全国学力テストと調査が丸ごとベネッセに

ベネッセの社長が辞任というニュースが流れていますが、それはそれとして、大事な問題はこちら。

全国学力テスト/受験産業に個人情報/氏名明記 塾通いの有無まで調査/石井議員、中止を要求(しんぶん赤旗)
全国学力テスト/“個人情報保護されず”/文科省に 全教が中止求める(しんぶん赤旗)

安倍政権が売り物にしている「教育改革」の目玉の1つである「全国一斉学力テスト」ですが、生徒の解答と質問用紙がそのまま採点・集計の委託先ベネッセコーポレーションとNTTデータに渡される、ということが明らかに。

ベネッセといえば、「進研ゼミ」の運営母体。で、生徒への質問用紙には「一週間に何日学習塾に通っているか」などの質問項目もあります。ということは、要するに、進研ゼミは“濡れ手で粟”で全国の小学6年生と中学3年生が塾に通っているかどうかのデータが入手できる、というわけです。こんなおいしい話はないでしょう。確かに、文部大臣のいうように、このデータをもとに、塾に通っていない生徒をねらい打ちにして進研ゼミのDMを送りつけたら、さすがに顰蹙を買うでしょうが、しかし、たとえば、この地域の子どもはあまり塾に通っていない、というデータをもとに売り込みをはかるというなら、「たまたまです」なんていう言い訳も成立します。NTTデータも、旺文社と提携中とか。

結局、「全国一斉学力テスト」なんて、受験産業を喜ばせるだけ、なのではないでしょうか。

全国学力テスト 受験産業に個人情報/氏名明記 塾通いの有無まで調査 石井議員、中止を要求
[しんぶん赤旗 2007年2月22日]

 4月24日に小学6年と中学3年を対象に行われる全国一斉学力テストについて、委託先のベネッセコーポレーションとNTTデータが採点・集計を行い、こうした企業に個人情報が流れる危険性が明らかになりました。21日の衆院文部科学委員会で石井郁子議員は「個人情報を受験産業と国が握ることになり重大な問題だ」と指摘し、学力テストの中止を求めました。
 学力テストには国語と算数・数学の学力調査のほかに「児童・生徒質問」があり、「1週間に何日学習塾に通っていますか」「学習塾でどのような内容の勉強をしていますか」などを学校名、個人名を明記して答えさせます。石井氏は、ベネッセは「進研ゼミ」を事業の一つにした受験産業、NTTデータは旺文社と一緒になってテスト開発を行っている企業と連携していると指摘し、「受験産業がさらに拡大する」と追及しました。
 また昨年実施した予備調査では、学校への「質問紙」もありました。不登校、生活保護世帯の児童の割合、「校長の裁量経費があるか」など学力テストとは関係のないことまで聞いています。
 伊吹文明文部科学相は「特定の営利企業が国民の税金を持って自分たちに有利なデータを独占的にとることはあってはならない」と述べつつ、「契約書の内容として、企業が営業活動に使うことになれば処罰される。そういうことはきちっとやっている」と個人名の記入などを容認しました。
 石井氏は、学力テストの中止を要求するとともに(1)学力テストへの参加・不参加は生徒、学校、教育委員会の判断に任せる(2)個人名を書かないことも認めるべきだと強く求めました。

全国学力テスト “個人情報保護されず”/文科省に 全教が中止求める
[しんぶん赤旗 2007年2月17日]

 全教(全日本教職員組合)は16日、文部科学省が4月24日に実施する全国一斉学力テストについて、「学校や子どもどうしを競争させ、序列化するという問題点とともに、個人情報保護の点でも大きな問題が浮かび上がっている」としてテストを中止し、実施方法を抜本的に見直すよう同省に申し入れました。
 申し入れたのは、山口隆副委員長ら。
 新たな問題として浮かび上がっているのは、文科省と委託を受けた民間企業の「ベネッセコーポレーション」「NTTデータ」に全国の小学校6年生、中学校3年生、200万人以上の家庭状況も含めた個人情報が集まることです。個人情報保護法に抵触する恐れもでています。
 全教によると、文科省が教育委員会や学校に送った実施マニュアル(1月19日付)では、小学校にはベネッセ、中学校にはNTTデータから問題と解答・回答用紙を送付。「学校名、男女、組、出席番号、名前(漢字とフリガナ)」を記入させます。解答・回答用紙は、そのままこん包して両企業に送り返すよう指示しています。
 全教は、この間実施された予備調査などからみて、回答用紙に「塾に行っているか」など家庭状況まで記入させる恐れがあると推測しています。
 この日の申し入れで全教の代表は、子どもに固有名詞を書かせることについて、事前に子ども、父母・保護者に知らせ、了解をとるという手続きもおこなっておらず、重大な人権侵害になると指摘。実施方法の慎重な検討をおこなったのかどうかを社会的に明らかにすべきだと求めました。
 申し入れ後、記者会見した山口副委員長は、文科省が全国一斉学力テストについて「全国的な義務教育の機会均等と水準向上のため」に児童・生徒の学力・学習状況を調査するものと説明してきたことを指摘。「こうした目的のためなら、テストは無記名でもすむはずだ。記名させることは、児童・生徒を点数で序列化することをねらっているからだ」と語りました。
 すでにこうした実施方法には懸念の声が広がっていることをあげて、父母・保護者らが無記名を希望した場合は尊重すべきだと強調しました。

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  1. すぎやんの声の玉手箱 - trackback on 2007/03/07 at 21:58:20

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