3人に1人が自宅でサービス残業

労働政策研究・研修機構の調査で、労働者の3人に1人が仕事を自宅に持ち帰り、サービス残業を行っていることが明らかになりました。

3人に1人 家でサービス残業(NHKニュース)

報告書はこちらから。
調査シリーズ No.14 『日本人の働き方総合調査結果』―多様な働き方に関するデータ―

この調査を見ると、自宅への仕事持ち帰りだけでなく、いろいろ問題が浮かび上がってきます。

3人に1人 家でサービス残業
[NHKニュース 03/12 11:27]

 過労死や過労による自殺が増え社会問題になっていますが、会社員の3人に1人は、家に仕事を持ち帰り、その多くがいわゆるサービス残業として、行っていることがアンケート調査で明らかになりました。
 この調査は独立行政法人の「労働政策研究・研修機構」が、去年8月から9月にかけて全国の企業の正社員を対象に行ったもので、およそ2900人から回答が寄せられました。その結果「仕事を家に持ち帰って行っている」人は全体の33.4%に上り、このうちの15.9%の人が、仕事を持ち帰る頻度について「頻繁だ」と答えました。また家で行った仕事について「働いた時間を会社に報告し、賃金に反映される」という人は、0.6%にとどまり、87.2%は「いわゆるサービス残業として行っている」と答えています。
 こうした実態について、労働政策研究・研修機構は「リストラやその後の業績の回復で、社員1人当たりの仕事量が増えているのに加えて、パソコンの普及で、どこでも仕事ができるようになったことが要因だ。自宅で行うとはいえ長時間の労働は過労死などにつながりかねず、改善に向けた対策が必要だ」としています。

しかし、この報告から浮かんでくる問題は、仕事の持ち帰りだけではありません。たとえば、労働時間制にたいする満足度では、「みなし労働時間制」で「不満」が53.3%、「変形労働時間制」が同37.8%など、不満が高いことが分かります。とくに「裁量労働制のみなし労働時間と実際の労働時間数」の調査結果では、「実際の方が長い」という回答が31.7%を占めていて、「みなし労働時間制」のもとで、「ただ働き」が広がっている可能性を伺わせます。

裁量労働制のみなし労働時間数と実際の労働時間数

実際の方が短い 15.9%
だいたい合っている 42.7%
実際の方が長い 31.7%

自宅への仕事の持ち帰りについては、「ある」との回答が男性で34.4%、女性で31.4%で、男女関係なしというのは意外でした。しかも、それが賃金に反映されるかどうかでは「反映される」のはわずか0.6%、87.2%が「いわゆるサービス残業」と回答しています。

労働組合への加入状況では、パートタイマーの場合で労組加入は7.6%、63.4%が「労組がない」、22.7%が「労組はあるが加入資格なし」となっていますが、他方で、46.0%が「労働組合は必要」と答えており、この分野で労働組合の活躍する可能性はまだまだたくさん広がっていると思いました。

労働組合への加入状況

入っている 労組がない 労組はあるが加入資格なし 加入できるが未加入 無回答
パートタイマー 7.6% 63.4% 22.7% 2.7% 3.6%
契約社員 11.6% 51.7% 30.1% 3.8% 2.9%
登録型派遣社員 5.7% 52.3% 35.9% 3.1% 3.1%
常用型派遣社員 5.0% 52.5% 37.5% 1.3% 3.8%
業務請負会社社員 8.5% 62.7% 23.7% 3.4% 1.7%
正社員 36.5% 48.5% 8.9% 5.2% 0.9%

労働組合の必要性

必要と思う どちらともいえない 必要とは思わない 無回答
パートタイマー 46.0% 44.8% 7.4% 1.9%
契約社員 46.3% 42.9% 9.5% 1.3%
登録型派遣社員 43.1% 47.7% 8.0% 1.1%
常用型派遣社員 51.3% 45.0% 2.5% 1.3%
業務請負会社社員 39.0% 50.8% 8.5% 1.7%

あと見逃せないのは、業務請負の場合。仕事を指示する人が誰かという質問に、57.6%が「委託先企業の担当者から」、20.3%が「どちらからも支持される」と回答。約8割が委託先企業からの指示を受けていることが明らかになりました。しかし、これは明らかに法律違反です。

業務請負会社社員/仕事の指示をする人

請負会社の担当者から 16.9%
委託先企業の担当者から 57.6%
どちらからも指示される 20.3%
無回答 5.1%

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