今週の「九条の会」(9月13日まで)

先週、インターネットで流れていた各地の「九条の会」の動きを報じたニュースをピックアップしました。

1万人の世話人目指す 「九条の会徳島」

 憲法9条を守ろうと「九条の会徳島」の発足に向けた第1回世話人会が11日、徳島市南昭和町1丁目の県総合福祉センターであった。この日投開票された総選挙で、与党が全議席の3分の2を獲得。メンバーからは「今後、改憲論議が高まるのは必至。より弾力的で柔軟な活動が求められる」との声が出ている。
 「九条の会徳島」の呼びかけ人は、故三木武夫・元首相の妻睦子さん、元参院議員の乾晴美さん、前知事の大田正さん、徳島大教授の中嶋信さんら。この日は県内の主婦や学生ら約100人が参加した。
 パネル討論では、弁護士の吉成務さんが「選挙後、自民党の結党50周年を控え、9条改正論議が高まる。国民投票法案の内容も問題になってくるだろう」と指摘。主婦の桑折千恵子さんは「子どもたちのために、9条は残すべきだ」と話した。今後の取り組みとして、県内で世話人を1万人まで増やすことを目標に、署名活動や勉強会を開くことが提案された。
 会場からは「無党派や若者に『憲法改正はやむを得ないが、9条は残してほしい』という声は多い。こういう層への働きかけを」「デモなどの従来のやり方でなく、身近な家族や友人の間で語るところから始めては」などの意見が出た。
 運動の発端になった「九条の会」は04年、作家の大江健三郎さんや井上ひさしさんらが結成。これに賛同する組織が全国各地にでき、県内でも約20の「九条の会」があるという。世話人会では、こうした組織との連携も確認された。
 「九条の会徳島」は11月3日、徳島市徳島町城内の市立文化センターである「結成のつどい」で発足する。また、10月9日午後1時からは、JR徳島駅前で「街角憲法トーク」を開く。問い合わせは事務局の中嶋さんへ。[朝日新聞:マイタウン徳島 2005/9/13]

守ろう憲法9条 播磨の弁護士、会結成

 憲法九条の改正に反対する「はりま弁護士九条の会」の結成総会が十日、姫路市北条の県弁護士会姫路支部会館であり、播磨の弁護士ら約四十人が参加した。
 明文改憲に反対し、同じ目的を持つ市民団体の活動を支援しよう―と、同支部所属の弁護士約三十人が設立した。
 総会では、副代表の赤松範夫さんが「播磨地域の市民とともに活動を広げよう」とあいさつ。東京弁護士会憲法問題協議会の内田雅敏弁護士が「風にそよぐ葦(あし)と化す日本国憲法」と題し講演した。
 内田さんは「憲法は連合国の押し付けという意見もあるが、戦争を体験した国民にとっての希望だったはず。自衛隊のイラク派遣など既成事実が進んでいることに危機感を覚える」と話し、「ただ、全国に九条を守るための団体が多くあり、現在の日本がある」と各種団体の活動を継続させる必要性を強調した。
 会では、播磨各地の市民団体の活動報告もあった。(安福直剛)

宗教者らも10月会結成

 宗派の違いを超え、憲法九条を守ろう―と、播磨の宗教関係者らが「はりま宗教者九条の会」(尺一顕正代表)を十月十六日に発足させる。
 西念寺(御津町)の前住職、青木敬介さん(73)を中心に、姫路、龍野市、揖保川町の牧師、住職ら十三人で結成する。反戦や憲法九条改正反対を訴える。
 設立のための会合がこのほど、姫路市民会館で開かれ、青木さんは「命の尊厳を守ることはすべての宗教に共通している使命。戦争の歯止めとなる九条を播磨から守っていきたい」と話した。
 結成集会は十月十六日、姫路五軒邸教会(姫路市五軒邸)で開かれ、憲法に関するビデオ上映や、参加者らによる意見交換がある。(若林幹夫)
[神戸新聞 2005/09/11]

