何とか原稿を仕上げる

締め切り2日前にして、ようやく担当の原稿を書き上げることができました。(^^;) 「自民党新憲法第1次案」の主なねらいを紹介しつつ批判する原稿です。

1つめの論点は9条の全面改悪。ここは、「戦争の放棄」も「戦力保持の禁止」「交戦権の否定」も全部削ってしまって、「自衛軍を保持」すると明記しようというのですから、書くべきことは明白です。ただ、それだけだと「九条を変えるのはけしからん」だけになってしまうので、集団的自衛権の行使を求めるアメリカの要求が改憲策動の出発点にあることや財界のねらいなどを押さえながら、論じてみました。

また、「自衛軍を保持する」と書くと、なぜ海外での武力行使の「歯止め」がなくなってしまうのか、集団的自衛権とは何か、「自衛」と名が付いていても外国から攻められたときに自国を守るという話とはまったく違うこと、さらにアメリカが攻撃されたときに同盟国としてアメリカを守りにいく話でもないことなどを、少していねいに書いてみました。
ただ予想以上に原稿が長くなってしまって、話がごちゃごちゃしてしまわないように、ちょっと苦労しました。

2つめの論点は、96条の改憲発議の条件を引き下げようとしている点。国会議員の「三分の二」から「過半数」にするというのだから、話は単純。ここでは、とくに財界が、9条と96条に的を絞って、まずここを突破口にして大きく憲法を変えていこうとしていることを紹介して、単純に改憲条件が厳しい方がいいか、簡単にした方がいいかなどという議論でないことをはっきりさせてみました。

難しかったのは、自民党第1次案が「公共の福祉」を「公益及び公の秩序」と書き換えていることの批判。憲法学を囓ったことのある人なら、「公共の福祉」とは何かというのは見当もつくでしょうが、もっと広い読者に向かって、憲法学的な「公共の福祉」論をど展開してみても難しいだけです。しかし、自民党案がそういう「難しさ」につけ込んで、「公益」「公の秩序」への書き換えを押し通そうとしている以上、「公共の福祉」と「公益」「公の秩序」の違いは、しっかり論じなければなりません。

そのために、法学協会『註解日本国憲法』や芦部信喜『憲法』、小林直樹『憲法講義』などの分厚い本から長谷川正安氏や渡辺洋三氏の新書までひっくり返して、ああでもない、こうでもないと悩む結果に。

はたして上手くいったか、ちょっと心配…。(^^;)

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