テロ特措法延長問題と国連決議

テロ特措法の延長に民主党・小沢代表が反対論をぶち上げていることに関連して、「毎日新聞」が国連決議の問題を取り上げています。

あらためて大事なことは、<1>インド洋で作戦行動する米軍艦船等への燃料提供は、どこからどう考えても、国連決議によって正当化されてはいないこと。<2>同時に、国連安保理決議があったとしても、個々のPKOへの参加の是非は、それぞれの国がそれぞれの国の外交方針や責任で判断すべきだということ。

安保理決議1386にもとづく国際治安支援部隊(ISAF)についても、記事の中で「ISAFの活動は伝統的なPKOと異なり、治安が悪化している南部では、ほとんど戦闘活動を行っている」と指摘されている通り。これへの参加・協力の是非は、具体的に検討されるべき問題です。

テロ特措法:小沢流原則論に政府防戦 国連決議解釈(毎日新聞)

テロ特措法:小沢流原則論に政府防戦 国連決議解釈
[毎日新聞 2007年8月16日 22時04分]

 秋の臨時国会では、11月1日に期限が切れるテロ対策特別措置法の延長問題が最大の焦点となるが、「延長反対」を明言している民主党の小沢一郎代表は、国連安全保障理事会の決議がないという原則論をかざし、政府に政策変更を迫る戦術に出ている。防戦に回る政府与党は、国際的な「テロとの戦い」に参加し評価を得てきた6年間の実績を国民に訴え、対抗する構え。国会論戦は原則論と実績主義のぶつかり合いになりそうだ。【須藤孝、古本陽荘】

安保理決議 採択時期 内容 小沢代表の主張
1368 01年9月 個別的、集団的自衛権を確認。米同時多発テロを国際平和と安全に対する脅威と認定。テロ防止の一層の努力を国際社会に要求 一般的な決議だ。(米軍中心の不朽の自由作戦を)安保理で権威付けた決議ではない
1386 01年12月 カブール周辺の治安維持のための国際治安支援部隊(ISAF)の設置を決定。(後の決議で活動範囲をアフガン全土に拡大) ISAFの活動を権威付けたもの。PKOと同じ性格を付与されている
1746 07年3月 国連アフガン支援ミッション(UNAMA)の活動延長。不朽の自由作戦(OEF)参加国を含む国際社会の支援下、アフガンにタリバンへの対処継続を要求 ※特に言及なし

 「直接的に(米軍などの)行動を安保理でオーソライズ(権威付け)する(国連)決議はない」
 小沢氏は今月8日、シーファー駐日米大使との会談で、日本政府が同法に基づき海上自衛隊をインド洋に派遣する根拠としている安保理決議の解釈に疑問を投げ掛けた。
 海自は01年11月から、インド洋で米海軍などに補給活動を行っている。国際的には、アフガニスタンの陸上でテロ掃討作戦にあたる米軍中心の「不朽の自由作戦」(OEF)と連動し、テロ関連物資を海上で阻止する活動という位置づけだ。
 政府は、「9・11」米同時多発テロ直後に採択された安保理決議1368が「テロ行為を防止し抑止するため一層の努力をするよう国際社会に求める」としていることを活動の根拠としてきた。
 しかし、小沢氏は同決議にOEFの活動が直接的な表現で明記されていないことを問題視し、米軍の活動も自衛隊の派遣も認められないと主張したのだ。
 これに対し、シーファー大使は今年3月に採択された安保理決議1746を持ち出して反論した。同決議は「OEF参加国の支援を受け、アフガン政府がタリバンやアルカイダとの戦いを継続すること」を求めており、OEFが明記されているからだ。
 一方で小沢氏は、01年12月の安保理決議1386に基づいて設立された治安維持のための国際治安支援部隊(ISAF)については、「国連平和維持活動(PKO)と同じ性格を付与され、オーソライズされている」と柔軟姿勢を示している。
 小沢氏はもともと、自衛隊の国際的な平和維持活動は国連活動に限られるべきだと主張してきた。だが、ISAFの活動は伝統的なPKOと異なり、治安が悪化している南部では、ほとんど戦闘活動を行っている。
 小沢氏は衆院の早期解散に向け、政府・与党との対立軸を強調する戦略を強めており、政府側に歩み寄る余地は少ない。小沢氏に近い民主党のベテラン議員は「原理原則の問題だから、小沢氏はぶれない」と語る。
 政府内からは小沢氏について「書生論で反対しているが、狙いは政権奪取。正面から反論しても意味がない」(防衛省幹部)との声も出ている。

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