原子力のことが分かりやすく

舘野淳『原子力のことが分かる本』(数研出版)
舘野淳『原子力のことが分かる本』

正式なタイトルは『原子爆弾から原子力発電まで 原子力のことが分かる本』(舘野淳著、数研出版)。

子ども向けの学習書で、ほとんどすべての漢字にルビが振ってありますが、中身は大人でも十分なほど。「原子のしくみ」「原子力の歴史」「原爆の恐るべき威力」「原子力発電という技術」の4章立てで、核分裂のしくみから放射能とはなにか、原子爆弾と原子力発電の違い、原子力発電のしくみ、原子炉の種類、原子力発電所の安全対策、核燃料ができるまで、核燃料サイクル、高速増殖炉とプルサーマル、原子力発電所事故、原子炉の寿命、原子力発電の良いところ悪いところ、などなど、一つ一つ順番に分かりやすく解説しています。

福島原発事故で、初めて原子力発電って何? と思った方におすすめの一冊です。

本書の目次はこちら↓から。

原子爆弾から原子力発電まで 原子力のことがわかる本:数研出版

ところで、第4章の11「日本での原子力発電所事故」では、もんじゅのナトリウム漏れやJOCの臨界事故とともに、これまで東京電力が犯してきた事故隠しも取り上げられています。東電の事故隠し体質の根深さをあらためて考えさせられました。

【書誌情報】
著者:舘野淳(たての・じゅん、元日本原子力研究所研究員)/書名:原子爆弾から原子力発電まで 原子力のことが分かる本/出版社:数研出版/発行:2003年7月/定価:本体1100円+税/ISBN4-410-13816-2

作成者: GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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