日経新聞世論調査 集団的自衛権の行使容認「反対」が51%

日本経済新聞とテレビ東京がおこなった世論調査で、憲法改正ではなく解釈変更で集団的自衛権の行使を容認しようという安倍内閣のやり方について「賛成」28%にたいして「反対」51%と大きく上回った。また、集団的自衛権についても「使えるようにすべきだ」37%にたいして「使えるようにすべきでない」が47%と、やはり多数を占めた。

憲法解釈変更、「反対」51% 集団的自衛権行使で:日本経済新聞

憲法解釈変更、「反対」51% 集団的自衛権行使で 本社世論調査

[日本経済新聞 2014/5/25 22:00]

 日本経済新聞社とテレビ東京による23-25日の世論調査で、憲法改正でなく憲法解釈の変更によって集団的自衛権の行使を容認することに「賛成」との回答が28%にとどまり、「反対」の51%を下回った。行使自体に関しては「使えるようにすべきだ」が37%で「使えるようにすべきではない」は47%だった。安倍内閣の支持率は4月の前回調査から3ポイント下落の53%。不支持率は前回と同じ32%だった。
 安倍政権が進める安全保障法制のうち、武装した外国の漁民が日本の離島を占拠するなどの「グレーゾーン事態」に備える法整備については68%が「進めるべきだ」と答え、「進めるべきではない」の13%を上回った。
 国連平和維持活動(PKO)の現場で、他国部隊などからの救援要請を受けて自衛隊が武器を使って守る「駆けつけ警護」に関しても、47%が「認めるべきだ」と回答。「認めるべきではない」は34%だった。
 中国、韓国との関係では「譲歩するぐらいなら関係改善を急ぐ必要はない」が63%。同じ質問をした3月調査の51%から上昇した。「関係改善のためには譲歩はやむを得ない」は21%だった。
 2015年10月に予定通り消費税率を10%に引き上げることに関しては「反対」が57%、「賛成」は35%。法人税引き下げについては「反対」が39%、「賛成」は35%だった。環太平洋経済連携協定(TPP)をめぐっては「合意するため妥協はやむを得ない」が40%、「妥協するぐらいなら合意すべきでない」が43%とほぼ拮抗した。
 調査は日経リサーチが全国の成人男女を対象に乱数番号(RDD方式)で電話調査した。有権者のいる1599世帯から1032件の回答を得た。回答率は64.5%。

◆本社世論調査

(5/23?25に実施。単位%、カッコ内は4月の前回調査。四捨五入したため合計が100%とならない場合がある)

Q1.あなたは安倍内閣を支持しますか、しませんか。
 支持する        53(56)
 支持しない       32(32)
 いえない・わからない  15(12)

Q1SQ1.(「支持する」と回答した人に)支持する理由は何ですか。次の8つからいくつでもお答えください。
 自民党中心の内閣だから  20(18)
 政策がよい        21(21)
 国際感覚がある      20(21)
 指導力がある       29(24)
 安定感がある       28(29)
 人柄が信頼できる     24(26)
 清潔である        9(8)
 政府や党の運営の仕方がよい  12(14)
 その他          1(2)
 いえない・わからない   8(8)

Q1SQ2.(「支持しない」と回答した人に)支持しない理由は何ですか。次の8つからいくつでもお答えください。
 自民党中心の内閣だから    38(41)
 政策が悪い          38(40)
 国際感覚がない        21(20)
 指導力がない         11(12)
 安定感がない         13(13)
 人柄が信頼できない      24(20)
 清潔でない          6(5)
 政府や党の運営の仕方が悪い  29(30)
 その他            1(1)
 いえない・わからない     5(4)

Q2.あなたは今どの政党を支持していますか。ひとつだけお答え下さい。
 自民党         42(44)
 民主党         7(7)
 日本維新の会      1(2)
 公明党         4(3)
 みんなの党       1(1)
 共産党         4(4)
 結いの党        1(0)
 生活の党        0(0)
 社民党         1(1)
 新党改革        0(0)
 その他の政党      0(0)
 支持政党なし      39(36)
 いえない・わからない  1(1)

Q3.消費税の税率は来年10月には10%に上がる予定です。あなたは予定通り10%に引き上げることに賛成ですか、反対ですか。
 賛成だ         35(32)
 反対だ         57(60)
 どちらともいえない   6(7)
 いえない・わからない  1(1)

Q3SQ.(「反対だ」と回答した人に)ではどうすべきだと思いますか。
 時期を遅らせるべきだ    18(26)
 引き上げ幅を見直すべきだ  18(19)
 引き上げるべきでない    58(51)
 その他           2(1)
 いえない・わからない    4(3)

Q4.安倍首相は来年度から法人税の税率を引き下げることを検討しています。あなたは法人税の引き下げに賛成ですか、反対ですか。
 賛成だ         35
 反対だ         39
 どちらともいえない   13
 いえない・わからない  13

Q5.TPP、環太平洋経済連携協定に関して、日本政府はどのように対応すべきだと思いますか。
 合意するため、妥協はやむを得ない     40(37)
 妥協するぐらいなら、合意すべきではない  43(44)
 どちらともいえない            7(6)
 いえない・わからない           11(12)
*前回とは質問の仕方が少し異なる

Q6.安倍首相は中国や韓国との関係について、どのような姿勢で臨むべきだと思いますか。
 関係改善のためには日本が譲歩することもやむを得ない  21
 日本が譲歩するぐらいなら関係改善を急ぐ必要はない   63
 どちらともいえない                  8
 いえない・わからない                 9

Q7.アメリカなど日本と密接な関係にある国が攻撃されたとき、日本が攻撃されていなくても反撃する権利を集団的自衛権といいます。政府は憲法上、集団的自衛権を使うことはできないとしてきましたが、あなたはこれをどう思いますか。
使えるようにすべきだ      37
使えるようにすべきではない   47
どちらともいえない       6
いえない・わからない      11

Q8.安倍首相はこの集団的自衛権の行使容認を、憲法を改正するのではなく、憲法の解釈を変更して実施しようとしています。あなたはこの考えに賛成ですか、反対ですか。
 賛成だ            28(38)
 反対だ            51(49)
 どちらともいえない      8(6)
 いえない・わからない     13(7)
*前回とは質問の仕方が異なる

Q9.武装した外国の漁民が日本の離島を占拠した場合など、他の国からの武力攻撃とはいえないが、警察や海上保安庁では対応しきれない可能性がある事態を「グレーゾーン事態」といいます。政府・与党はこの事態に備える法整備を進める考えですが、あなたはこれをどう思いますか。
 法整備を進めるべきだ     68
 法整備を進めるべきでない   13
 どちらともいえない      7
 いえない・わからない     12

Q10.PKOに参加する自衛隊は現在、他の国の部隊やNGO、非政府組織が攻撃を受けた際に武器を使って救援する『駆けつけ警護』ができません。政府・与党はこの駆けつけ警護を認める方向ですが、あなたはこれについてどう思いますか。
 駆けつけ警護を認めるべきだ     47
 駆けつけ警護を認めるべきではない  34
 どちらともいえない         7
 いえない・わからない        13

作成者: GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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