都響第617回定期演奏会Bシリーズ ショスタコーヴィチ交響曲第1番他

昨夜は、サントリーホールで都響の定期演奏会を聞いてきました。2005-2006シーズンの第1回であり、「都響=デプリースト ショスタコーヴィチ・シリーズ」の第1回でもあります。
プログラムは

  • 武満徹:弦楽のためのレクイエム(1957)
  • モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364(320d)
  •    休  憩
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第1番 ヘ短調 作品10

僕にとって、この日のメインプログラムは、やはり休憩後のショスタコーヴィチの交響曲第1番。ショスタコーヴィチがレニングラード音楽院の卒業作品として書いたもので、全体で約45分という、ショスタコーヴィチにしてみれば短めの曲ですが、そこここにショスタコーヴィチ“らしさ”が表現されていて、堪能させていただきました。

第1楽章は、トランペットとファゴットの序奏。そのあと「行進曲風」の第1主題と、フルートによるゆっくりした3拍子の第2主題が登場。第2楽章は、「躍動的な主部と穏やかで民族風主題を持つトリオ」。ピアノがかなり印象的な登場の仕方をします。第3章は緩徐楽章。オーボエの半音階的な旋律とチェロの独奏のあと、だんだんを緊張感をもった感じで盛り上がっていきます。最後は小太鼓のトレモロで第4楽章に続いてゆきます。第4楽章の後半では、ティンパニーが第3楽章中間部の主題を、太鼓で示すという場面があります(なかなか不思議な感じ)。

ショスタコーヴィチの後期の作品のように、苦悩が横溢すするといった感じではありませんが、そこここに後期の作品を思い起こさせるようなフレーズも登場し、すっかり楽しませていただきました。ぐわん、ぐわん盛り上がったところも、やっぱりショスタコーヴィチ! むひひひ…と、自然にほくそ笑んでしまうような感じでした。

デプリーストさんの指揮は、今回も、これまた何といって特別なことはしていない感じなのですが、しかし、この曲の構成?全体が非常にはっきり見渡せる感じで、見通しがいいというか、メリハリが効いているというか、分かりやすい指揮でした。しかし、たんに分かりやすく振るだけじゃあ、たぶんショスタコーヴィチはうまくいかないのだろうから、きっと、デプリーストさんは、当たり前そうに見せながら、実は、裏にそうとういろんなものを込めてるんじゃないか、などと勝手に想像しながら聴きました。何にせよ、「都響=デプリースト ショスタコーヴィチ・シリーズ」は十分期待できそうです。

さて前半の2曲ですが、すみません、どちらもほとんど寝てました。(^_^;) 

武満さんの曲は、これまでいろんな演奏会で聴く機会があったのですが、全部、途中で寝倒してます。なんででしょう? モゾモゾ、ゾワゾワと始まると、眠くなるのかな? あるときなんて、招待券のお下がりをもらって聴きにいって、また寝てしまって、演奏が終わった後の拍手で目が覚めると、2、3人分の空席をおいて隣に座っていたおじさんがやおら立ち上がって舞台に上がって行くではありませんか! なんと、僕は、武満さんの隣で寝倒してしまったのです。おはずかしい…

2曲目は、指揮者抜きで、ヴァイオリンの矢部達哉氏とヴィオラの鈴木学氏とオケだけでの演奏。楽しそうだし、演奏もうまいのでしょうが、いかんせんモーツァルト…。ショスタコーヴィチに比べたら、曲が単純。やっぱり退屈だなぁ…と思っていたら、ふたたび眠りの世界に…。お許しあれ。

ところで、この演奏会の感想をあちこちのブログで眺めてみると、休憩前のプログラムを中心に感想を書いている人あり、後半のショスタコーヴィチについて書いている人ありで、まちまちです。やっぱり、武満とショスタコーヴィチのあいだにモーツァルトというプログラムは、正直、意図がよく分からないところがありました。

【演奏会情報】指揮:ジェイムズ・デプリースト/ヴァイオリン:矢部達哉/ヴィオラ:鈴木学/コンサートマスター:山本友重/演奏:東京都交響楽団/会場:サントリーホール/開演:19:00

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  1. そこここにショスタコーヴィチ“らしさ”が表現されていて、堪能させていただきました。
    むひひひ…と、自然にほくそ笑んでしまうような感じでした。

    …ですよね。思わず、交響曲全集を引っ張り出して、
    聴いちゃいましたよ。ショスタコ1番(コンドラシン指揮)

    これが第1交響曲なんて。。まさにショスタコじゃん。
    この小ばかにしたような旋律。テクニック。いいよねぇ。って。
    私も「むひひひひ…」という気持ちに成りました。
    続いて、CDは15番になり、やっぱり15番はさらにいいやと
    思ってしまいました。

    ショスタコの小ばかにした旋律といえば、9番なんか大好きです。
    スターリンの独裁体制を小ばかにしたあの曲とその姿勢、
    とてつもなく、好きかも知れません。

  2. はろるど・わーど - trackback on 2005/11/27 at 00:29:20
  3. GAKUさん、こんばんは。
    TBとコメントをありがとうございました。

    デプリーストのショスタコーヴィチは期待できそうですね。
    彼を聴くのは、マーラーに続いて二度目なのですが、
    都響はとても堅実に音楽を聴かせる、
    良い指揮者を迎えたなと思いました。
    ショスタコーヴィチを、あれほど見通し良く聴かせるのはスゴいですよね。次回も大いに期待したいです!

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