Monthly Archives: 5月 2006

教育基本法の学習会に参加

今日、職場で教育基本法の学習会を開きました。1時間という非常に短い時間でしたが、政府与党の「改正」案が教育基本法の精神や内実を180度逆転させてしまうものであることが非常によく分かりました。

現在の教育基本法は、第1条で教育の目的を次のように定めています。

第1条 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

ここでは、教育の目的は「人格の完成」であることが明らかにされています。そして、「人格の完成」をめざして教育がおこなわれれば、当然、「平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民」が育成されるはずだ、というのです。「期して」というのは、そういう意味であって、「平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民」を育成することが教育の目的ではないのです。

なぜ、こんな迂遠な表現をしたのかといえば、教育される子どもたちは、将来の主権者です。主権者は、国家の上に立つ、日本の将来の進路、運命を決定する権利を持つ最高の存在です。だから、主権者の「信託」(日本国憲法前文「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し…」)にもとづいて政治を行うはずの国家が、将来の主権者を特定の型にはめようとしたら、国家の方が主権者の上に立つという、逆立ちしたおかしなことになってしまいます。だから、教育の目的はあくまで「人格の完成」に限られているのです。

ところが、政府与党の「改正案」は、第1条(教育の目的)に続けて、第2条として「教育の目標」という条項を設け、次のように定めています。
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「在日」が1つになることの意味を考える

今日の「東京新聞」夕刊に、作家の金石範(キム・ソクポム)氏が総連と民団の和解について「『在日』が一つになる知恵」という一文を寄せられています。

日本に、韓国籍、朝鮮籍(金石範氏は、この朝鮮籍は「外国人登録の国籍欄に記載されている『朝鮮』のことで、国籍ではない『記号』」であると説明されています)、それにどちらの国籍もとらない無国籍(実際、金石範氏は無国籍なのだそうです)の人たちがいる――。その現実にあわせて、「在日」が一つになることを展望すべきだというのが、金石範氏の主張です。
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消費税増税隠しに必死?

政府・与党は、財政・経済一体改革会議の初会合で、消費税率引き上げ論議を事実上封印することで一致した模様。来年の参院選を前に、早くも争点隠しに走るつもり?

しかし他方で、ちらちらと「消費税率引き上げ必至」の発言もくり返し漏れだしてきます。やっぱり参院選で、きっぱりと審判を下すことが大事なようです。

財政・経済一体会議 消費税引き上げ封印 政府と与党、歳出削減では綱引き(北海道新聞)
消費増税いつ決定? 自民内、参院選控え綱引き(朝日新聞)
消費税率の段階的引き上げ、経財相が必要性に言及(読売新聞)
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勤労者世帯の消費支出、4カ月連続前年比マイナスに

4月の家計調査が発表されました。勤労者世帯では、1カ月の消費支出が前年同月比で実質4.3%減。これで今年に入って4カ月連続のマイナスになりました。

「雨が多くて夏物衣料が売れなかった」などとの分析もありますが、注目すべきは可処分所得が実質で4.8%減だったこと。可処分所得が減れば、特別な事情がない限り、消費が減っていくのは当然です。

4月のサラリーマン消費支出、実質4.3%減(日経新聞)
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「分祀」で問題は解決しないのだが

首相の靖国参拝問題は、A級戦犯を「分祀」しただけで解決するものではありません。政教分離という憲法原則に抵触するうえ、日本の戦争を「自衛戦争」「アジア解放の戦争」と正当化する靖国神社の戦争観に政府がお墨付きを与えることになるという根本的な問題点は、もしA級戦犯が「分祀」されたとしても、少しも解消しません。

しかし、それにしても、いままた、こうした議論が起こってくること自体、靖国参拝推進派の矛盾と破綻の現われということができます。

<A級戦犯分祀>遺族会に古賀会長が「議論」提案(毎日新聞)
次期首相、靖国参拝見送りを=A級戦犯分祀に賛意―森前首相(時事通信)
<靖国問題>神社が自主的にA級戦犯分祀を 高村元外相(毎日新聞)

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元教師に罰金刑

判決後の記者会見で、ご本人が20万円の罰金は駐車違反と同じ程度、事実上の無罪だと言っていましたが、懲役8ヵ月という求刑の異常さからすれば確かにその通り。

しかし、元教師は来賓として招待されたもの。無理やり会場に押し入ったわけでもないし、式が遅れたのはたった2分。当日出席した父母からは、「みんながいろいろ雑談していた」という指摘もある程度の出来事で、そもそも起訴する必要のない事案なのです。

それにしても、もし卒業生の親や卒業生自身が声を上げたのだったら、学校はどうするつもりだったんでしょうねぇ。

元高校教諭に罰金刑、卒業式の君が代斉唱で不起立求め(読売新聞)
卒業式2分停滞させた元教諭に罰金刑(日刊スポーツ)

