少女たちの「性」…今日の「東京新聞」から

今日の「東京新聞」から1つめ。なかほどの暮らし欄の記事ですが、いまの女の子たちの「性」を取り上げています。

驚くのはその中身。たとえば、20歳未満の人工妊娠中絶率は、1995年までは、人口1000人当たり4?6人で推移していたのが、2000年には12人を超え倍増。現在は、少し減っているとはいえ、2005年の20歳未満の中絶手術数は3万0119件。中絶手術を受けた女性の15%が20歳未満だといいます。

2004年では、20歳未満の人工中絶件数を日割りすると、1日当たり95人になるそうです。2005年だと82.5人になる計算で、少し減ったとはいえ、1週間で600?700人の女の子が中絶手術を受けている、というのは、驚くにはあまりにむごい数字です。

「性」に走る少女たち 希薄な「自分守る意識」(東京新聞)

「性」に走る少女たち 希薄な「自分守る意識」
[東京新聞 2007年3月15日付朝刊]

 少女たちの「望まない妊娠」や中絶が深刻だ。ネットなどの性情報がはんらんし、中高生の性交経験率が高まる一方、正しい性の知識がほとんど伝わっていないのが現状。熊本市の慈恵病院が計画している「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)が論議を呼んでいるが、生まれた赤ちゃんの保護だけでなく、望まない妊娠を防ぐ手だてを、もっと考えていく必要がある。 (吉田瑠里)

 「私のお宝なんです」
 近畿地方在住のフリーター香奈さん(20)=仮名=は、そう言って、肌身離さず持っている写真を財布から取り出した。
 二月に中絶した胎児の初診時のエコー画像。相手の男性が就職したばかりで「負担をかけたくない」と手術を受けた。麻酔が効かず、吸引される音が聞こえ、痛みと恐怖の中で「ごめんなさい」と涙がこみ上げた。
 十七歳の時にも中絶した。恋人は大学生で「育てるのは無理だ。ごめん」と泣いて謝った。母親と恋人の二人に手を引かれるようにして、産婦人科に…。「せっかくできたのに、なんで?」と、納得できないまま、手術を受けた。
 どちらの相手も、携帯電話の出会い系サイトで知り合った。サイトに投稿すると、すぐに四十通以上の返信が来る。相手を探すのは簡単だった。中学校のころにクラスでいじめられた体験や、高校を中退した十六歳のころにレイプされた記憶も、セックスをしている間は忘れられた。これまでに関係を持った相手は「百人以上」。コンドームによる避妊を男性に求めることはせず、いつも「相手任せ」だった。
 「知り合いで五回中絶した人がいるけれど、大丈夫みたい。携帯のホームページにもそう書いてあった」と香奈さん。知識はあまりにも乏しい。そして「もう二人殺しているから、幸せになれなくても仕方がない。子どもができないならできないでいい」と目を伏せた。
 厚生労働省の衛生行政報告例によれば、二十歳未満の人工妊娠中絶実施率は、一九六〇年代後半から徐々に伸びてきたが、九五年度から二〇〇一年度にかけて倍増。その後、やや減少に転じている(グラフ参照)。二〇〇五年度の二十歳未満の中絶手術数は、三万百十九件だった。
 名古屋市西部の住宅地にある名鉄病院では、中絶手術を受ける女性のうち十代の割合が年々上昇、昨年は15%に達した。産婦人科の細井延行副院長は「中学生も珍しくはない。低年齢のころから不特定多数と性交渉をする少女が増え、中絶を繰り返す例もよく見られる」と話す。
 中絶手術は、子宮内感染による不妊症、次回の妊娠時の子宮外妊娠、流産、早産などのリスクを高める。特に成長途上の十七歳以下での中絶は、子宮頸(けい)部の損傷の危険性が倍になるというデータもある。しかし、大半の少女たちは正しい知識を持たず「自分の体を守る意識」が乏しい。
 「性教育も受けておらず、男性に言われるままに関係を持っている。“産みたい”と訴える子もいるが、子どもを育てるという人生設計があるわけではなく、恋人をつなぎ留めるためという印象を受ける」と細井さん。
 中絶の場合、医療機関とのかかわりは短期で終わるため、少女の心の傷を癒やしたり、生活上の指導を続けるのは難しい。相談・支援の民間機関もほとんど整備されていないのが現状だ。

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