民主党小沢代表、シーファー駐日米大使と会談へ

民主党小沢代表が、シーファー駐日米大使との会談に応じることに。いったんは断ったはずでしたが、「政権担当能力が問われる」と一転、会談することになったもよう。

イラク特措法の延長問題では、「読売新聞」「産経新聞」が民主党にたいして「責任政党」になら賛成せよと社説をかかげています。こうした圧力に、民主党はいったいどう対応していくのでしょうか。

米・シーファー駐日大使との会談、小沢代表が受諾(読売新聞)
社説:テロ特措法 民主党は延長反対を再考せよ(読売新聞)
【主張】テロ特措法 国益考え責任政党の道を(産経新聞)

米・シーファー駐日大使との会談、小沢代表が受諾
(2007年8月3日19時16分 読売新聞)

 米国のシーファー駐日大使は3日、日本人記者団と都内で懇談し、民主党の小沢代表に会談を要請して了解を得たことを明らかにした。
 来週中の実現に向け、日程調整を進めている。大使は、11月1日に期限切れとなるテロ対策特別措置法の期限を延長する法改正への理解を小沢氏に求める意向を表明した。
 大使は懇談で、海上自衛隊がインド洋で米英軍などに行っている給油活動について、「アフガニスタンの復興やテロとの戦いにとって極めて重要だ。(延長の可否は)対米関係だけではなく、国際社会における日本の立場にもかかわる問題だ」と強調した。そのうえで、「会談で(日本の貢献の重要性について)できるだけ多くの情報を提供する。それらを踏まえて重要な判断を下してほしい」と語り、延長反対を表明している小沢氏が賛成に転じることへの期待を示した。
 シーファー大使と小沢氏の会談は初めてとなる。
 米大使館は参院選後の7月31日、民主党に大使と小沢氏との面会を打診したが、党側は「テロ特措法について説得しようという趣旨なら応じられない」と断った。その後、党内で「日米関係を円滑に進められないようでは、政権担当能力に疑問符が付きかねない」などの声が上がり、会談に応じる方針に転じた。ただ、テロ特措法の延長反対の姿勢は変えない考えだ。

社説:テロ特措法 民主党は延長反対を再考せよ
[2007年8月3日1時43分 読売新聞]

 日米同盟や日本自身の安全を真剣に考えれば、安易に反対はできないはずだ。
 民主党が、11月1日に期限が切れるテロ対策特別措置法の延長に早々と反対を表明している。政権を目指す責任政党が取るべき対応ではない。ぜひ再考すべきだ。
 小沢代表は「今まで我々が主張した通りだ。反対したのに、今度、賛成というわけがない」と語った。政府・与党を揺さぶる思惑もあるのだろう。しかし、政局を優先し、テロ対策を二の次にすることは許されない。
 日本はかつてテロの標的として名指しされた。国内に国際テロ組織の幹部が潜伏していたこともある。特措法延長は、日本の安全のためにも不可欠だ。
 テロ特措法は、インド洋における海上自衛隊による多国籍軍艦船への洋上給油などを可能にする時限法だ。2001年の米同時テロ後に制定され、03年以降、3回延長された。民主党は法制定と延長の際、いずれも反対してきた。
 民主党は「国際社会が一致団結してテロ撲滅に取り組むことの重要性」を認めながら、海自の活動に関する政府の説明や総括が不十分だ、と主張している。反対理由としては全く説得力がない。
 海自は01年12月以降、テロリストらの麻薬・武器などの海上輸送を阻止する米英仏伊パキスタンなど11か国の艦船に計763回、約48万キロ・リットルの燃料などを補給してきた。各国の評価も高い。
 アフガニスタンでは今年、旧支配勢力タリバンの活動が活発化し、先月には韓国人23人が拉致された。国際社会はテロ撲滅の活動を強化する必要がある。
 海自派遣を打ち切れば、テロとの闘いからの離脱と見られ、国際社会の信頼は失墜する。シーファー駐日米大使らも民主党の対応に懸念を示している。
 政府は9月に臨時国会を召集し、特措法の期限を1年間延長する改正案を提出する予定だ。衆院は簡単に通過しても、民主党が主導権を握る参院で可決、成立させることは極めて困難と見られる。
 参院で早期に改正案が否決された場合は、与党が衆院で3分の2以上の多数で再可決し、成立させられる。だが、民主党が意図的に審議を引き延ばせば、特措法は11月2日に失効してしまう。
 読売新聞の世論調査では、民主党の政権担当能力について「ない」との回答が46%で、「ある」の36%を上回った。
 日本の平和と安全にかかわる外交・安全保障政策で責任ある態度を取れないようでは、政権担当能力が疑われる。特措法改正案への対応は、民主党にとって重大な試金石となる。

【主張】テロ特措法 国益考え責任政党の道を
[産経新聞 2007/08/03 05:24]

 参院の第一党になった民主党が、責任政党の道を歩むのかどうか。
 インド洋で海上自衛隊が洋上給油活動を行うためのテロ対策特別措置法が、11月1日で期限切れとなる。民主党が秋の臨時国会で、期限延長の改正案にどう対応するかが、さっそく、焦点となっている。
 しかし、小沢一郎代表は「これまで反対していたのに賛成するわけがない」と、反対する姿勢を早々と示し、米国政府の懸念も招いている。
 日米同盟や日本の国際的信用など、国益を考えた対応をとれないようでは、参院選で民主党を勝たせた有権者の多くが「やはり政権は任せられない」と見放すに違いない。
 この際、小沢氏は「政策より政局の人」という不本意なレッテルを返上すべきである。
 テロ特措法は、平成13年9月の米中枢同時テロを受けた国連安保理決議に基づいて定められた。
 過去3回延長されたが、そのたびに民主党は反対した。参院で与党が過半数割れした状況下で、民主党の反対は延長を阻止し、活動の空白を生むことにつながる。
 活動内容は、アフガニスタンでの対テロ作戦に参加する多国籍軍の艦船への補給だが、対米協力ばかりではない。イスラム国家として艦船を出しているパキスタンへの補給もある。欧米諸国を中心とする「テロとの戦い」にパキスタンをつなぎ留めておく点でも、日本の役割は大きい。
 日本が仮に撤退すれば、日米同盟への悪影響は深刻である。そう考えれば、改正案への対応はおのずと決まっていくだろう。
 シーファー駐日米大使も問題の重要性から、小沢氏と会って説得したい意向だとされるが、まず、政府・与党が民主党と向き合うことが必要だ。
 当初、民主党が主張した自衛隊派遣に関する国会の事前承認について、修正協議も検討したらよい。
 1日死去した作詞家の阿久悠さんは、遺稿となった本紙コラム「阿久悠 書く言う」(6月9日付)を「国民は動いている。野党はフリーズしている。柔軟な外国に勝てませんぞ」と結んだ。民主党諸氏にぜひ、読み返してほしい一文である。

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