自民・民主「大連立」のルーツを探る

自民党と民主党が「大連立」ということまで考えざるを得なくなったのは、ひとえに、テロ特措法問題。というか、アメリカが進めている「テロとの戦い」同盟に、日本がとどまり続けるのかどうか、という問題。

で実は、この点でいえば、民主党の対案なるものは、ISAFへの自衛隊の参加であり、実のところ、「テロとの戦い」同盟に、もっと深く、能動的に参加しようというもの。だからこそ、同じようにアメリカの要求に従って自衛隊を海外へ出そうという者同士の「大連立」が成り立ちうるのだ。

にもかかわらず、表面的には、自民党と民主党は真っ向から対立していて、このままでは、アフガニスタン攻撃に出撃する米艦船への給油活動を続けようという自民党の案も、アフガニスタン国内で「テロとの戦い」に自衛隊を派遣しようという民主党の案も成立せず、日本は、アメリカとの同盟から抜け落ちることになる。だからこそ、密室で、どちらから持ちかけたでもなく、文字通り「阿吽の呼吸」で、「大連立」について話し合わざるを得ないところへ、自民党も、民主党も追い込まれたのだ。

結果的に、今回の「大連立」話は、いったんは引き戻されたけれども、状況が変わっていない以上、引き続き、同じような動きが出てくるのは必至。ただし、有権者の反発を考慮して、形は変わらざるを得ず、「連立には見えない連立」になるかも知れない。

何にせよ、そういう動きがすすまざるをえない状況が続く以上、出発点に戻って、なぜ自民党と民主党が、アメリカの要求に従って自衛隊を海外へ出そうとするのか、そのルーツを考えておかなければならない。

そこで大事なのは、いわゆる「特措法」ではなく、自衛隊海外派兵「恒久法」案についての自民党と民主党の立場を見ておきたい。

両党の「基本法案」は↓これ。自民党のは、2006年8月に自民党政務調査会国防部会防衛政策検討小委員会で確認された「海外派兵を恒久的に自衛隊の本来任務とする国際平和協力法(案)」。民主党のものは、2003年9月に民主党が第156回通常国会に提出した「安全保障基本法案」。

で、これらの法案を読むときに大事なことは、日本が攻撃を受けたときにどうするかということは、今回の問題とはまったく関係がないということ。

まず簡単な民主党案から。民主党案では、第2条で、「国の防衛に関する措置」と「国際の平和及び安全の維持に関する国際協力」とに明確に2分されている。そして「国際の平和及び安全の維持又は回復を図るための活動等に対する協力」については、第7条1項で、「武力の行使を伴う活動を含む」と明記されている。

江田五月:安全保障基本法について

自由党:国の防衛及び自衛隊による国際協力に関する基本法案(2001年10月、第153臨時国会に提出)

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