宇宙の平和利用原則見直しの動き

日本経団連が宇宙の平和利用原則の見直しを要求したことに関連して、この間の動きをまとめてみました。

  • 平和利用原則:宇宙開発を見直しも 茂木科技担当相(毎日新聞07月06日)
  • 宇宙「平和利用」国会決議見直しも 新型情報衛星に対応 政府・与党が検討(読売新聞07月04日朝刊)


平和利用原則:宇宙開発を見直しも 茂木科技担当相(毎日新聞)

平和利用原則:宇宙開発を見直しも―茂木科技担当相

 茂木敏充・科学技術担当相は6日の閣議後会見で、宇宙開発を平和利用目的に厳しく限定した国会決議「平和利用原則」について「必要なら見直すべきだ」と述べた。
 同原則は1969年、宇宙開発事業団(現在の宇宙航空研究開発機構)発足に合わせて決議された。自衛隊が利用可能な衛星観測データを限定するなど、やはり宇宙の平和利用をうたった国連決議より厳しい内容で、安全保障の観点から見直しを求める意見がある。
 茂木担当相は「国際情勢も変化している。一度決めたら絶対変えないというものでもない」と、見直しを示唆した。【元村有希子】(毎日新聞 2004年7月6日 東京夕刊)

宇宙「平和利用」国会決議見直しも 新型情報衛星に対応 政府・与党が検討(読売新聞07月04日朝刊)

宇宙「平和利用」国会決議見直しも 新型情報衛星に対応 政府・与党が検討(読売新聞07月04日朝刊)

 【ワシントン=笹沢教一】宇宙開発を平和利用目的に限定した35年前の国会決議「平和利用原則」の見直しについて政府・与党が検討に入った。外交筋が3日明らかにした。財界・産業界からの要請を受けた動きで、安全保障目的での活用や商業利用の活性化など宇宙開発の可能性を広げられるとして、2006年度からの第3期科学技術基本計画にも反映させる方向で調整を進める。ミサイル防衛などの安全保障面で協力関係にある米国にも近く方針を伝える。実現すれば、1985年の中曽根内閣時代に、自衛隊の通信衛星利用を認めるよう原則の解釈を変更して以来の大幅な見直しとなる。
 日本の平和利用原則は厳しく解釈され、自衛隊は衛星通信などの民生技術しか使えず、宇宙航空研究開発機構の衛星による最先端の観測データを使用できない状況にある。
 宇宙開発関係者によると、次世代の情報収集衛星は従来の民生技術にはない高い解像力を持つ。またGPS(全地球測位システム)を補うため2008年に打ち上げる多目的衛星は、水平方向の誤差25センチの高度な測位性能などを搭載するため、安全保障目的でのデータ利用をめぐる問題が今後焦点になってくるという。
 見直し論議がさらに具体化すれば、再度の決議や解釈の変更、宇宙の安全保障利用を可能にする法制化なども視野に入れる必要があるという。
 国内には、北朝鮮の核・ミサイル開発などで、衛星による監視強化などを求める世論があり、産業界には原則の適用でロケット部品の輸出が制限され、国際競争の場で不利な現状の改善を求める声もある。

それから、1969年の国会決議というのは、1969年5月9日の衆院決議「我が国における宇宙の開発及び利用の基本に関する決議」のこと。

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