町村外相、「操縦上手」発言を撤回

16日、ヘリ墜落現場を視察した町村外相が「操縦が上手だったので、重大な被害が出なかった」などと発言したことについて、同日午後、外務省沖縄事務所で記者会見し、事実上、撤回しました。「素人考え」とか「印象論」とか、結局、「とりあえず現場でも見ておくか」という程度の発想しかなかったことを自ら暴露したということでしょう。

町村外相が「操縦上手」発言を撤回(琉球新報)

町村外相が「操縦上手」発言を撤回

 普天間飛行場など在沖米軍基地を視察した町村信孝外相は16日午後、米軍ヘリが墜落した沖縄国際大学の現場で「操縦士の操縦が上手だった」と発言。同日午後、那覇市内で記者会見し「素人考えで言ったまでで、操縦した人の技術レベル(水準)を分からずに言うのは不適切だった」と述べ、発言を事実上取り消した。
 また、米軍再編計画を取りまとめる時期について「時期のめどを持ってはいないが、1年以上も日米間で議論しており、しかるべきタイミング(時期)で結論を出し、当然ながらその際には沖縄県や自治体にも十分に話していきたい」と述べ、適切な時期に全体像をまとめ、県など地元自治体に再編計画を十分に説明する考えを示した。
 名護市辺野古沖への普天間飛行場代替施設建設については「県や地元が合意したものから別の方法を考えると、膨大なプロセス(手順)を経て新たな合意が必要だ。それに要する時間を考えると、1日も早く移設返還するためには辺野古沖の方針でしっかりやっていく。その上で着工から完成まで10年かかる工期を早める工夫や改善が必要だ」と述べ、移設計画を変更せず、工期短縮で早期返還を図る考えを示した。
 県や宜野湾市が墜落事故同型のCH53D輸送ヘリの民間地上空での飛行再開中止を求めていることについては「事故報告書や日本側の専門家が3度も現場を視察した。事故原因は解明でき、再発防止策も示され、再発は防止できると判断した」と述べ、飛行を容認した日本政府の立場を示すにとどまった。

◇外相“失言”釈明しきり

 町村外相は16日、米軍ヘリ墜落現場の沖国大を視察した際、「操縦士が上手だったこともあって重大な被害が出なかった」「事故を機に学生が勉強をさぼったりしないように」と発言した。同発言に対し、被害を受けた大学や住民側は反発。町村外相は記者会見で真意を問われ「(発言は)不適切だったかもしれない」と認めた。
 「えーと…、まあ…、着陸か墜落かよく分かりませんが、素人考えで言えば、最悪の事態を防げたのだから多分、操縦する人の技術があったのかなあと」。16日の外務省沖縄事務所での会見で、「操縦が上手」発言の真意を問われた町村外相は、歯切れの悪い釈明の後、発言が「不適切だったかもしれない」と認めた。
 米軍ヘリ沖国大墜落事故の発生後、在日米軍司令官が「住民に負傷者が出なかったのは乗員の功績」と認識を示し、県民から反発の声がわき起こったことについて、町村外相は「全く知らない」と答えた。
 発言の真意を説明する際、町村外相は「素人考え」という言葉を繰り返し、「(墜落現場の沖国大本館を)見た瞬間、あの狭いスペースの中にヘリを持っていったということは、操縦する人の技術があったのかなと、そういう印象を持った」と、「印象論」と強調。
 「事故を機に学生が勉強をさぼったりしないように」という発言について、町村外相は「事件が起きたりすると、気が取られて勉強に身が入らないということになっては困るから」などと回答。「心的外傷の不安を抱える学生もいるのに無神経ではないか」との質問をさえぎり、「(飛行機の)時間がない」と会見を打ち切った。

◇「軽率」「認識不足だ」 県内から反発の声

 伊波洋一宜野湾市長は「事故を目撃した市民が、機体が回転し、きりもみ状態で沖国大本館に激突したと証言している。後部ローターも落下しており操縦不能は明らか。大臣は外務省の説明をうのみにし、操縦が上手などとうかつに発言したのではないか」と指摘した。
 町村外相に被害状況を説明した、同大の黒島安武事務局長は「大臣から『夏休み中で学生はほとんどいなかったんでしょう』『ヘリは爆発したんですか』という質問を受けて、事故に関し認識不足と感じた。終了後、報道陣に『操縦が上手』と話した内容は、大臣としてあまりに軽率と思う。上手なら基地内に落とせばいいのではないか」と語気を強めた。
 沖国大4年生の高良俊光さんは「実際に墜落が起きたのに、『操縦が上手だった』などと言ったところで何の解決にもならない。基地は国外移設が望ましい。アメリカに対し積極的な発言をしてほしい」と批判。
 2年生の神里妃奈子さんも「言葉の配慮が足りず、沖縄の人権を無視した発言だ。事故が起きたら学生が授業をサボるという考えがどうして出てくるのか、発言の意味さえ分からない。沖縄は日本の一部だと真剣に考えて。SACO見直しを本当にお願いしたい」と訴えた。
 那覇市の無職金城豊光さん(65)は町村外相の発言を新聞報道で知った。「被害者の県民、沖国大生に対する配慮があまりにも欠けている。基地を容認してきた日本政府、外務省がこんな発言をするのでは無神経を通り越し、あきれるだけ。国民の生命がないがしろにされている」と怒りをぶつけた。[琉球新報 2004/10/17]

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