ホワイトカラー・エグゼンプション制度をめぐるニュース2つ

日本経団連が厚労相に会談を呼びかけ、「ホワイトカラー・エグゼンプション制度」(1日8時間の労働時間規制の適用除外)の実現を迫る。他方、肉親を過労死でなくした遺族の方々が、過労死を蔓延させるだけだとして、労働時間規制の適用除外をやめるよう厚労省に申し入れ。

厚労省は、来年の通常国会に、労働時間規制の適用除外をすすめる法案を提出する計画。ということで、財界のわがままが押し通されるのか、それとも反対世論がそれを上回るのか。大事な時期を迎えることになりそうです。

労基法除外 給与水準で限定を(NHKニュース)
労働時間見直し 導入見送りを(NHKニュース)

労基法除外 給与水準で限定を
[NHKニュース 12月11日 12時11分]

 柳沢厚生労働大臣は日本経団連の御手洗会長らと会談し、一定の条件を満たした営業や事務職などのホワイトカラー労働者を対象に、1日8時間労働を原則とした労働基準法が定める労働時間の適用を除外する制度の導入について、対象を給与水準などでより限定したうえで導入すべきだという考えを示しました。
 11日の会談は、日本経団連側の呼びかけで初めて開かれたもので、厚生労働省から柳沢厚生労働大臣ら幹部が、日本経団連から御手洗会長らが出席しました。この中で日本経団連側は、権限や責任を持つなど一定の条件を満たしたホワイトカラー労働者について、労働基準法で定めた労働時間にとらわれず、自分で働く時間を決めることができる制度を導入するようあらためて厚生労働省側に求めました。これに対し、柳沢厚生労働大臣は「時間よりも成果で給与を決めるべきだという考えはよくわかる。ただ、それ相応の報酬が裏打ちされる中で、制度を導入すべきだ」と述べ、対象を給与水準などでより限定したうえで制度を導入すべきだという考えを示しました。
 また、来年度の予算編成で焦点の1つとなっている乳幼児の親に対する児童手当の引き上げについて、日本経団連側は「子育て世代に対する経済的な支援は、国の責任で行うべきだ」として、引き上げに伴い企業側の負担が増えることに難色を示しました。

労働時間見直し 導入見送りを
[NHKニュース 12月11日 19時0分]

 一定以上の年収がある人たちなどを対象に労働時間の規制を外す新しい制度の導入が検討されている中で、過労死で肉親を亡くした遺族らが、「長時間労働がまん延することになる」として、厚生労働省に制度を導入しないよう申し入れました。
 申し入れを行ったのは過労死で肉親を亡くした遺族ら13人で、11日、厚生労働省を訪れ要請書を提出しました。導入が検討されている新しい働き方の制度は、年収が一定以上の開発職や事務職など、いわゆるホワイトカラー労働者については、自分の裁量で働けるように原則1日8時間、週40時間以内という労働時間の規制を外そうというもので、「ホワイトカラーイグゼンプション」と呼ばれています。厚生労働省は、来年の通常国会に労働基準法の改正案を提出したい考えですが、要請書の中で、遺族らは「国は過労死が増えている現状を改善すべきで、制度を導入すると逆に長時間労働がまん延することになる」として、制度を導入しないよう求めています。
 記者会見をした29歳の次男を過労死で亡くした大森光子さんは「労働時間規制がなくなれば過労死が増えることは明白で、絶対反対です」と訴えていました。また、大手電機メーカーの管理職だった40歳の夫を過労死で亡くした渡辺しのぶさんは「日本の企業では管理職でも自分の裁量で仕事ができないのが現状で、制度導入には無理がある」と話していました。

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