米空母艦載機の岩国移転で反対運動広がる

米空母艦載機部隊の岩国基地移転で、合併前の岩国市の住民投票、合併市長選挙での反対派市長の当選に続いて、周辺地域とも連携した運動が広がっている、というニュースを「毎日新聞」が掲載。たぶん全国版には載ってないので、転載します。

やまぐち見聞録:在日米軍再編問題 岩国の撤回運動に広がり(毎日新聞)

やまぐち見聞録:在日米軍再編問題 岩国の撤回運動に広がり/山口
◇広域での連携に発展も
[毎日新聞 2006年5月14日]

 米空母艦載機部隊の移転受け入れの賛否を最大の争点とした岩国市長選で、市民が圧倒的な「反対」の意思を示して約半月。日米合意に伴う「最終報告」では、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の空中給油機12機、厚木基地(神奈川県)の艦載輸送機2機の岩国移転が盛り込まれるなど大きな衝撃を与えた。市民団体は「基地機能強化だ」と猛反発。今後、他の地域とも連携した撤回運動に発展する可能性も出てきた。【鈴木美穂】

◆反対運動継続へ

 11日、市内の幼稚園。市民グループ「住民投票の成果を活かす岩国市民の会(仮称)」の発足準備会には市民約20人が集まり、活動方針などを確認した。母体の「住民投票を成功させる会」は発展的に解消し、新団体が運動を引き継ぐ。
 20日、同市三笠町のシンフォニア岩国で発足総会を開き、「九条の会」呼びかけ人で作家の小田実さんを招く。大川清・呼びかけ人代表(47)は「これ以上基地はいらないという市民の切実な思いの表れ。長い戦いになるが、粘り強く運動を広げたい」。
 主婦らでつくる「岩国の空母艦載機とNLP移転反対の市民の会」。河本かおる代表(53)は17日、井原勝介市長に「撤回を訴え続けて」と“直訴”する。「2度の民意を反故(ほご)にする人ではないと思うが、もし市民に相談なく翻意すれば『市長リコール』も検討せざるを得ない」と話す。

◆成果は未知数

 住民運動が日米政府に与える影響については見方が分かれる。
 村田晃嗣・同志社大教授(アメリカ外交)は「国は粛々と進める。岩国だけ白紙に戻せない」。日米地位協定に詳しい本間浩・法政大教授(国際法)も「実際に撤回は難しい」。だが、沖縄県名護市で普天間代替施設反対運動を続ける安次富(あしとみ)浩・ヘリ基地反対協議会代表委員(59)は「全国の運動に弾みがつく」と歓迎する。
 新市長への課題を指摘する声も。小原隆治・成蹊大教授(地方自治)は「市長はメッセンジャーボーイではなく託された民意を『実現』させる役割を担う。国との交渉で受け入れざるを得なくなれば改めて市民に賛否を問う必要がある」。

◆広がる不安

 基地に隣接し、騒音被害が深刻な川下地区。23の単位自治会を束ねる土肥慶久・同地区自治会連合会長(71)は「地元無視の再編案は認められない。軍人と艦載機が増えれば犯罪も事故も増える。一体誰が被害を補償してくれるのか」と憤る。
 多くの住民は「反対」だが、胸中は複雑だ。ある男性(73)は「ある程度抵抗したら認めざるを得ないかなと本音では思う。条件闘争への転換を主張する人もいる」。別の男性(71)は「基地への依存度はさまざま。声を出せば暮らしづらい」と口をつぐんだ。

◆地域越え連帯へ

 騒音被害の拡大を懸念する広島県の住民団体「岩国基地の拡張・強化に反対する広島県西部住民の会」の坂本千尋事務局長(53)は「もはや岩国だけの問題でない。広域での連携が必要だ」。6月10日、同県廿日市市で開く抗議集会には県外からも応援を呼びかける。
 周防大島町の住民有志が進める反対署名運動も本格化する。呼びかけ人の一人、松田博さん(77)は「岩国や廿日市市と連携し、国に断固反対を訴える」。今後は住民約2万2000人の過半数を超える署名を集め、国に提出する考えだ。

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