作家・澤地さん、平和の価値訴え

 ノンフィクション作家澤地久枝さん(75)が10日、津市一身田上津部田の県総合文化センターで講演会を開いた。澤地さんは「妻たちの二・二六事件」など女性と戦争をテーマにした作品で知られる。会場には高校生から高齢者まで幅広い年代の約1500人が集まり、平和への訴えに耳を傾けた。
 県内各地の「九条の会」が主催。澤地さんや作家の井上ひさしさんらが04年6月、9条を守ろうと訴えて「九条の会」を作った。呼びかけに応えて、全国各地に市民らによる「九条の会」が結成され、県内にも17つある。昨年は、同会メンバーで憲法学者の奥平康弘さんを招いた。
 澤地さんは、自分の戦中体験を紹介するなどして、「この国の恵みは平和あってこそ」と主張。だが、9条改正の動きがある現状を踏まえ、「市民の権利が脅かされかねない」と指摘した。
 最後は、特に若い世代の来場者らに向けて「どういう風に、時代と向き合い、自分の思いを通すか、表すか。戦後60年の今、それが試されているのです」と訴えた。[朝日新聞:三重 2005/9/12]

障害者・患者九条の会 結成/命の大切さ知るからこそ

 「いまこそ憲法を守る運動にとりくもう」―「障害者・患者九条の会」が十日、東京都豊島区内で、結成のつどいを開きました。障害者や家族、教職員、各地で憲法を守る取り組みをすすめている人など百人が参加しました。
 秋元波留夫、楠敏雄、橋本宗明、花田春兆、平沢保治、宮尾修、茂木俊彦、吉川勇一、吉本哲夫の九氏がよびかけ人となり、六月下旬に「障害者・患者九条の会アピール」を発表。現在、四百六十八人を超える人が賛同しています。
 よびかけ人の吉本さんは「戦後、六十年、障害者や家族の運動で、たくさんの障害者施策がつくられてきた。さらに運動をすすめ、施策に憲法の規定を盛り込ませていこう」とのべました。
 参加者は戦争体験や取り組みを交流。東京都青梅市のろう重複者生活就労施設長の花田克彦さん(63)は「各地のろうあ者を訪ね、戦争体験集をつくる準備をしている。六十年前、空襲警報が聞こえず置き去りにされたろうあ者を再現させてはならない」と発言。
 北区の肢体障害者の男性(67)は「東京大空襲の際、祖母、母と、焼夷(しょうい)弾が降るなかを逃げまどった。戦争中、『穀つぶし』と座敷の中へ閉じ込められた障害者自身が、手をあげ行動していこう」と訴えました。
 参加者は、各地でアピールに賛同する会を結成し、憲法学習会を開くこと―を確認し合いました。[2005年9月11日(日)「しんぶん赤旗」]

9月9日に9条守るトーク&ライブ

 憲法9条の維持を訴えようと、県内の弁護士約230人でつくる「兵庫県弁護士9条の会」など24団体が9日午後5時半から、神戸市中央区御幸通8丁目の神戸国際会館こくさいホールで「9・9『9条の心』トーク&ライブ」と題したイベントを催す。
 イベントでは、軍医として広島で被爆し、今も被爆者の治療に携わっている日本被団協原爆被爆者中央相談所理事長の肥田舜太郎さんや、昨年イラクで武装勢力に拘束されたフォトジャーナリストの郡山総一郎さんが講演。その後のライブでは、反戦を訴える曲「article9(アーティクルナイン)」を歌う神戸市出身のアコースティックバンド「jamjIp(ジャムジップ)」らが登場する。
 同会の徳岡宏一朗弁護士は「9条は、日本が2度と戦争をしないと世界に約束した条文。憲法改正の瀬戸際にある今、国民一人一人が9条の価値を見直してほしい」と話している。
 入場料は2千円(前売り1500円)。問い合わせは芦屋西宮市民法律事務所。[朝日新聞:兵庫 2005/9/8]

