と語りました。
 沢田さんのファンという東京都の女性(44)は、「憲法について意識したことはなかったけれど、歌を聞いて、あらためて考えさせられました」と話しました。

作成者: GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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