経済同友会が「大学を変える」提言を発表

経済同友会教育問題委員会(委員長=浦野光人・ニチレイ 取締役社長)が、提言「教育の視点から大学を変える―日本のイノベーションを担う人材育成に向けて」を発表。

「イノベーションの担い手となる人材の育成」という角度から大学改革を求めている点が特徴……かな? そして、「教育改革全体を牽引する使命を、『大学』に対し強く期待する」としている。

教育の視点から大学を変える―日本のイノベーションを担う人材育成に向けて:経済同友会

良く読んでみると、「新しい時代の真のエリートを育てるための教育」も大事だが、「不確実性が高く、変化の流れが速いこれからの時代においては、少数のリーダーやエリートばかりではなく、社会のさまざまな分野で活躍する一人ひとりが時代に即した力を持ち、イノベーションに取り組んでいくことが不可欠」と言っている。ということは、この提言が問題にしているのは、「少数のリーダーやエリート」ではなく、「その他大勢」の教育だということか。

で、実際、提言を読んでも、大学がもつべき研究機能の話は出てこない。ひたすら教育の話ばかり。つまり、ここで問題にしているのは、「少数のリーダーやエリート」を育てる一部のエリート大学を除いた「その他大勢」向けの「その他の大学」ということか。

大学4年間の教育の役割は「教養ある社会人の育成」だと。そのために「きめ細かなリベラルアーツ型教育」を求めている。それ自体は悪くないが、いったい何故いま「リベラルアーツ」なんだろう?

そのあと、改革インセンティブとして「大学教員の人事制度の再構築を」と言っている。そして、「教育に関する評価」を求めている。そして、「改革のリーダーシップを強化するガバナンス改革」として、「理事長・学長のリーダーシップの強化」、「経営に関する課題と教育・研究に関する課題」を分けて「、最適な意思決定の場や責任の所在を明確」にすることを求めている。つまるところ、教員からは経営にかんする権限を取り上げてしまおうということか。安倍首相が教育改革の旗印にしている「大学の秋入学制への移行」なども、ちゃっかり盛り込まれている。「競争を通じた淘汰や退出」なんていうのもある。

なぜいま財界がリベラルアーツを要求するのか? 誰か、ぜひ解明して!!

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