かわさき九条の会が9月20日に発足集会:作家の井上ひさしさんが記念講演

 憲法改正の動きが進むなか、地域で平和と憲法九条を護る声をあげようと「かわさき九条の会」が9月20日、川崎市中原区のエポックなかはらに作家の井上ひさしさんを招いて発足のつどいを開く。
 つどいは午後6時30分からで、全国組織の「九条の会」発起人のひとり井上さんの特別講演のほか、日本、中国、韓国の平和・友好の文化交流をテーマに各国の民族音楽の演奏も行われる。出演するのは、韓国のサムルノリは在日韓国人グループ「神奈川サム流遊撃隊」、中国の二胡は全国でコンサート活動している張勇さん、日本の津軽三味線は川崎市内で活動する「美祐紀会」。入場は1000円で、高校生は500円。
 川崎市内では麻生区や高津区、中原区などですでに「九条の会」が発足、発足に向け準備会を設けているところを含めると8地区で活動を行っている。今回発足する「かわさき九条の会」は、2004年9月に準備会を立ち上げことし7月にプレ集会として、川崎空襲体験で構成した朗読劇や合唱などを催した。たま九条の会準備会代表の隈部直光さんなど市内各地で平和活動を行っている人や麻生区にけいこ場を持つ劇団民藝の奈良岡朋子さんなど22人が呼びかけ人に名前を連ねている。事務局の笹岡敏紀さんによると同会は地域を特に限定せず、市内各地の「九条の会」との連携役をもめざす予定という。[k-press 2005年9月8日]

麻生市民館で9月10日「短歌とタンゴのつどい」:万葉九条の会が主催

 歌人・馬場あき子さんの講演、短歌絶叫、タンゴと異なる文化のコラボレーションで憲法九条について考えるユニークな催し「輝け憲法九条〜短歌とタンゴのつどい」が9月10日午後12時40分から川崎市の麻生市民館大ホールで開かれる。
 主催するのは、麻生区を拠点に活動する「万葉九条の会」。同会は、麻生区在住の歌人・岩田正さんから万葉集や近・現代の和歌を学ぶサークルが母体となり2004年秋に発足。事務局の福圓葉さんによると「万葉集は貴族の和歌集ではなく普通に暮らす民衆の歌が多い。憲法というと構えてしまう人もいるが、平和を願う普通の市民感覚で楽しく憲法9条の大切さを広めたい」と、万葉集を基調に据えた活動を行っている。ことし4月、同館大会議室で万葉集と憲法についての講演会・音楽会を初めて開き、好評を集めた。
 第2弾の今回の催しは、講演、コンサートの二部構成で催される。1部は、白梅学園大学教授で社会福祉法人ひまわりの会理事長の佐野英司さんが「戦争と私たちのくらし 社会福祉と憲法を考える」、麻生区在住の歌人・馬場あき子さんが「万葉集 愛の歌人たち」の演題で各40分講演する。2部は、NHK短歌の講師も勤め歌謡・肉声の復権をめざし大声で短歌を歌うコンサート活動をしている歌人・福島泰樹さんが、生演奏付きで伴奏で自作の短歌を絶叫。タンゴボーカリスト・山崎美枝子さんとタンゴの伝統的古典的演奏をする「オルケスタ・テイピカ・パンパ」のタンゴ演奏と盛りだくさん。
 会場では、「麻生区九条の会」の活動紹介パネルなども展示する予定。
 入場は500円。問い合わせは万葉九条の会。[k-press 2005年9月 7日]

[きょうの人]詩人 ひらの りょうこさん

 北区の詩人ひらのりょうこさんが、西陣に生きた祖母を題材に作った朗読詩「おゆき」(00年作)が、「九条の会」などで反響を呼んでいる。12人の子どものうち、8人を戦時下に亡くした。時代に翻弄(ほん・ろう)されながらも、死の直前まで糸を繰り続けた芯の強さ、明るさ。ひらのさん自身もまた、戦争の刻印を深く潜めていた。(土岐直彦)

