「分祀」で問題は解決しないのだが

首相の靖国参拝問題は、A級戦犯を「分祀」しただけで解決するものではありません。政教分離という憲法原則に抵触するうえ、日本の戦争を「自衛戦争」「アジア解放の戦争」と正当化する靖国神社の戦争観に政府がお墨付きを与えることになるという根本的な問題点は、もしA級戦犯が「分祀」されたとしても、少しも解消しません。

しかし、それにしても、いままた、こうした議論が起こってくること自体、靖国参拝推進派の矛盾と破綻の現われということができます。

<A級戦犯分祀>遺族会に古賀会長が「議論」提案(毎日新聞)
次期首相、靖国参拝見送りを=A級戦犯分祀に賛意―森前首相(時事通信)
<靖国問題>神社が自主的にA級戦犯分祀を 高村元外相(毎日新聞)

<A級戦犯分祀>遺族会に古賀会長が「議論」提案
[毎日新聞 5月30日17時19分更新]

 日本遺族会会長の古賀誠元自民党幹事長は30日午前、東京都内で開かれた同会理事会・評議員会で、靖国神社に合祀(ごうし)されている第二次世界大戦のA級戦犯の分祀問題について「いずれ避けて通れない道だから、皆さんで議論してください」と述べ、遺族会として議論するよう提案した。
 古賀氏はすでに、今年9月の自民党総裁選に向けた丹羽・古賀派の政策提言に「分祀も検討対象」との文言を盛り込むよう求めている。
 遺族会は今年2月にまとめた「終戦60周年特別委員会報告」で、A級戦犯分祀問題について靖国神社に分祀を働きかけない方針を示すとともに、「今日までの経緯など勘案すると(靖国神社が)到底分祀に応じるとは考えられない」とも明記し、分祀は困難であるとの認識を示している。この日の理事会・評議員会でも古賀氏が途中退席した後、この認識を再確認した。【野口武則】

次期首相、靖国参拝見送りを=A級戦犯分祀に賛意―森前首相
[時事通信 5月28日15時1分更新]

 自民党の森喜朗前首相は28日のテレビ朝日の番組で、靖国神社参拝問題について「(中韓両国との関係を)修復するのが大事だったら、行かない方がいい」と述べ、次期首相は参拝すべきではないとの考えを示した。さらに「(首相参拝は)日本の国益にとってプラスではない。どうするかは大局的に考えるべきだ」と強調した。
 また、森氏は同党の古賀誠元幹事長が検討するよう提言しているA級戦犯の分祀(ぶんし)に賛同した上で、「靖国のみなさんも、自分たちが突っ張っていることが国益を損なうなら、どうすべきか判断すべきだ」と述べた。

<靖国問題>神社が自主的にA級戦犯分祀を 高村元外相
[毎日新聞 5月25日21時27分更新]

 高村正彦元外相は25日、自民党高村派の会合で、靖国神社参拝問題に関連し「個人の心の問題が政治問題化したり外交問題化しないためにも、戦争指導者が祭られていない状態になればうれしい」と述べ、同神社がA級戦犯を自主的に分祀することに期待を表明した。

続報あり:
「分祀」で問題は解決しないのだが(2)

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