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米海兵隊員、イラク市民を虐殺

昨年11月、米海兵隊員がイラク中西部のハディーサで住民20数名を虐殺した事件が判明。右の写真は、Probe: Marines Likely Murdered Iraqis, Investigators Believe Marines’ Killing Of Iraqis Was Unprovoked – CBS Newsから

事件は、路上爆弾で米海兵隊員が殺害された直後に発生。海兵隊員は民家に押し入り、女性や子どもを含む20数名を“処刑”しました。米海兵隊当局は、当初、銃撃戦にまきこまれたと説明していたが、直後の現場を撮影したビデオ映像が残っていたことから、隊員らによる虐殺が明らかになりました。

米海兵隊員のイラク民間人殺害疑惑、米上院委員会が調査へ(CNN.co.jp)
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読み終わりました(2) 伊東光晴『ケインズ』

伊東光晴『ケインズ』(講談社学術文庫)

伊東光晴氏の新著『現代に生きるケインズ』(岩波新書)に続けて読んでいた『ケインズ』(講談社学術文庫)ですが、こっちも読み終わりました。

う〜む、やっぱりちゃんと読まんとあかんなぁ〜、というのが一番の感想。『現代に生きるケインズ』で論じられている問題が、いろいろ、もっと詳しく論じられています。アクセントの置き方などでちょっと変わっているところもありますが(たとえばカーンの波及的乗数効果論にたいする評価は、新著に比べて、それほどシビアじゃなかったり、など)。その代わり、流動性選好利子論や投資決定論などの説明は、ずっと詳しくて、よく分かります。

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マクドナルドに労働組合結成

マクドナルドに労働組合が結成されました。とりあえず愛知県など6県200人だそうですが、店長からアルバイトまで加入できます。

店長の長時間労働・サービス残業、アルバイトの有休未消化など、課題はたくさんあります。

日本マクドナルド:労組結成 大手ファストフード業界で初(毎日新聞)
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米軍再編経費 国内分で1.1兆円の試算

在日米軍基地の再編にともなう日本側負担額について、政府が国内分で総額1.1兆円という試算をまとめたことが明らかに。

米側が一方的に3兆円という数字を公表したものだから、政府首脳や与党から反発が出ていましたが、もともと3兆円という数字は日本側が試算していたと「日経新聞」が報道していたことは前に紹介しました(3兆円負担、日本政府は前から分かっていた )。

そのときの資産額と比べてみると、普天間基地移設に伴う代替施設の建設関連費が1兆円超から3000億円超へと大幅減額。また、その他の基地整備だけで1兆5000億円とされていたのが、8000億円以下に圧縮された計算になります。

はたして、この下方修正が、本当に経費を切りつめてのものなのか、それとも単なる数字の操作による“見せかけ”なのか、いまのところ、この記事からだけでは実態は不明です。

「グアム」除く米軍再編費 負担1.1兆円試算 政府、2兆円から修正(西日本新聞)
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地方オケの現況

「東京新聞」27日付に、「次世代につなぐオーケストラ 札幌交響楽団と“3つの改革”」という特集記事が掲載されています。

記事の前半は、存続が危ぶまれる事態となっていた札幌交響楽団が事務局長に宮澤敏夫氏を迎えておこなった3つの改革についての紹介。<1>演奏の質の向上、<2>教育への貢献、<3>社会への貢献――という「3つの改革」は、誰にも文句のないものでしょう。

で、後半は、大阪の4つのオーケストラ(大フィル、関西フィル、大阪シンフォニカー、大阪センチュリー)について、関西経済の低迷や大阪府などの財政難の中で、統廃合の声が上がっているという話。とくに1989年に大阪府が設立したセンチュリー響の存続が最も懸念されているそうです。

しかし、クラシック音楽はもっと身近にあってよいはずのもの。何とか前向きに打開されることを期待します。

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歴研大会に行ってきました

今日は、10数年ぶりに歴研大会に行ってきました。出席したのは現代史部会と、お昼休みに開かれた教科書問題の特設部会。

特設部会は「歴史研究と教科書叙述」というテーマで、扶桑社の「新しい歴史教科書」の問題点を検討するもの。140人定員の教室に、僕を含め立ち見の人まででて、全部で180人の参加。若い人たちが多かったのが印象的でした。
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今週の「九条の会」(5月27日まで)

今週の各地の「九条の会」の活動をインターネットのニュースから拾いました。

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さてどうするか…

9月18日の内田光子さんのリサイタル・チケットががとれたのはよいのですが、その日は、ジェイムズ・デプリースト指揮でショスタコーヴィチ室内交響楽(バルシャイ版)&交響曲第5番の都響コンサートもあるのです。

