米豪日3国同盟への道?

安倍首相が、来日したチェイニー米副大統領と会談し、「テロとの戦い」での協力を約束。

米豪日の同盟関係が強調されたようだが、そのオーストラリアはイラクに地上兵力を派遣しているし、チェイニー副大統領はそれを高く評価している。ということは、日本もオーストラリアと同じように…ということは明白。

「テロとの戦い」での協力を約束してしまって、ホントに大丈夫か?

米副大統領「拉致解決は共通課題」・首相と会談
[NIKKEI NET 2007/02/21 22:00]

 安倍晋三首相は21日、首相官邸で来日中のチェイニー米副大統領と会談した。双方は強固な日米同盟の重要性を改めて確認。北朝鮮の核放棄と拉致問題解決に向け、6カ国協議での「日米の連携が極めて重要」との認識で一致した。副大統領は「拉致問題という悲劇の解決を図ることは共通の課題」と言明した。イラクやアフガニスタンでの「テロとの戦い」で協力を継続していく必要性でも合意した。
 チェイニー氏の来日は2004年4月以来、約3年ぶり。会談は約1時間15分で、米側はシーファー駐日大使、日本側は塩崎恭久官房長官らが同席した。
 首相は「日米の同盟関係は揺るぎない、かけがえのないアジアと世界のための同盟だ」と強調。副大統領も「日米関係は今ベストであり、将来も心強い」と同調した。
 両氏は中国の急激な軍拡を懸念し、衛星破壊実験など対宇宙作戦能力向上を注視していくべきだとの認識で一致。中国が国際社会で責任ある勢力になるよう働きかけていくことも確認した。

米副大統領との会談要旨 安倍首相
「山陽新聞 2月21日22時9分]

 安倍晋三首相とチェイニー米副大統領の会談要旨は次の通り。

 【日米関係】

 首相 日米(同盟)はかけがえのないアジアと世界のための同盟関係だ。米軍再編の着実な実施やミサイル防衛(MD)協力の加速化が重要だ。
 副大統領 わが国は日本の安全保障に揺るぎない決意を持っている。

 【北朝鮮問題】

 両氏 先の6カ国協議は核問題解決に向けた一歩で、日米連携や中国の役割が重要。
 副大統領 6カ国協議で日本は重要なパートナーだ。日本の拉致された人の悲劇の解決は共通の課題だ。
 両氏 拉致問題は日米共通の課題。

 【対中国関係】

 両氏 中国が国際社会で責任ある建設的勢力になるよう、引き続き働き掛ける。衛星破壊実験などの注視が必要。中国の軍備拡張は不透明で急激。

 【イラク、アフガン】

 首相 イラクの復興と安定化に向けた米国の努力を支持する。日本も航空自衛隊の活動、政府開発援助(ODA)を通じてイラクを支える。インド洋での海上自衛隊による外国艦船への給油活動を継続する。
 副大統領 日本の貢献を評価している。

 【日米豪印関係】

 首相 日米、オーストラリア、インドの4カ国の対話をやってみたい。
 副大統領 日本、オーストラリアは重要な同盟国との意識で訪問している。

チェイニー副大統領来日の狙いとは
[TBS News-i 2007年2月21日16:23]

 日米関係は今、久間防衛大臣ら閣僚の発言によってギクシャクしています。こうした中でのチェイニー副大統領の来日にはどんな狙いがあるのでしょうか。
 蜜月関係と言われた日米同盟に今、暗雲がたれ込めています。それは同盟の重要課題である在日アメリカ軍再編の焦点、普天間基地移設をめぐる、この発言からでした。
 <滑走路は1本でいい。沖縄県、名護市、アメリカの3者が合意する案なら何でもいい>(久間章生 防衛相 タイ・バンコクで発言)
 日米両政府が調整に調整を重ねた末、合意したV字型滑走路案。その修正を担当閣僚がいとも簡単に容認したのです。衝撃を受けたアメリカ政府は、日本政府に強く抗議。調整中だった日米防衛首脳会談も無期延期となりました。
 ところが今度は久間大臣は、国内でイラク政策への批判にさらされるブッシュ政権の最も痛いところを突きます。
 「核兵器がさもあるかのような状況で、ブッシュさんは(開戦に)踏み切ったのだろうと思いますが、私はその判断が間違っていたのではないかと思います」(久間章生 防衛相)
 アメリカ政府の不信感は決定的となりました。それはチェイニー副大統領の来日日程にも如実に表れています。横須賀海軍基地を訪れたチェイニー副大統領が会談したのは、インド洋やイラクでアメリカに協力する作戦に関わった自衛隊の幹部たち。そこには久間大臣の姿はありませんでした。
 「安全保障環境が地球規模で変化していく中、アメリカ軍と自衛隊は近代的で柔軟に対応すべきだ」(アメリカ チェイニー副大統領)
 それでもなお日米同盟重視を前面に打ち出すチェイニー副大統領。その理由は小泉総理最後の訪米の晩餐会の席で、チェイニー氏自らの口から語られていました。
 <そろそろ集団的自衛権の行使を検討されてはいかがですか?>(チェイニー副大統領)
 自衛隊がさらに世界規模でアメリカ軍との協力を進めるためには、集団的自衛権の行使の禁止は障害になる・・・。これに対し、小泉総理は戦後の日本の歴史をとうとうと説明した上で、こう答えたと言います。
 <まだ、我が国はそこまで来ていない>(小泉首相 【当時】)
 小泉総理の後を継いだ安倍総理は、集団的自衛権の行使の研究を進めると宣言しています。
 「(日米同盟の)強化のために何をすべきかということを考えなければならない。何が禁止されている集団的自衛権の行使にあたるのか、類型ごとに研究しなければならないと思います」(安倍晋三 首相)
 さらなる負担を求めるアメリカ。閣僚の不規則発言を抱える安倍総理はどう応えるのでしょうか。

