JR西、またも保線作業員をはねる事故

JR西日本で、またもや、保線作業員が作業中に列車にはねられる事故が発生。

JR西日本では、2002年11月に、線路内に立ち入って電車にはねられた高校生を救護中の救急隊員が特急列車にはねられるという事故がありました。共同の記事によれば、線路で作業中に起こった事故は、民営化後、これまでに5件あり、7人が犠牲になっているといいます。なぜ同じような事故が繰り返されるのか、憤りに耐えません。

JR宝塚線の断線事故で、安全第一の企業に生まれ変わることを約束したはずなのに、なぜ、こうした事故を繰り返すのか? しかも、今回の事故でも、JR西日本が真っ先に発表したのは、「現場が勘違いしていたのではないか」という現場に責任を押しつける発言。JR宝塚線の脱線転覆事故の時に、事故原因が分からないうちに置き石説を流したりしたのと、少しも変わっていないのではないでしょうか。

JR特急が保線区員4人はね、2人死亡…伯備線(読売新聞)

JR特急が保線区員4人はね、2人死亡…伯備線
[2006年01月24日 読売新聞]

 24日午後1時20分ごろ、鳥取県江府町下安井のJR伯備線で、線路内で作業中の保線区職員の男性4人が、岡山発出雲市行き特急「スーパーやくも9号」(6両、乗客103人)にはねられた。このうち、2人が死亡、1人が重体、1人が顔を負傷した。乗客にけがはなかった。
 現場は緩い左カーブ。JR西日本によると、特急の運転士は時速100キロで走行中、約300メートル手前で人影に気付き、警笛を鳴らして非常ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。職員は7人で敷石のつき固め作業中だった。
 事故を起こした特急は、備中高梁駅(岡山県高梁市)を12分遅れで出発、現場付近では16分遅れていたという。現場に約1時間50分停車、後続の特急4本が運休した。
 現場は鳥取県西部の山間地帯で、武庫駅と根雨駅の間。

↓2002年の事故の記事はこちら(毎日新聞)。

<JR東海道線死傷>現場派遣の社員、列車無線機持たず

 大阪市淀川区のJR東海道線で救護作業中の救急隊員2人が特急にはねられ死傷した事故で、現場にいたJR社員2人が、総合指令所と列車の連絡を傍受できる列車無線機を現場に持参していなかったことが9日、関係者の話で分かった。社員が列車無線を傍受し、列車の接近を事前に察知していれば事故は防げた可能性が高いが、JR西日本は列車無線機の持参を義務付けていない。事故の背景には安全管理への意識の低さがあるとみられ、大阪府警捜査1課などが捜査を進めている。
 同社によると6日夜、線路敷地内に入った男子中学生(14)が下り新快速に接触した事故で、現場に向かった尼崎駅の社員2人は、JR新大阪総合指令所の指示で無線機も持って行った。しかし、この無線機は駅との交信だけが可能なタイプで、定刻より19分遅れの午後7時42分に大阪駅を出発した「スーパーはくと」の運転士と指令所とのやり取りは傍受できなかった。携帯電話1台も持っていたが、現場滞在中に1度使用しただけだった。
 現場の社員は社内調査に、死亡した中沢良夫さん(28)ら救急隊員2人をはねた特急の接近について「ライトで直前に気づいたが、救急隊員らに声をかける間もなく現場を通過した」と説明した。社員自らが危険な線路敷地内にいたことから、特急が現場に接近している危険性には気づいていなかったとみられる。
 JR東日本では社内規定で、事故や保線作業で軌道内に入る場合、責任者が携帯電話か列車無線機を持つことを義務付けている。ダイヤが込んでいたり、複雑な事故の場合は指令所と列車のやり取りを傍受できる列車無線機を持つケースが多いという。しかし、JR西日本では、保線作業での規定はあるものの、事故時の規定はない。
 府警は、何度もあった事故回避の機会を逃したとみて、安全対策部門の社員からも業務上過失致死傷の疑いで事情を聴く方針。 【清水勝、水谷恭史】
[毎日新聞11月9日] ( 2002-11-09-15:01 )

↓産経新聞に載った共同の記事

現場責任者の勘違い原因か マニュアル問題なしとJR西(産経新聞)

現場責任者の勘違い原因か マニュアル問題なしとJR西
[産経新聞 2006/01/24]

 見張りが逆方向を見ていて保線作業中の4人が特急にはねられ、3人が死亡したJR伯備線の事故。JR西日本は24日、作業マニュアルに問題ないとの認識を示し、現場責任者の勘違いが原因との見方が強まった。
 同社米子支社によると、同日午後1時12分ごろ、責任者が携帯電話で運輸指令と運行状況を確認した際、指令は「1019M(スーパーやくも9号の列車番号)が遅れている」と伝えた。
 しかし責任者は特急のくる方向の逆を見張るよう指示した。
 特急は定刻だと現場を午後1時2分ごろ、通過するはずで、同支社の半田真一次長は「特急が既に通過したと思ったのではないか」と、責任者が勘違いした可能性を指摘。同社の西川直輝鉄道本部安全推進部長は「連絡の仕方が悪かったのか、その後にそごがあったのか」と話した。
 夜間などは線路を閉鎖し作業することもあるが、米子支社は「作業時間や運行状況の頻度から閉鎖する必要がないと考えた」としている。
 JR西によると、線路で作業中の社員が列車にはねられ死亡した事故は1987年の発足以来4件あり、4人の犠牲者が出た。ほかに滋賀県彦根市の東海道線で1996年8月、下請け作業員3人が保線作業中に電車にはねられ即死するなど、関連会社の社員が死亡した事故も多い。
 同社は線路内の作業についてマニュアルを定めており「作業責任者や見張り員もダイヤを持ち、通った列車を消していくのできちんと確認できる」と困惑。あらためて安全対策の見直しを検討することになりそうだ。[共同 2006/01/24 22:40]

↓事件直後のJR西日本の発言を伝える記事(朝日新聞)

見張員、特急と逆の方向を監視 JR伯備線事故(朝日新聞)

見張員、特急と逆の方向を監視 JR伯備線事故
[asahi.com 2006年01月25日00時58分]

 鳥取県江府町のJR伯備線で24日、JR西日本の作業員4人が特急列車にはねられ、死傷した。現場には列車の接近を知らせる見張り役もいた。なぜ事故は起きたのか。人的なミスが重なった疑いも出ている。
 同社米子支社によると、作業は午後1時12分ごろ、責任者が携帯電話で同支社の運輸指令と話した後に始まった。10分前に現場を通過するはずだった特急列車が、新幹線の遅れの影響で14分遅れで運行されていることを指令側は伝えた。
 現場はほぼ直線の単線区間。計5人が敷石を固める作業にあたり、亡くなった林さんら2人が見張員を務めた。2人は、特急列車が来た方向とは逆の上り列車を監視していたという。
 同支社の半田真一次長は「特急がすでに通過したと思っていたのでは」と話し、関係者らの勘違いの可能性を示した。
 作業員は敷石を固める電動工具を使っており、同支社は「音がうるさく、列車の接近に気付くのに遅れてしまった可能性もある」とも話した。

↑「音がうるさかったから」なんていうのは、絶対理由になりません。敷石を固めるため電動工具をつかう作業なんて、全国、どこの保線作業でもやってること。だからこそ監視員を立てているのであり、こんな具とも着かない理由をもちだす感覚が疑われます。

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