全加入者に通知を――年金不安解消はやっぱりこれ

自民党の中川秀直幹事長が、年金問題で加入者全員に納付記録を通知するよう政府に要請しました。

で、この全加入者に通知するという案、実は、日本共産党がマニフェスト(参議院選挙政策)で提起していたもの。

自民幹事長、全加入者への年金記録通知を要請(NIKKEI NET)

自民幹事長、全加入者への年金記録通知を要請
[NIKKEI NET 2007/06/25 20:23]

 自民党の中川秀直幹事長は25日の政府・与党協議会で、公的年金保険料の納付記録漏れ問題に関し、すべての年金加入者へ加入・納付記録を早急に通知するよう政府に要請した。20歳以上の年金加入者全員への通知については、社会保険庁が2008年4月から「ねんきん定期便」を送付する方針を決めているが、中川氏の発言はこれを大幅に前倒しするよう求めたものだ。
 中川氏は同日の記者会見でも「できるだけ早く通知を進めていくことが不安、不信の解消に重要だ」と強調。ただ具体的に「ねんきん定期便」の形をとるかどうかは言及しなかった。これとは別に厚生年金保険料などの納付状況を従業員に通知するよう日本経団連を通じて企業に働きかける考えも示した。
 年金保険料を巡っては、市区町村や社会保険事務所の職員が横領したり、企業が従業員から徴収した保険料を納付しない例があるとの指摘がある。本人が納付したつもりになっていても実際は未納になっている可能性があり、自らの納付状況を知ることが重要になっている。

共産がマニフェスト、全加入者に年金記録送付(NIKKEI NET)

共産がマニフェスト、全加入者に年金記録送付
[NIKKEI NET 2007/06/16 19:02]

 共産党は15日、参院選のマニフェスト(政権公約)を発表した。公的年金保険料の納付記録漏れ問題への対策を重点政策のトップに掲げ、全加入者に納付記録を直ちに送付するなど国の責任で早急に解決すると明記。貧困と格差の解消に向けて、国民保険料を1人当たり年1万円引き下げる「緊急福祉1兆円プラン」を打ち出した。
 マニフェストは12の重点政策で構成。記録漏れ問題では(1)物証がなくても申し立てや証言を尊重して支給(2)社会保険庁を解体せず保険料の他目的流用や天下りを禁止――などを提示した。
 「武力行使への参加は許さない」として改憲反対を改めて強調。勤労者の最低賃金は全国一律で時給1000円以上への引き上げを目標とし、農業では食料自給率の計画的引き上げが必要と主張。市場価格と生産価格の差を埋めるなど価格・所得保障の導入も盛り込んだ。

民主党も、「約一億人の公的年金加入者、受給者に対し、国が責任を持って保険料納付データを届ける仕組みを創設」といっていますが、「消えた年金」被害者補償法案では、まず社会保険庁や第三者委員会による調査をおこない、その結果「修正されたコンピュータデータの納付記録を被保険者・受給者約1億人に送付」というもの。いますぐ、いま政府が把握している納付記録を全加入者に送れ、というものではありません。

共産党は、選挙政策にそって、20日に、ただちに年金記録を加入者全員に送付せよと安倍首相に申し入れています。

年金 受給・加入者全員の納付記録/1億人に直ちに送付を/志位委員長、首相に申し入れ

年金 受給・加入者全員の納付記録 1億人に直ちに送付を
志位委員長、首相に申し入れ
[2007年6月20日 しんぶん赤旗]

 日本共産党の志位和夫委員長は19日、国会内で鈴木政二官房副長官と会い、「消えた年金」問題をめぐり、政府が把握している年金保険料の納付記録を、ただちにすべての受給者、加入者――1億人の国民に知らせるよう安倍晋三首相あてに申し入れました。穀田恵二国対委員長が同席しました。応対した鈴木副長官は「与野党をこえて、良い知恵があれば採用したい」として、「申し入れ内容を安倍首相に伝える」と返答しました。申し入れの全文は次の通り。

申し入れ(全文)

(1)

 5000万件をこえる年金記録が宙に浮いていることが明らかになり、国民に大きな不安が広がっています。この問題は、国民にはいっさい責任はなく、政府と国の責任で解決しなければなりません。解決にあたっては、「被害者は1人も残さない」「1日も早く」という原則にたって、あらゆる手段をつくすべきです。
 日本共産党は、そのための緊急対策として、つぎの5つの対策を提案しています。

  1. 現在把握している年金保険料の納付記録を、ただちにすべての受給者、加入者に送る。
  2. 「宙に浮いた」年金記録の調査を限定せず、可能性のあるすべての人に情報を知らせる。
  3. 物証がなくても、申し立てや証言などを尊重して支給する。
  4. コンピューターの誤った記録を、すべての手書き記録と突き合わせて修正する。
  5. 社会保険庁は解体・民営化ではなく、保険料流用や天下り禁止など改革こそ必要である。

(2)

 これらはいずれも重要な課題ですが、そのなかでも、政府が現在把握している年金保険料の納付記録を、すべての受給者、加入者――1億人の国民に知らせることは、政府の責任でただちにおこなうべきことです。
 いま全国の社会保険事務所に問い合わせが殺到し、窓口には長蛇の列がつづいています。電話での問い合わせがつながらず、「ねんきんあんしんダイヤル」は、1週間に174万件もの電話がかかったが、9.3%しか応答できなかったと発表されています。「不安な人は問い合わせにこい」という姿勢では、国民の不信は募る一方です。
 わが党議員の「ただちにすべての国民への通知を」という提案にたいして、首相は、「最終的には全員に通知したい」としながら、「5000万件の突合(とつごう)を優先的にやりたい」という答弁をしています。しかし、政府の計画では、「突合」で「宙に浮いた」年金記録の該当者と推定された人でも、通知が届くのは来年の夏以降になり、納付記録の全員への通知は、年金受給者で来年の秋以降、年金を受給する年齢に達していない加入者は「10年がかりで順次送っていく」というものです。「まず5000万件の突合を」という段階論では、国民は、今後、1年も、2年も、場合によっては10年という長期にわたって不安な状態におかれることになってしまいます。それでは政府の責任は果たせません。
 政府が現在把握している年金情報をすべての国民に知らせることと、「宙に浮いた」年金記録の調査とを、段階的にすすめなければならない理由はどこにもないはずです。国民全員への通知は、社会保険庁のコンピューターに入っている情報を出力し、送付するだけであり、やる気になればただちにできるはずです。それをすみやかにおこなえば、正しく記録されている人は安心できるし、違うと思った人は是正を求めることができます。「宙に浮いた」年金記録を解決するうえでも、その促進になるはずです。
 以上をふまえ、緊急につぎの提起をするものです。
 政府が現在把握している年金保険料の納付記録を、ただちにすべての受給者、加入者――1億人の国民に知らせること。

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