こんどは野坂昭如氏、政局騒動に怒る!

一昨日の川上未映子さんに続いて、今日は、野坂昭如氏が「毎日新聞」に連載中の「七転び八起き」というエッセー(6月11日付)で、原発事故とその後の民主党vs自民党の「政局騒動」を厳しく叱責されている。

「仮設住宅入居も一部にとどまり、震災から3カ月を経て、避難所にはなお10万人近い人々が暮らす。この状態はもう棄民というしかない」という野坂氏は、そんななかでくりひろげられる政局騒動について、うんざりする心境をこう書かれている。みんなその通りと思われるに違いない。

 そんな中、永田町では愚かな時間が流れている。福島第1原発事故における、海水注入の中断したしない、言った言わない、記憶のあるなしで国会の大部分がさかれ、これが何の成果に繋がるのか。自民党をはじめ野党は、神流音首相の震災、原発対応のまずさをあげつらい、内閣不信任案を提出。党利党略ばかり、先を考えない不信任案。的をはずれた政局騒動より、やらなければならないことは山ほどある。そのごくあたり前が通用しない場所。与党は党内バラバラの実情を、臆面もなく露わにしただけ。世間はうんざりするだけ。

さらに、自民党にたいしては、「そもそも原子力発電推進の、要は自民党にあった。原子力政策を担い続けてきた自民党の責任は重い」「自民党は負の遺産をこしらえ続け、原発問題についていちゃもんつけるのは、甚だおかしい。どの面下げての感」と、バッサリ。

それにつづけて、こう書かれている。

 社民党や共産党は、脱原発を掲げてきた。ぼくの狭い見聞のせいもあろうが、このそれぞれの政党の原発政策は世間にはほとんど知られていない。今こそ政府や国民に訴えるべきだ。原子力について傍観してきたとはいわないが、党としての見解、具体的な政策を示す必要がある。

村山政権時代に、自民党政権の原子力政策をそのまま推進した社民党はいざしらず、共産党は、今回の事故にあたっても、原発依存のエネルギー政策からの根本的転換を政府に申し入れているし、そもそも原子力発電は安全なのか? という根本的な考え方も、こちらで明らかにしている。

もちろん、共産党の原発政策が世間に知られてきたかどうかといえば、野坂氏のいうとおりだろう。だからこそいま、こんな署名運動も呼びかけて、原子力発電から抜け出すために、まずはその国民的な合意をつくろうと、とりくみを始めている。よろしければ、野坂さんもぜひご協力を。

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