古典的配置で聴くベートーヴェン 都響第647回定期演奏会

都響第647回定期演奏会(チラシ)

金曜日(22日)夜、雨模様のなか、都響定期のためにオペラシティへ行ってきました。

  • ヘンツェ:室内協奏曲05(日本初演)
  • シューマン:チェロ協奏曲イ短調op.129
  • ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調op.92

指揮は、ドイツのベルンハルト・クレー、チェロは若手のダニエル・ミュラー=ショット。

1曲目のヘンツェの室内協奏曲05は、もともとは1947年に作曲された交響曲第1番の3度目になる改訂版だそうで、いわば音的にも必要最小限にまで切り詰めたという感じの曲。曲目解説には「全体の響きはいわゆるゲンダイオンガク的なものではなく」と書かれていましたが、僕には、これでも十分現代音楽的でした。

続いて2曲目はいささか神経質なところのあるシューマンのチェロ協奏曲。ダニエル・ミュラー=ショットの演奏は、しかし、そういう堅苦しさやネクラさを感じさせないもので、どちらかといえば軽いタッチで、自由な演奏ぶりにオケの方がついていくのが精一杯という印象を持ちました。第2楽章、オケの主席チェロ奏者との二重奏は見事でした。

アンコールは、ラヴェルの「ハバネラ」。こういう曲の方がダニエル君には合っているのかも知れません。(^_^;)

休憩後は、オーソドックスにベートーヴェンの第7番。指揮のクレー氏は、楽章ごとに、指揮棒を振り上げるまでたっぷり時間をかけ、会場が静まるのを待ってから演奏を開始。比較的ゆっくり目のテンポで、たっぷり聴かせるという感じでした。

ところで、本日のオケは、1曲目を除いて、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンを左右にふりわけた古典的配置。このあいだの日フィルもそうでしたが、日フィルよりは、ずっとオケ自身がこの並べ方にも慣れているという感じでした。とくにベートーヴェンでは、旋律が右側のヴィオラ→第2ヴァイオリンから左の第1ヴァイオリンに飛び移るように見えたり、あるいは、左側のメロディー、右側の伴奏というような対比が浮かびあがったりと、演奏を目で見ても楽しめました。(^_^;)

ところで、一部週刊誌で「クビ」とも書かれている都響常任指揮者の交代。ホール入り口に「財団法人東京都交響楽団」名で6月5日付の「発表」が張り出されていました。

いわく、「3カ年の任期満了に伴い」、ジェームズ・デプリーストは2008年3月31日で常任指揮者を退任。4月1日から、「プリンシパル・コンダクター」にエリアフ・インバルが、「レジデント・コンダクター」に小泉和裕が就任(任期3年)する、とのことです。

まあ、すでにニュースで流れていたとおりのことですが、そうはいっても、デプリーストが就任したときに「お楽しみ」といわれたショスタコーヴィチ・シリーズもまだ完結しておらず、「任期満了」にともなう退任といわれても、いささか唐突感はいなめません。インバルへの期待はもちろん大ですが、デプリースト氏は、確かに歴史的な名演を残すようなタイプとは違うでしょうが、エンタテイメントとして演奏を楽しんで聴かせる腕はなかなか。楽しみにしていただけに残念です。

東京都交響楽団指揮者にインバル氏(NIKKEI NET)

東京都交響楽団指揮者にインバル氏
[NIKKEI NET 2007/06/05 01:23]

 東京都交響楽団は5日、常任指揮者ジェイムズ・デプリースト氏の実質的後任としてイスラエルの世界的指揮者、エリアフ・インバル氏をプリンシパル・コンダクターに迎えると発表した。最初の任期は来年4月1日からの3年間。
 インバル氏は1936年エルサレム生まれ。74―90年にフランクフルト放送交響楽団の首席指揮者を務め、「マーラー交響曲全集」などの録音で高い評価を受けた。現在は同響名誉指揮者のほか、伊ベネチアのフェニーチェ歌劇場音楽監督。

【演奏会情報】 東京都交響楽団第646回定期演奏会Aシリーズ
指揮:ベルンハルト・クレー/チェロ:ダニエル・ミュラー=ショット/ソロ・コンサートマスター:矢部達哉/会場:東京オペラシティコンサートホール/開演:2007年6月22日 午後7時?

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