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日中首脳会談で靖国参拝中止を求められた小泉首相

2004年11月23日 at 11:06:52

APECの場を利用して、小泉首相と胡錦濤・中国国家主席との首脳会談が行われました。

小泉首相は「小泉首相は日中間の相互理解の必要性を強調し、共通の利益を発展させたい」と述べたそうですが、日中相互理解にとって一番の懸案事項である日本の総理大臣の靖国神社参拝問題については、胡錦濤主席から「靖国参拝が日中の政治停滞、困難の原因だ」とズバリ指摘されたのにたいし、持論をくり返すだけ。国家主席からまともに靖国参拝問題を持ち出され、日本政府にはもはや“逃げ場”がなくなったかっこうです。

日本政府にしてみれば、中国海軍潜水艦の領海侵犯問題で、悪くても“相打ち”にできると思っていたのかも知れません。しかし領海侵犯問題は、すでに中国側の「遺憾」の表明で外交上は解決済み。また、東シナ海のガス田開発問題でも、もともと中国側が日本側の主張する「中間線」を超えてない以上、「対立」は日本の政治家があおっているだけのもの。この問題でも、それ以上、日本側から主張する中身もなく、終わらざるを得ませんでした。

胡錦濤首相からは、あらためて中国政府として日中関係を重視していること、その「立場」として、あらためて(1)3つの政治文書(1972年の国交正常化共同声明、78年の平和友好条約、98年の共同宣言)の順守。「歴史を鑑(かがみ)として未来に向かい、大局に立って関係を発展させる」立場、(2)地域国際問題での協力、(3)相互理解と信頼関係の促進、(4)共通利益を踏まえた経済交流の促進、の4点(これは中国政府が従来から主張していること)が示されました。これにたいし、日本側は靖国参拝問題を問われ、そもそも日中関係を、日本政府がどういう立場で進めようとしているのか、その根本が問われたかっこうになったのではないでしょうか。

靖国参拝・原潜問題で応酬 日中首脳、チリで会談 – asahi.com : 政治

靖国参拝・原潜問題で応酬 日中首脳、チリで会談

 小泉首相は21日午後(日本時間22日午前)、サンティアゴ市内のホテルで中国の胡錦涛(フー・チンタオ)国家主席と1時間余り会談した。中国側の説明によると胡主席は「現在の中日政治関係で出現している困難は、日本の指導者が靖国神社に参拝していることだ」と述べ、首相の参拝中止を求めた。胡主席が小泉首相との会談で靖国参拝に言及したのは初めて。日本側の説明によると、首相は「誠意をもって受け止める」としながらも持論を繰り返し、今後の参拝については明言を避けた。さらに中国原潜の領海侵犯事件の再発防止も求めた。
 今回の会談は中国側が正面から首相の靖国神社参拝問題を取り上げる厳しい雰囲気となった。中国の首脳があえて参拝中止を求めたことで、靖国問題を解決しない限り、政治分野での日中関係の本格的な改善は見込めないことが明らかになったと言える。
 会談は予定の時間を約30分超過した。中国外務省の孔泉(コン・チュワン)報道局長の説明によると、胡主席は首相の靖国参拝を「中日関係で出現している困難」と指摘したうえで「歴史を鑑(かがみ)に未来に向かうの精神で、適切に処理してほしい」と求めたという。
 日本側の説明によると、胡主席は靖国参拝問題に言及し、「歴史を避けては通れない。適切に対処してほしい。特に来年は反ファシスト勝利60周年の敏感な年だ」と述べたという。
 これに対し、小泉首相は「歴史を大切にすることは重要だ」と述べたうえで、「これまでは心ならずも戦場に赴き亡くなられた方への哀悼の誠をささげ、不戦の誓いをするということで参拝している」などと自らの従来の考えを時間をかけて説明した。今後も参拝を続けるかどうかについては明言しなかったという。首相の発言について、中国側は「日本側(首相)は『中国の立場は十分に理解する』と言った」と説明した。
 中国原潜による日本領海侵犯事件について首相は、日中外相会談で李肇星(リー・チャオシン)外相から遺憾の意が示されたことを確認したうえで、「今後、再発防止が特に重要だ」と中国側の対応を求めた。
 これに関して、両首脳は「いくつかの懸案については、お互いの友好関係を推進していくという大局的な見地にたって解決していきたい」という認識で一致した。
 東シナ海で中国が進めるガス田開発について日中双方が対立している問題をめぐっては、首相は「適切な対応が重要だ。東シナ海を対立の海にしないようにすることが重要だ」と指摘。鉱区に関するデータ提供などに応じるよう改めて求めた。
 孔局長は会談後、記者団に「東シナ海の問題については、双方が対話を通じて解決しようと言った」と説明した。
 台湾問題については、胡主席は「台湾独立の動きは両岸関係の緊張の源だ」と指摘。首相は「日本の立場は日中共同声明にある通りで、台湾独立を支持しない」と述べたうえで、中国と台湾の対話による関係改善を改めて求めた。 ( asahi.com 11/22 19:50 )

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5 Responses to “日中首脳会談で靖国参拝中止を求められた小泉首相”

  1. トラックバック、ありがとうございました。視点はやや異なりますが、参考にさせていただきたいと思います。今後ともどうぞよろしく。^^

  2. 日中首脳会談、けっこうおもしろかったかも。――駆け引きはこれから。

    遅まきながら、たったいま、日中首脳会談のやりとりをいくつかの記事で読んだ。
    そのなかで、現時点では毎日、サンケイが「会談の要旨」をまとめていて、非常に、
    注…

  3. 再発防止すべきなのは靖国参拝

    原潜領海侵犯、再発防止を要請…日中首脳会談(読売新聞)  なんだか両首脳の会話が

  4. 日中首脳会談の結果の巻

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  5. 靖国神社について考えてみる

     日中首脳会談の結果を見ると、どうも靖国参拝の扱いについては合意に至らなかったようですね。それが理由で中国首脳の訪日もいつになるか見通しが立ちません。  いち宗…

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