いまさら大混乱になると言われても…

米上院軍事委員会公聴会で、新国防長官に指名されたゲーツ氏が証言。

同氏は、「米軍は勝利しつつあるか」という質問に「ノー」と回答。さらに、「今後1、2年でイラクの状況に改善が見られなければ中東地域に大混乱を招く恐れがある」と述べたそうです。でも、その原因をつくったのはアメリカ自身でしょ。

「ゲーツ国防長官」承認 イラク政策、再検討へ(東京新聞)
ゲーツ国防長官誕生へ 段階的撤退の是非明言せず(東京新聞)
短期の改善なければ大混乱 イラク新提案を歓迎の意向(東京新聞)
ゲーツ米次期国防長官、米上院委員会が承認(CNN.co.jp)

「ゲーツ国防長官」承認 イラク政策、再検討へ
[東京新聞 2006/12/06]

 【ワシントン=松川貴】米上院軍事委員会は五日、公聴会を開き、ラムズフェルド国防長官の後任に指名されたロバート・ゲーツ元中央情報局(CIA)長官を全会一致で承認した。上院本会議の承認を経て、早ければ六日にも新国防長官が誕生する。これを受け、ブッシュ政権はイラク政策の本格的な見直しに着手する。
 公聴会では、イラクの現状認識について質問が集中。ゲーツ氏は「国防長官に承認されれば、イラク情勢にいかに対処するかが、私の最優先事項となる」と述べた。その上で「今後、一、二年のイラクの状況が中東情勢を形成し、長期にわたり、地政学的に世界に大きな影響を与える」との認識を示した。
 「米軍は勝利しつつあるか」という質問には「ノー」と答え、明確に否定。その後、「現時点では勝ちつつあるとも、負けているとも言えない」と言い直したが、米軍の活動については「満足していない」と述べた。
 また「イラク情勢にどう対処するか、すべての選択肢を検討する」として、「イラク研究グループ」が六日に示す提言に柔軟に対応する姿勢を示した。就任後、速やかにイラクを訪問し、米軍司令官と率直に意見交換する意向も表明した。
 しかし、即時撤退については「イラクを制御不能のままにすれば、大混乱になる」と慎重姿勢で、撤退の日程については「あとどれだけ戦えばよいのか、敵に知らせるようなものだ」として明らかにしなかった。
 公聴会は穏やかに進行。一九九一年当時、ゲーツ氏のCIA長官就任に反対したレビン次期軍事委員長(民主党)は、同氏の機密情報操作疑惑などにも言及したが、「率直な答弁には非常に満足している」と述べた。

ゲーツ国防長官誕生へ 段階的撤退の是非明言せず
[東京新聞 2006年12月06日 10時49分]

 【ワシントン5日共同】米上院軍事委員会は5日、解任が決まったラムズフェルド国防長官の後任に指名されたゲーツ元中央情報局(CIA)長官の指名承認公聴会を続行、全会一致で指名に賛成した。6日の上院本会議で正式に承認され、新国防長官が誕生する見通しになった。
 ゲーツ氏は混迷するイラク情勢に関し、駐留米軍の撤退日程設定を否定するとともに段階的撤退の是非について「戦場の状況による」と明言を避けた。また、北朝鮮の核実験を受けて、中国が北朝鮮に対し従来より強い姿勢を示したとして影響力に期待感を表明した。
 上院がゲーツ次期国防長官を異例の速さで承認することは、全米の世論を二分したイラク戦争の「溝」を克服、イラク情勢の打開に向け米政府と議会が一致して取り組む姿勢の表れといえ、イラク政策見直しの流れが加速しそうだ。
 公聴会でゲーツ氏は、超党派の「イラク研究グループ」が6日の提言に盛り込むとみられる段階的撤退に関し、現場の軍司令官の意見をまず聞きたいと主張。撤退日程の明示については「(武装勢力に)どのくらい待てば良いか知らせることになる」と退けた。
 北朝鮮による10月の核実験をめぐり、「日本はもちろん、中国ですらこれまでより強い姿勢を示した」と述べ、問題解決に圧力が必要との考えを示唆する一方、「最善は外交の道」とし、6カ国協議の行方などを見守る姿勢を見せた。
 さらにゲーツ氏はイラク情勢が今後1、2年で改善せず、イラクが混沌状態になることを最大の懸念と強調。イランやシリア、サウジアラビア、トルコに言及し、中東地域で紛争が起きる恐れを指摘した。

