防衛庁、名護、岩国には交付金出さず

防衛省首脳が、米軍普天間基地の代替施設の受け入れをめぐって協議中の沖縄・名護市にたいして、今のままでは「再編交付金」は出せない、と明言。岩国市については、「再編交付金」だけでなく、市庁舎の建て替え予算までとめている模様。

国の言うことに従わないならカネは一円も出さん、というのでは、あまりに横暴。カネで国の方針を押し付けるやり方は許されません。

再編交付金 名護ゼロ/普天間移設 防衛省首脳が明言(沖縄タイムス)
名護、岩国交付金なし 米軍再編で防衛省方針(西日本新聞)

再編交付金 名護ゼロ/普天間移設 防衛省首脳が明言/「出したら法違反」
[沖縄タイムス 2007年2月10日]
 
 【東京】防衛省首脳は九日、米軍普天間飛行場代替施設を受け入れる名護市への「米軍再編交付金」の交付について「今のままでは出せない。ゼロだ」と明言した。島袋吉和市長が一月の普天間移設協議会で、日米が合意したV字形滑走路の修正を要求したことから、交付条件の「再編案の受け入れ」が崩れたとの見方を示したものだ。V字案容認に向け、同市をけん制する狙いがあるとみられる。同首脳は一方で、二〇〇七年度予算案の再編交付金経費に「名護市の分も要求している」と明らかにした。
 首脳は、再編交付金の創設を盛り込んだ「米軍再編推進法案」第六条に、交付条件として「再編の実施に向けた措置の進捗状況」が明記されていることを念頭に「(名護市がV字案の修正を要求している段階で再編交付金を)出したら法律違反になる」と述べた。
 「名護は交付金がいらないんじゃないか」とも述べ、同市の対応に不快感を示した。
 V字案の受け入れをめぐって、名護市は〇六年四月、額賀福志郎防衛庁長官(当時)との間で「基本合意書」にサインした。これを踏まえ、政府は〇七年度の予算編成過程で、再編交付金関連経費五十一億円の中に名護市への交付分を盛り込んだ。しかし、一月の協議会後の懇談会で島袋名護市長は、V字案は周辺集落への騒音面で問題があるとして、滑走路を沖合側に約三百五十メートル移動する試案を提示した。
 このため、防衛省内では協議会後から「名護に交付金を出すつもりはない」(幹部)との見方が浮上していた。
 同首脳はまた、神奈川県の厚木基地からの米空母艦載機移転に反対している山口県岩国市にも再編交付金を支給しない考えを示した。

     ◇     ◇     ◇     

地元の声 金で封殺?/市長「国に誠意ない」

 【名護】「名護は交付金がいらないんじゃないか」。普天間飛行場移設をめぐる米軍再編交付金について防衛省首脳は九日、滑走路の沖合移動を主張して譲らない名護市には交付金を出さない方針を明言した。基地の重圧と経済振興への渇望のはざまで、地域が分断される運命を背負わされてきた同市。「脅し」とも取れる表現でさらなる二者択一を迫るかのような国の態度は地元の神経を逆なでにした。一方、自治体財政に巨大な影響力を持つ国との関係が崩れることに動揺も広がっている。
 島袋吉和市長は「とんでもない。せっかく基本合意したのに水を差すようなものだ。政府の誠意が見られない」と不快感を見せた。その上で「政府案はあくまでもイメージ図。国が納得するように協議会の中で進めていくしかない」と厳しい口調で話した。
 荻堂盛秀市商工会長も「地元が意見を出すのは当たり前のこと。それで交付金を出さないというのはばかげている。これでは地元はものもいえなくなる」と声を荒らげた。
 「恫喝すれば沖縄はどうにでも転ぶと思っているのだろう。なめられている」と話すのは、ヘリ基地反対協議会の安次富浩代表委員。
 「ここまで言われたら『交付金はいらない、基地はいらない』とはっきり言うべきだ。市長は市民、県民の思いを代弁して国と対峙してほしい」。
 名護市とともに交付金の対象外とされた山口県岩国市。空母艦載機の移転を拒否し、交付金以外にも新庁舎建設補助金が凍結されている。「リムピース」メンバーの田村順玄市議は「差別的な兵糧攻めだ。岩国だけでなく、名護や神奈川とも情報交換しながら対抗していきたい」と、連携を強調した。
 一方、亀裂が入りかけた国との関係を危ぶむ声も上がる。
 名護市にある建設会社幹部は、沖合移転にこだわる同市の対応について「駄々をこねるのもいいが、失うものは多い。移設が滞れば、ほかの基地の大規模返還も普天間の危険性除去もままならない」と懸念。その上で「うちの社としては早く仕事を入れてくれた方が助かる。大変なんだ」と続けた。

名護、岩国交付金なし 米軍再編で防衛省方針
[2007/02/10付 西日本新聞朝刊]

 在日米軍再編推進法案が閣議決定された9日、防衛省首脳は同法に基づく関係自治体への交付金を当面、普天間飛行場移設で修正を求めている沖縄県名護市と米空母艦載機の移転に反対している山口県岩国市には支給しない考えを示した。再編計画実施に向け、政府は「アメとムチ」の姿勢を鮮明にし、両市への圧力を一段と強めた格好だ。
 再編交付金は今回の推進法の柱。再編の進ちょく状況に応じて算定される。普天間移設に関して政府は(1)受け入れ表明(2)環境影響評価の着手(3)工事着手(4)移設完了‐の4段階を想定している。しかし、名護市との協議は難航しており、防衛省首脳は9日「地元が受け入れ表明もしていない今のままでは(交付金は)出せない。出したら法律違反になる」と語った。
 また、久間章生防衛相は同日、国会内で井原勝介・岩国市長と会談。再編に関する協議の場の設定と新年度予算で見送られた同市新庁舎建設補助金の復活を求めた井原市長に対し「再編を引き受けるところには交付金を出すようにする。反対しているところに出すのは難しい」と述べた。
 協議の場についても「沖縄の(普天間移設の)場合は複数の市町村が関係するが、岩国は1つなので必要ない」と拒否する姿勢を示した。

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