米軍再編 審議官級協議始まる

米軍の世界的再編にともなう在日米軍基地再編問題で、審議官級協議が始まる。在日米軍基地の負担軽減というけれども、実態は基地強化。沖縄の米海兵隊のグアム移転経費の日本負担もある。しかも最終報告書では、地球的規模での同盟強化が謳われ、自衛隊の米軍との一体化がさらにすすめられようとしている。

在日米軍再編最終報告書 戦略論と二本立て 地球規模で同盟強化(産経新聞)

在日米軍再編最終報告書 戦略論と二本立て 地球規模で同盟強化
[産経新聞 3月9日2時57分更新]

 在日米軍再編をめぐる日米審議官級協議が7日(日本時間8日)、ハワイで始まった。負担軽減を中心にした大詰めの交渉で、四月に発表予定の最終報告書の概要も固める。報告書は「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)改定を視野に、地球規模での日米同盟の強化をうたう戦略論と、再編案の詳細な計画を盛り込んだ2本立てとする方針だ。
 協議は11日までの5日間で、<1>沖縄県中南部にある米軍基地・施設の返還<2>普天間飛行場のKC130空中給油機の本土への移駐<3>嘉手納基地の戦闘機訓練の本土分散?など沖縄を中心とした日本の基地負担の軽減がポイントとなる。
 沖縄県中南部の返還では、那覇軍港をはじめとする3施設は全面返還、キャンプ瑞慶覧は一部返還で合意したい意向。普天間のKC130は昨年10月に合意した中間報告で海上自衛隊鹿屋基地(鹿児島県)への移駐を「優先して検討」と明記したが、施設の利便性で米側が難色を示し、住宅を岩国基地(山口県)に分散するなどの妥協案で決着を図る。嘉手納の戦闘機訓練の分散は米側の検討が遅れている。
 このほか、横田基地(東京都)で米軍が管轄する空域の削減も焦点となるが、米側の抵抗は強く、管制権返還も実現できるか不透明だ。
 一方、最終報告書の戦略論では、グローバルに日米同盟を強化する方針を打ち出す。これは、朝鮮半島情勢の緊迫化を受け、平成九年に「周辺事態」での協力に重点を置いて改定したガイドラインの再改定を見据えたものだ。自衛隊のイラク派遣やインド洋大津波での救難活動など、日米の地球規模での協力は、理論よりも先行する形で実現している。防衛庁ではこうした協力内容を改めて整理し、戦争以外の軍事作戦(MOOTW)でも「有効に対処できる日米の態勢を検討すべきだ」(防衛庁幹部)として、ガイドライン改定に前向きの姿勢を示している。ただ、外務省などは「現状の枠組みで協力内容を広げていけば十分」(幹部)と改定に消極的だ。
 日米両政府はハワイでの協議に続き、20日すぎに2日間程度、東京で最後の審議官級協議を開く。沖縄海兵隊のグアム移転に伴う総額約80億ドル(約9400億円)の経費について、日本側の負担割合を「政治決断」を含めて確定させ、最終報告書の内容を詰める。
 これを受け、日本政府は基地を抱える自治体に対し、最終合意後も同意を得られるよう説得を続ける意向を伝える。その上で、四月初旬に外務・防衛担当閣僚による「日米安全保障協議委員会」(2プラス2)を開き、最終報告書を発表する段取りだが、米側は、中間報告で再編案の大筋を提示していることから、2プラス2の再開催には消極的とされ、流動的な要素もある。

他方で、基地移転をめぐる地元合意を日本政府は先送りする考え。国民よりアメリカ優先の非難は免れない。

政府、地元同意を断念 普天間代替できょう米に伝達(琉球新報)

政府、地元同意を断念 普天間代替できょう米に伝達
[琉球新報 3月8日9時44分更新]

 政府は7日、在日米軍再編をめぐり米軍普天間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸部移設問題を抱える沖縄県など地元との調整が難航していることを受け、最終報告前の関係自治体の同意取り付けを事実上断念、閣僚級の日米安全保障協議委員会(2プラス2)を4月上旬に開催し、最終報告を取りまとめることを米側に打診する方針を固めた。政府は7日(日本時間8日)から米ハワイで始まる外務、防衛当局の審議官級協議で提案。具体的には額賀福志郎防衛庁長官と麻生太郎外相が4月1、2両日に訪米することを想定している。日米政府間合意を優先し、地元同意を後回しにする「見切り発車」に関係自治体の反発は必至だ。
 昨年10月に合意した中間報告は、最終報告の取りまとめに関し「具体的な実施日程を含めた計画を2006年3月までに作成する」と規定。それまでに「地元との調整を完了することを確約する」とも明記しており、政府は最終報告後も地元説得を続けることで米側の理解を得たい考え。
 最終報告の取りまとめ時期に関しては、3月中に実質合意が可能との認識だが、2プラス2に担当閣僚が集まることのできる日程を考慮すると4月上旬が妥当と判断した。ただ米側は、中間報告で基本合意しているとして、最終報告段階での2プラス2開催に消極的とされ、流動的な要素もある。
 ハワイで7日から始まる審議官級協議では、在沖米海兵隊のグアム移転経費をめぐる日本側負担の規模や手法、沖縄本島中南部の米軍基地の返還、普天間飛行場のKC130空中給油機の移駐先、横田基地(東京都)の航空管制権返還などをテーマに詰めの協議が行われる。

<米軍再編>地元と合意なくても最終報告 官房長官(毎日新聞)

<米軍再編>地元と合意なくても最終報告 官房長官
[毎日新聞 3月6日20時7分更新]

 安倍晋三官房長官は6日の記者会見で、在日米軍再編問題で沖縄など地元との調整が難航している状況について「(3月末の日米の最終報告と地元との合意と)どちらが先か、一日も早く地元との合意が得られればいいが、他方で最終合意は日米が協議していることであり、日米で協議が整い次第、それが最終合意になる」と述べ、地元との合意がなくても最終報告をまとめる考えを示した。
 日米両政府は在日米軍再編に関する外務・防衛審議官級協議を7日からハワイで開き、今月末の最終報告を目指し調整を進める予定。普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)をキャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市)へ移設▽厚木基地(神奈川県)の空母艦載機を岩国基地(山口県)へ移転――などの計画をめぐっては地元自治体が反対しており、最終報告前に地元の受け入れ同意を得るのは困難との見方が強まっている。【犬飼直幸】

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