壊れゆくもの・生まれいずるもの

宮本隆司展チケット

前日パンクした自転車の修理が終わったあと、世田谷美術館で宮本隆司写真展「壊れゆくもの・生まれいずるもの」(2004年5月22日?7月4日)を見てきました。

宮本隆司氏は1947年生まれの写真家。1996年のヴェネツィア・ビエンナーレ建築展で、建築家宮本佳明、石山修武氏らとのコラボレーションとして、阪神大震災で被災した神戸の街の写真を縦5メートル近くになる大きさに引き伸ばして展示し、この日本館の展示に最優秀賞が与えられました。今回、この写真が日本国内で初展示されるということで、暑い中、出かけてきました。

ヴェネツィア・ビエンナーレ建築展では、コラボレートした宮本佳明氏が、神戸の被災地のガレキを会場に埋め尽くし、その背景に宮本隆司氏の写真が展示され、会場には、当日朝の緊迫したニュースの様子が流されたということですが、今日の展示は宮本隆司氏の写真だけ。ちょっと寂しくもありますが、しかし、実物大に引き延ばされた写真の迫力は、やはり圧倒的でした。震災から9年がたち、しかも最初っから東京の人たちにはいま一つピンと来てなかった地震の凄まじさが、さらに忘れ去られようとしているときに、この写真によって、その何十分の一か何百分の一でも伝わればと思わずにいられませんでした。

その他の作品で、おもしろかったのは「ダンボールの家」と題して、東京、川崎などで撮影された路上生活者たちの段ボールハウス。作品は、実際の段ボールハウスのように、壁面のぎりぎり下の方にずらっと並べて展示されいます。最初見たときは、いまいち何が表現したいのか分からなかったのですが、あらためて、しゃがみ込んで、じっくり1枚1枚の写真を見ていくと、一件同じようにみえる段ボールハウスでも、一つとして同じものはなく、それぞれの個性?やら、いくばくかの“生活感”のようなものが確かに写し出されていて、なかなかおもしろかったです。

しかし全体として、最初の神戸の写真の迫力に圧倒されて、あとの作品がちょっとぽわっとした感じにみえてしまいました。神戸の写真はもう少し後ろの方で展示した方がよかったのでは?

宮本隆司氏のプロフィール(京都造形芸術大学)

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