短期の改善なければ大混乱 イラク新提案を歓迎の意向
[東京新聞 2006年12月06日 01時40分]

 【ワシントン5日共同】解任が決まったラムズフェルド米国防長官の後任に指名されたゲーツ元中央情報局(CIA)長官の指名承認公聴会が5日、上院軍事委員会で開かれた。ゲーツ氏は今後1、2年でイラクの状況に改善が見られなければ中東地域に大混乱を招く恐れがあると述べ、早急に事態を打開する必要があるとの認識を強調した。
 ゲーツ氏はイラク政策見直しについて、「あらゆる選択肢を排除しない」と述べ、6日に予定される超党派の「イラク研究グループ」の提言を受けて政府内の検討作業を進めて柔軟に対応すると述べた。
 ゲーツ氏が内戦の様相を深めるイラクの現状について「米国が勝利しつつあるとは思わない」と極めて深刻に受け止めるとともに、イラク政策変更に全力で取り組むとの姿勢を示したことで、ブッシュ政権内で進む見直し作業に一層、拍車がかかることになる。
 ゲーツ氏の承認をめぐっては、野党民主党からも目立った異論は出ていない。ロイター通信によると、実質的な会期末を週内に控えて公聴会は1日で終え、早ければ6日にも上院本会議で承認、ゲーツ新長官が誕生する見通し。
 しかしゲーツ氏は国防長官就任直後からイラク政策の立て直しという難題に直面。「数週間」(ハドリー大統領補佐官)での新政策作成に向け、直ちに真価を問われることになりそうだ。
 ゲーツ氏はイラクの現状について「満足できる状況にない」と指摘。今後の米国の戦略が中東全体を形作り、世界の地政学的な戦略環境にも大きな影響を与えると述べた。
 さらに、イランに対する軍事行動については「最後の手段」と述べ、核問題の外交解決を優先する立場を示す一方、シリアへの軍事攻撃は支持しないと明言した。

ゲーツ米次期国防長官、米上院委員会が承認
[2006.12.06 Web posted at: 11:44 JST – CNN/AP/REUTERS]

 ワシントン──米上院軍事委員会は5日、ブッシュ米大統領から次期国防長官に指名されたゲーツ元中央情報局(CIA)長官の公聴会を行い、全会一致で指名を承認した。ワーナー同委員会議長(共和党、バージニア州)が明らかにした。ゲーツ氏は上院本会議での審議を経て正式承認される見通しだが、承認のタイミングは審議中に発言する上院議員の人数次第とされる。
 ゲーツ氏は非公開で行われた公聴会の席上、米国がイラク戦争に勝利しているとは言えないと指摘し、米国が今後1─2年に取る政策が中東全域を方向づけると述べた。イラク駐留米軍の撤退時期については具体的に言及しなかったものの、「今後1─2年」がカギになるとの認識を再三にわたって強調した。
 ゲーツ氏はさらに、イランとシリアへの米国の対応が中東の安定に影響を与えると発言。同氏によると、イランはペルシャ湾を封鎖して石油輸出を差し止める能力を持ち、中東や欧州、米国でテロを招く恐れもある。米国の国益に打撃を与える姿勢を示しているが、米国のイラク政策を阻害する可能性の方が高い。対イラン攻撃は、同国の核開発放棄に向けた外交努力が失敗した場合の「究極の最終手段」になる。シリアの米国に対する脅威はより小さく、同国への攻撃は中東情勢に深刻な結果をもたらすと予想される。
 ただ、ゲーツ氏は、イラク政策が中東の安定に最も必要不可欠であり、自身にとって最大の優先事項だと明言。「われわれが今後1─2年の対応を誤り、イラクを混乱状態のまま放置した場合は、域内の各勢力がイラクに介入し大混乱を招く」との見通しを示した。同氏はその一方、米国がイラクで敗北しているわけでもないと述べ、イラク駐留米軍の取り組みを評価する姿勢を示した。
 ゲーツ氏はまた、イラク進攻時の米軍の兵力が不十分だったとの認識を表明するとともに、イラク政策に関する新しいアイディアを歓迎し、あらゆる選択肢を検討すると述べた。

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