  ――「おゆき」は1885年生まれ、84歳で亡くなった藤田ゆきさんです。
 「西陣で生きたおゆきは織りの腕がとてもよく、情があるカラッとした性格。戦争中のそんな京の女を描いて、尊敬する茂山千之丞さんに00年、朗読してもらいました」
 ――9歳で織屋に奉公に出され、18歳で結婚した。どんな生涯だったのでしょう。
 「針箱一つ持って賃機屋(ちんばたや)に嫁いだといっていた。11人生んで、1人は引き取って育てた子。30代初めには夫を亡くし、自分の手で藤田織物を大きくした。年に2回葬式を出し、戦争が終わってみたら残った子は4人だけと、お3時の休憩時間に何度も話した。でも泣き言は言わず、『ぐずぐず言う間に手動かしやす』と言う人。何人戦死し、何人が病死や栄養失調で亡くなったのか、確かめてこなかったのが心残りです」
 「学問はなかったが、頭の良い人で、世の中の動きや西陣のありようはほとんど把握していた。贅沢三昧(ぜいたくざんまい)の好況のころ、上り詰めたら必ず落ちると見ていた。西陣は平和やないとあかん、が口癖。今から思うと、私にとっては最初の平和教育だった」
 ――おゆきは戦後が終わった時代、パーマをかけ洋服を着たことが詩に出てきます。
 「新しいもん好きで、職人を連れて、コーヒーを飲みに行ったり、寄席に行ったりしていたのを覚えている。人生相談に来る人も多く、『死にたい』というと、『お死にやす』と受ける人だった。人の世話が好きで、亡くなった時、貯金通帳には5千円しか残っていなかった」
 ――旧満州生まれのひらのさんは母親がおゆきの次女。2歳のころに腸チフスで死去、継母になった三女も妹を生んで間もなく亡くなる、相次ぐ不幸に見舞われました。
 「母の時も2番目の母の時も、『大陸の花嫁』になるのにはおゆきは反対やった。大事な娘を失いたくなかったのでしょう。育てる女親がいなくなり、上海の伯父が私と妹を日本に連れ帰り、その妻が3番目の母になった。4歳のころ。だからでしょう、私は無口で暗い性格の子どもで、それまでの記憶が全くない」
 ――お父さんは。
 「旧満州から応召し、モンゴルで行方不明になった。生みの母と父、自分のルーツを知らされたのは、大学に進学する18歳の時。何で自分がここに存在しているのか、父はどこかで生きているのでは……。大きな心の空白はいまだに、埋まりません。詩人としての原点はそこにある」
 ――「おゆき」の詩は4月、NHK「ラジオ深夜便」でも朗読されました。何が共感を呼んでいるのでしょう。
 「戦争は人を幸せにしないという、わかりやすい詩だからでしょうか。そして、どんな苦難にあっても生きていける西陣の女。私が、幼子を抱えての離婚、ぜんそくによる入院30回の苦労を辛抱できたのもおゆきのおかげ」
 「私は女性九条の会の呼びかけ人にもなった。九条は若い人に残せる唯一の宝。おゆきの歴史を繰り返してほしくないのです」

 本名・平野稜子 1940年生まれ。同志社女子大英文科中退、保育士も経験。詩は職人や女性を主題に、「五月の風にのって」「銀の箸(はし)」など。エッセー「京都花の寺」など含め著作50冊。[朝日新聞:京都 2005/9/4]

女性9条の会発足 一人ひとりが守っていこう 大阪

 「おおさか女性9条のつどい」が三日、大阪市北区の中之島中央公会堂で開かれ、会場いっぱいの千二百人が参加、「おおさか女性9条の会」発足のアピールが拍手で採択されました。
 「つどい」では、音楽評論家の湯川れい子さんが「音楽から見えてくる平和・平等?私にとっての憲法」と題して講演、代表よびかけ人(十五人)のうち石田法子さん(弁護士)、小山乃里子さん(ラジオタレント)、新屋英子さん(女優)、竹中恵美子さん(大阪市立大学名誉教授)、辻加代さん(大阪YWCA会長)、津村明子さん(大阪府生活共同組合連合会会長)、平山栄子さん(宗教者・天理教)、森屋裕子さん(世界女性会議ネットワーク関西世話人)、渡辺和恵さん(弁護士)の九人がそれぞれあいさつしました。
 湯川さんは、戦死した兄が口ずさんでいたのがアメリカの音楽だったことを後で知り、モダンジャズなどの音楽を夢中で聞いた思い出を話しました。「正しい戦争なんてない。アジアの友人が『九条捨てたら日本に対する不信感が生まれる』と言った。九条はアジアに対するごめんなさいだった。ひとりひとりが憲法九条を守っていこう」と語りかけました。
 参加者は「湯川さんの『音楽は命の根源』という話に感動、よびかけ人の発言も大変印象的でした」と話しました。[2005年9月4日(日)「しんぶん赤旗」]

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