天下り する方もされる方も…

鋼鉄製橋梁工事をめぐる談合事件が摘発されたあとも、道路公団幹部がメーカーへの天下りを求めていたそうな。しかし、天下りさせろという官僚が悪くて、企業は被害者というわけではない。経団連会長も「談合は慣習、一気になくすのは難しい」と発言。

しかし、経団連会長が「フェアな戦いをすれば、力の強いところが勝ち、弱いところは沈んでしまう」とお認めになったとは。だからこそ、「構造改革」は弱者切り捨てだとあれだけ批判してきたのですが。そのときは、まったくそんなこと耳も傾けず、いまになって「競争だけでは…」と言い出すなんて!

橋梁談合の公取調査後も天下り 公団幹部、渋る企業説得(朝日新聞)
「談合は慣習、一気になくすのは難しい」奥田経団連会長(朝日新聞)

橋梁談合の公取調査後も天下り 公団幹部、渋る企業説得
朝日新聞:2005年07月12日10時14分

 鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事をめぐって公正取引委員会が昨年10月に独占禁止法違反容疑で調査を始めた後に、日本道路公団幹部らが受注先の橋梁メーカーにOBの天下り受け入れを強く要請し、メーカー側が応じていたことが関係者の話でわかった。談合事件をきっかけに、メーカーが公団工事の受注増の見返りとして天下りOBを受け入れてきた構図が浮き彫りになってきている。公取委の調査時期にもかかわらず天下りを強行した公団側の姿勢が問われそうだ。
 公団は今月5日、問題があるとされる企業への天下り自粛を決めた。
 関係者によると、このOBは公団のナンバー3で技術系職員トップの「技師長」ポストなどを歴任し、昨年1月に退職。公団関連の財団法人の顧問に就いたが、公団側は同年5月ごろから、三菱重工業に受け入れを打診した。
 三菱側は昨年10月に公取委の立ち入り検査を受けたため、新たな天下りの受け入れに難色を示した。しかし公団幹部は同月末に公団本社で開かれた会議で三菱側を説得。公団首脳陣の一人も受け入れを強く求めたことなどから三菱側が応じ、元技師長は今年1月に再就職。橋梁やクレーンを造る鉄構建設事業本部の顧問を務めているという。
 公団ルートの橋梁談合では天下りしたOBらが中心的な役割を果たしたとされ、公取委は昨年11月から、天下りOBの親睦(しんぼく)団体「かづら会」のメンバーに対する調査も始めていた。
 関係者によると、企業が公団から天下りを受け入れる場合、公団から「割愛願い」と呼ばれる文書の提出を求められるという。「公団の優れた人材を分けていただきたい」という趣旨の手続きで、企業側が天下りを要望した形を整えるもので、元技師長の再就職の際も三菱側が公団に割愛願いを提出したという。
 公団が6月初めに行った聞き取り調査では、二つの談合組織「K会」「A会」の計47社のうち36社に計43人が再就職していた。公団の内部資料によると、OBを受け入れた企業35社の00?04年の受注額の平均は約205億円で、受け入れていない12社の平均は約51億円。あるメーカーの担当者は東京高検の調べに対し、OB受け入れの理由を「公団の工事がとれると思った」と供述しているという。
 元技師長の天下りについて、日本道路公団の広報室は「民間への再就職は、基本的に個人の就職活動によると思うが、検察の捜査に影響することであり、組織的なあっせんの有無も含めて一切答えられない」としている。三菱重工業広報・IR部は「橋梁などの技術的な助言を受けるため、専門家に来てもらった」としている。
 関係者によると、公団ルートでは、横河ブリッジに天下りした公団元理事(70)が工事を各社に割り振ったことを認めている。また、「かづら会」のメンバーが全国の公団支社から未公表の工事発注予定を集め、それをまとめた一覧表の確認を公団本社の現役職員に求めていたとされる。東京高検は天下りを背景にして、公団の現役職員が関与する「官製談合」だった可能性があるとみて調べている。

「談合は慣習、一気になくすのは難しい」奥田経団連会長
朝日新聞:2005年07月11日18時26分

 日本経団連の奥田碩会長は11日の定例記者会見で談合問題について、「全国津々浦々に行きわたっている慣習のようなもので、地方では仕事を回し合っているワークシェアリング。本当にフェアな戦いをすれば、力の強いところが勝ち、弱いところは沈んでしまう」と述べ、一気に談合をなくすのは難しいとの考えを示した。
 また、談合が納税者や消費者からみれば落札価格の高値維持を招きマイナスになるとの問いに対して、奥田会長は「経済的な影響がどう出るかはそう簡単にはわからない」と述べた。
 一方、一部の報道で経団連が会員企業に対して、天下り受け入れの自粛を要請すると伝えられたことについて「そういうことはございません」と否定した。そのうえで、「天下りと官製談合との間にどのような関係があるのかわからない。この問題については時間をかけて検討してみたい」と述べ、天下り問題について慎重に対応する考えを示した。

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