日中歴史共同研究 はたしてどうなるか

日中で委員会を設けて歴史共同研究をすすめるという合意。今月26日に初会合が開かれるということですが、はたしてどうなるんでしょうか。

やる前から「失敗するに決まっている」と決めつけて冷笑するつもりはありませんが、しかし、中国の「反日教育」の内容をあれこれ問い質したり、中国共産党の国内政策の誤りを槍玉に挙げて、日本の侵略戦争にたいする批判との“相討ち”をねらうといったようなやり方では、共通の理解をつくりあげてゆくことにならないのは明白です。

日中外相、歴史共同研究委の初会合26日に北京で(読売新聞)

日中外相、歴史共同研究委の初会合26日に北京で
[2006年12月9日13時28分 読売新聞]

 【セブ(フィリピン中部)=黒見周平】麻生外相は9日午前(日本時間同)、中国の李肇星外相とセブ島内のホテルで会談し、日中歴史共同研究について、両国の有識者各10人による委員会の初会合を26、27日に北京で開くことを決めた。
 両国は、10月の首脳会談で歴史共同研究を年内に開催することで合意していた。
 両外相は北朝鮮の核問題について、6か国協議の再開後、核放棄に向けた具体的成果を早期に得られるよう緊密に協力することで一致した。麻生外相は北朝鮮による日本人拉致問題解決のため、中国側の理解と協力を改めて求めた。
 麻生外相が日本の国連安全保障理事会常任理事国入りについて中国の「大局的判断」を要請し、理解を求めたのに対し、李外相は「今後とも協議する」と述べるにとどめた。
 両外相は東シナ海のガス田問題で、日中共同開発の実現に向け、法律、技術、危機管理の3分野で専門家協議を早期に開始することで一致した。麻生外相は、中国の酸性雨と黄砂対策のために約8億円分の無償資金協力を行う考えを表明。胡錦濤国家主席か温家宝首相の来春の訪日を要請した。
 一方、李外相は11月の森元首相の訪台について「台湾問題は中国にとって核心的利益で日中の政治関係の基礎だ」として強い懸念を表明した。麻生外相は台湾に関する日本の立場に変わりはないことを伝えた。
 李外相は歴史問題について「来年は盧溝橋事件、南京事件70周年で、歴史問題が特に敏感な年だ」と指摘。麻生外相は「双方が大局に立って対応することが大事だ」と応じた。
 麻生外相は、香港経由で10日に帰国する。

↓こっちが外務省の発表記事
外務省: 日中歴史共同研究について

日中歴史共同研究について

  1. 日中両国外相は、APEC会議期間中に会談し、両国首脳の共通認識を踏まえ、日中歴史共同研究の実施枠組みについて協議した。
  2. 双方は、日中共同声明等の3つの政治文書の原則、及び、歴史を直視し、未来に向かうとの精神に基づき、日中歴史共同研究を実施するとの認識で一致した。
  3. 双方は、日中歴史共同研究の目的は、両国の有識者が、日中二千年余りの交流に関する歴史、近代の不幸な歴史及び戦後60年の日中関係の発展に関する歴史についての共同研究を通じて、歴史に対する客観的認識を深めることによって相互理解の増進を図ることにあるとの認識で一致した。
  4. 双方は、それぞれ10名の有識者から構成される委員会を立ち上げ、「古代・中近世史」及び「近現代史」の二区分で分科会を設置し、それぞれ日中相互に主催することで意見の一致を見た。双方は、日本側は日本国際問題研究所に、中国側は中国社会科学院近代史研究所に、具体的実施について委託することを確認した。
  5. 双方は、年内に第一回会合を開催し、日中平和友好条約締結30周年にあたる2008年中に、研究成果を発表することを目指すことで意見の一致を見た。
2006年11月16日 ハノイにて

で、おおもとになっているのは、安倍首相が中国へ行ったときの確認。
日中共同プレス発表(2006/10/8 外務省)

で、すでに日本側の責任者は北岡伸一氏になったというニュースが流れています。

座長に北岡伸一教授/日中歴史共同研究(四国新聞)

座長に北岡伸一教授/日中歴史共同研究
[四国新聞 2006/12/01 21:48]

 政府は1日、日中両国が2008年中の成果発表を目指すことで合意した歴史共同研究の日本側メンバー10人を内定した。座長に前国連次席大使の北岡伸一東大教授を起用し、古代・中近世史は川本芳昭九州大大学院教授ら5人、近現代史は北岡氏や小島朋之慶応大教授ら5人が担当する。
 歴史共同研究は、安倍晋三首相と胡錦濤国家主席が10月に会談した際の共同発表で、年内に開始することで合意。11月の日中外相会談で、双方10人ずつの有識者で構成する委員会を立ち上げ、古代・中近世史と近現代史の分科会を設置する方針が決まった。
 歴史共同研究は幅広い歴史資料を使い、客観的認識を深めることで相互理解を図るのが狙い。近現代史は、中国側が問題視する先の戦争時の歴史に加え、戦後に日本の経済協力が果たしてきた役割も対象にする。
 有識者メンバーは次の通り。
 【古代・中近世史】川本芳昭九州大大学院教授▽菊池秀明国際基督教大教授▽小島毅東大大学院助教授▽鶴間和幸学習院大教授▽山内昌之東大大学院教授
 【近現代史】北岡伸一東大教授▽小島朋之慶応大教授▽坂元一哉大阪大大学院教授▽庄司潤一郎防衛研究所第一戦史研究室長▽波多野澄雄筑波大大学院教授

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