都響のコンサートは午後2時から、池袋西口の東京芸術劇場。
内田さんのリサイタルは、午後6時からサントリーホール。

ハシゴは可能だといえば可能なんですが、ショスタコのあとベートーヴェンのピアノ・ソナタというのは、なかなかハードかも…。さて、どうしたものでしょう。

東響第536回定演 ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番1&交響曲第7番“レニングラード”

東京交響楽団第536回定期演奏会

一日じとじと雨が降る中、夕方からサントリーホールで東京交響楽団の定期演奏会に行ってきました。プログラムは以下の通り。

 ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 op.77
 ショスタコーヴィチ:交響曲第7番 ハ長調 op.60 “レニングラード”

もちろんオール・ショスタコーヴィチのプログラムも期待ですが、お目当ては何よりヴァイオリン・ソリストの川久保賜紀さんを愛でること。(^_^;)

で、東響は、やっぱり一番安心して聴いてられますね。大化けしないかわりに、ずっこける心配もなくて、演奏が始まるときにハラハラする必要がありません。でもその分、今日みたいなプログラムだと、ちょっと物足りないかも…。川久保さんのヴァイオリンも、もう少しがめつくやってもよかったんじゃないかというと、望みすぎでしょうか。

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キッシンジャー氏、田中元首相を「最悪の裏切り」と非難

前後の文脈がよく分かりませんが、1972年夏に、日中国交正常化のために田中角栄元首相が訪中を決めたことを知ったとき、キッシンジャー大統領補佐官(当時)が「あらゆる裏切り者の中でも、ジャップが最悪だ」と発言していたことが、米公開文書で明らかになったというニュース。

田中角栄氏にしてみれば、米国が日本の頭越しに中国との国交回復をしたから、それに従ったまでのことだったんでしょうが…。

キッシンジャー氏、田中元首相をジャップ(日刊スポーツ)
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ゲットできました

内田光子さんのリサイタルのチケットですが、さんざん探し回った揚げ句、e+で若干の残りがあるのを発見! ということで、何とか、18日(ベートーベン・プログラム)のチケットを手に入れることができました。

プログラムは、ベートーベンのピアノ・ソナタ30番、31番、32番。

実は2年前に、はじめて内田光子さんのリサイタルを聴いたときと同じプログラム。だから、16日のモーツァルト・プログラムのチケットも狙っていたのですが、それでもやっぱり楽しみです。ヽ(^o^)丿

サントリーホール20周年記念フェスティバル公演 内田光子ピアノ・リサイタル

※追記:
e+もすでに売り切れています。

「愛国心」が通知表で評価される国

「毎日新聞」の調査によれば、「愛国心」を通知票の評価項目にもりこんでいる公立小学校が、埼玉県で52校、他に、岩手、茨城、愛知にもあることが明らかに。

小泉首相は、前日、教育基本法の国会審議のなかで、共産党の志位委員長の質問に対し、「評価するのは難しい。あえてこういう項目を持たなくてもいいのではないか」と答弁していました。

愛国心:通知表評価項目に 埼玉で52小学校、愛知も(毎日新聞)
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ゲットできませんでした…

今日発売の内田光子さんピアノ・リサイタル(9月16日、18日:サントリーホール)のチケット、とれませんでした…(T^T)

発売開始の10時は会議でダメだったので、会議終了後、11時、12時と電話しましたが、話し中で全然つながらず。午後1時にようやく繋がったときには、すでに完売していました。がっくり…

ゲットしました!

長年、ほしくてほしくて仕方なかった渓内謙『スターリン政治体制の成立<第4部>』(岩波書店、1986年)を手に入れることができました。?(^o^)/

第1部?第3部は前から持っていたのですが、第4部は新刊のときに非常に高価(定価1万4700円)だったために買わずにいたら、いまでは品切れ重版未定(すでに渓内先生が亡くなられたので、たぶん永久に再版されないでしょう)。

で、いまさら古書屋で手に入れようと思っても、単品では出回り物がなし。セットで買おうと思っても、全4巻セットになると最低でも4万円する、という超貴重品です。ちなみに、第1部?第3部の3冊セットだと1万円程度。ということは、第4部だけで3万円!? それを偶然ながら、べらぼうな安価で買うことができました。ありがとうございました。m(_’_)m

他にも、有斐閣『資本論体系』の第9-2巻「恐慌・産業循環(下)」と第10巻「資本論体系と現代資本主義」、それに、とっくに絶版になっている大月書店版『マルクス・エンゲルス選集』などもゲット。次の問題は、いまでも本であふれている狭い部屋に、どうやってこれらを置くスペースを確保するかです。う〜む (^_^;)