豪のイラク派兵を評価=米副大統領
[時事通信 2007/02/23-10:38]

 【シドニー23日時事】オーストラリアを訪問中のチェイニー米副大統領は23日、シドニーのホテルで両国の政界関係者を前に演説し、「ハワード首相と国民は対テロ戦争に決して揺るがず、立ち向かってきた。米国はそれを称賛し、世界が敬意を表している」と述べ、豪州のイラクでの貢献を評価した。
 豪州は現在、約1450人をイラクとその周辺に派兵している。英国が段階的撤退を表明したのに対し、ハワード首相は駐留の継続を強調し、撤退の時期も示していない。

↓これはどう見ても「負け惜しみ」。

英のイラク撤退は治安改善が理由…米副大統領が主張
[2007年2月22日10時32分 読売新聞]

 チェイニー米副大統領は21日、英政府がイラク駐留軍撤退計画を発表したことについて、「英軍が駐留するイラク南部バスラでのめざましい進展が兵力撤退を可能にした」と述べ、治安改善が撤退の理由だと主張した。
 米軍横須賀基地の空母キティホーク内で米ABCテレビのインタビューに答えた。
 その上で、「英国はアフガニスタンでの活動を続けると信じているし、兵力規模は違ってもイラクでの駐留も続ける」と語り、英政府が対テロ戦の継続を断念したわけではないことを強調した。

「中国新聞」は、社説で、「国内での劣勢を、同盟国の結束でしのぐ戦略なのだろう」と指摘。「平和憲法を厳守する」立場から、「是々非々」の関係を要求している。

社説:米副大統領来日 忠告し合える関係築け
[中国新聞 2007/2/22]

 国内での劣勢を、同盟国の結束でしのぐ戦略なのだろう。チェイニー米副大統領がほぼ三年ぶりに来日した。
 滞在日程は今日までの三日間。きのうは初顔合わせの安倍晋三首相をはじめ麻生太郎外相ら要人との会談を相次いでこなし、日米の連携強化を確認し合った。
 オーストラリアも訪問する予定で、今回の歴訪の旅は、ブッシュ政権のイラク新政策を踏まえ、同盟国の日豪との親密ぶりを示す狙いもあるとみられる。
 今月十三日には、北朝鮮の核問題をめぐって難航していた六カ国協議が、六十日以内の核施設の活動停止などで合意した。その一方で、誤算続きの中東情勢のあおりで米国側が守勢に回り、核の完全放棄は「空手形」に終わるのではないかとの悲観的な見方もある。
 北朝鮮に約束の着実な履行を迫るためにも、これまでにも増して関係国同士の連携が求められる。安倍内閣が最重要課題の一つに位置づける拉致問題では、日本は協議に進展がない限り合意事項に盛り込まれたエネルギー支援に参加しないと表明している。「孤立」を避けるためにも米国の理解と支援は欠かせない。
 安倍首相との会談で、副大統領は「拉致問題の解決は共通の課題だ」と協力する姿勢を示した。日米の親密さを示すことは、米国との関係改善に現体制維持の望みをつないでいるとされる北朝鮮へ一定のけん制効果もありそうだ。
 だが、日米同盟の深化は「もろ刃の剣」の危険性を併せ持つ。一連の会談では、在日米軍再編の推進やミサイル防衛(MD)システムの早期構築についても話し合われた。
 米軍再編問題では、日本政府は米国側の要求に応じようとするあまり、無理に無理を重ねている印象がぬぐえない。
 手詰まり感の漂う普天間飛行場の移設や空母艦載機の移転をめぐっても、地元の沖縄や岩国をはじめ周辺自治体の不安や反発は一向に解消しそうにはない。政府が今国会に提出した再編推進法案は、反対運動をあおる新たな火種ともなりかねない。「アメとムチ」で利益誘導する手法には、おのずと限界がある。
 政府・与党には、「専守防衛に徹する」とした現行の平和憲法を厳守する責務もある。是々非々の精神で協力の限界を見定め、時には行き過ぎをいさめる。対等で成熟した友好関係を築きたい。

Similar Articles:

Leave a Comment

NOTE - You can use these HTML tags and attributes:
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">