「電話作戦」を業務委託するのは公職選挙法違反

問題となったのは、NTT関連企業に報酬を支払う約束で「電話作戦」(個別に電話をかけて支持を訴える)をおこなったこと。選挙活動は、支持者が無報酬でおこなうのが原則。報酬を支払うとして企業に委託し、アルバイトを使ってやることは許されません。

それより問題なのは、最高裁判所が上告を棄却し、判決が確定したにもかかわらず、宮城2区の今野東議員が、「間違ったことをやったとは思わない」といって議員辞職しないことです。国会議員が司法の最終判断を無視するというのは、「三権分立」をふみにじるものとも言えます。

「法律の恣意的な運用を正す」として公職選挙法の改正を目指すとした民主党の川端幹事長にいたっては、判決が確定したにもかかわらず「あれは犯罪ではない」と開き直るもので、公党としての責任が問われます。

百日裁判 最高裁が上告棄却 鎌田氏、議員辞職へ(河北新報)

百日裁判 最高裁が上告棄却 鎌田氏、議員辞職へ

 昨年11月の衆院選で当選した宮城1区の今野東(57)、2区の鎌田さゆり(39)両議員(ともに民主)派の選挙違反事件で、最高裁第三小法廷の藤田宙靖裁判長は23日までに、公選法違反の利害誘導罪に問われた元NTT労組東北総支部委員長相座芳和被告(54)ら労組幹部5人の上告を棄却する決定をした。いずれも執行猶予4年の付いた懲役2年―1年2月の判決が事実上確定した。決定を受け、鎌田氏は議員辞職を表明した。今野氏は議員を続ける意向を示したが、連座訴訟により失職する可能性が高い。鎌田氏の辞職に伴う2区の補選は来年4月24日の統一補選で行われる見通し。
 決定は「弁護側は事実誤認、量刑不当を主張しているにすぎず、上告理由に当たらない」と門前払いにした上で、職権で審理し「電話作戦は選挙運動で、電話作戦の業務委託は利害誘導罪に当たる」と判断した。
 5人は相座被告のほか元NTT労組総支部事務局長加藤政彦(41)、電機連合宮城地方協議会議長恵美須浩司(48)、元NTT労組総支部企画総務部長伊藤修(43)、元情報労連宮城県協議会事務局長大竹松男(44)の各被告。
 検察側は1区で加藤被告、2区で相座、加藤、恵美須の3被告を連座制対象の組織的選挙運動管理者とみており、今野議員の当選無効と5年間の立候補禁止、鎌田議員の立候補禁止を求める訴訟を30日以内に仙台高裁に起こす。
 5被告は「電話作戦への費用支払いは利害誘導罪に当たらず、有罪認定は違憲」と主張した。
 昨年の衆院選では、静岡7区で落選した旧保守新党代表の熊谷弘氏が元公設秘書の買収で連座制が適用され、5年間の立候補禁止を命じる判決を受け、比例東海ブロックで当選した民主党の都築譲氏の元公設秘書らが買収約束などで有罪確定し、都築氏は連座訴訟提起前に辞職した。

◎司法判断受けて決断 鎌田氏会見

 最高裁の決定を受けて、鎌田氏は23日、宮城県庁で記者会見し「わたしの選挙で起きたことであり、司法の最終判断が示された今日、けじめをつけたい」と去就を明らかにした。24日、河野洋平衆院議長に辞職願を提出する。
 今後について鎌田氏は「教育に対する大きな夢があり、新たな使命に向かってひたむきに走り続けたい」と述べ、何らかの形で政治にかかわり続ける考えを示唆した。
 今野氏は東京・民主党本部で会見し「ボランティアが自らの意思で集まり、公正な選挙をしたと思っている。そういう方の思いを途絶して議員を辞することはできない」と述べ、議員活動を続ける考えを明らかにした。24日には地元で会見を開き、議員続行を表明する。
 仙台高検の行政訴訟が、今後の焦点となる。今野氏は「今回、不正を指摘された行動が、私の注意の及ぶ範囲なのだろうか。行政訴訟が起こされるのであれば、自らの考えを表明したい」と戦う姿勢を示した。

<主張反映されず 民主・川端幹事長>

 民主党の川端達夫幹事長は23日夜、同党の今野東、鎌田さゆり両衆院議員派の選挙違反事件で最高裁が上告を棄却したことについて「弁護団の主張を反映したものにならなかったのは遺憾だ。有罪判決が確定したことは残念に思う」との談話を発表した。
 談話では、有権者におわびするとともに「恣意(しい)的な法の運用を正す」として、連座制の適用範囲を見直すことなどを内容とする公選法改正案の成立に向け、取り組みを強化する考えを表明。今後、党宮城県連などと協議し、両議員の意向を十分に踏まえて党として対応していくとした。

[衆院選宮城1、2区選挙違反事件]NTT労組東北総支部の幹部らが昨年11月の衆院選で、宮城1区で今野東氏、2区で鎌田さゆり氏に投票を呼び掛ける電話作戦を81万4000円、40万―50万円でNTTソルコ東北支店に委託する契約を結び、同社のアルバイトら37人で電話作戦をした。仙台地裁は今年3月、委託契約が公選法の利害誘導罪に当たると認め、労組幹部5被告に執行猶予4年の付いた懲役2年―1年2月の判決を言い渡し、仙台高裁は7月の判決で5被告の控訴を棄却。ソルコ元支店長(57)ら社員5人も利害誘導応諾罪に問われ、地裁で有罪が確定した。[河北新報 12月24日7時2分更新]

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