民主党死して「恒久法」の火種を残す…

インド洋給油活動を再開させる法案が成立したとたん、与党は、自衛隊をいつでも海外派兵できるようにするための「恒久法」の制定に意欲を見せ始めた。

そりゃ、民主党が「対案」と称して提出した法案に、「基本的な法制の整備」を速やかにおこなうと明記しているのだから、これを見逃す手はない。しかも、民主党の側も、いったんこういう法案を出してしまった以上、自民党から「基本法の整備で協議しましょう」といわれたら、断る立場がない。公明党もすでに、恒久法制定を了解している。

ということで、自民・民主の「二大政党」にはいささかの期待もできない。「国際社会の要請」といってアメリカ言いなりで自衛隊を海外派兵しようとうする、そして、「国際貢献」といわれれば自衛隊の部隊派遣しか考えない。憲法9条をもつ国の外交としては、失格としか言いようがない。

福田首相、恒久法協議に意欲(TBS News-i)
政府が恒久法熱望 派遣延長での混乱を懸念(産経新聞)

福田首相、恒久法協議に意欲
[TBS News-i 2008年1月11日23:59]

 今の国会の最大の焦点、給油継続法が成立したのを受けて、福田総理は、自衛隊の海外派遣をいつでも可能にする恒久法について、野党民主党と話し合いをしていきたいと強調しました。一方、衆議院本会議での採決を棄権した民主党の小沢代表に批判が強まっています。
 「(恒久法について)十分な話し合いをしているわけではありませんから、これから話し合いをして、一致点を見つけていく努力をしなければ」(福田首相)
 福田総理はこのように述べ、民主党と恒久法を巡る協議を進めていきたいという考えを強調しました。
 給油継続法は、野党が多数を占める参議院本会議では否決されましたが、直後に開かれた衆議院本会議では、57年ぶりに与党の3分の2以上の多数を得て再可決され、成立しました。
 ところで、民主党の小沢代表は大阪府知事選の応援のため、本会議での投票を棄権しました。
 「国会議員の最低限の責務を果たしておられないのではないか。情けない思いをいたしました」(町村信孝官房長官)
 「(大阪に)公務として向かった。日程的にギリギリのところまではおりましたが、採決のところまではおることができなかったために、退席をした」(民主党、鳩山由紀夫幹事長)
 鳩山幹事長はこう弁明しましたが、小沢代表が国会よりも選挙応援を優先したことに党の内外から強い批判が出ています。

政府が恒久法熱望 派遣延長での混乱を懸念
[MSN産経ニュース 2008.1.11 20:04]

 新テロ対策特別措置法が11日、昨年10月から約3カ月にわたる審議を経てようやく成立したのを受け、政府・自民党内で自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法(一般法)の策定に向け民主党の協力を求める意見が強まった。新テロ法が1年間の時限立法のため、今秋の臨時国会で同法延長をめぐって再び混乱に陥りかねないとの危機感からだ。
 町村信孝官房長官は同日午後の記者会見で新テロ法成立を受け「今後のことを考えなければいけないうちの1つの課題として恒久法がある。まず与党での議論を適当なタイミングで始めていただければありがたい」と述べた。高村正彦外相も会見で「特措法で泥縄式にやるのではなく恒久法があった方がいい。野党ともいろいろと話していかないといけない」と語り、民主党との協議に期待感を示した。
 衆参両院で与野党の勢力が逆転している「ねじれ国会」の下では、衆院での3分の2以上の再議決という「例外的な」(福田康夫首相)手段を用いなければ与党は法案を成立させられない。
 旧テロ対策特措法は昨年11月2日に失効し、日本は国際公約としてきたインド洋での海上自衛隊の補給活動の中断に追い込まれ、政府・与党は法案を成立させられなければ自衛隊の活動が中断する時限立法の限界を痛感、福田首相らが恒久法の制定に向けた与野党協議に前向きな発言を繰り返している。石破茂防衛相も「安全保障、外交など国の根幹について政権交代でがらっと変わるのは望ましいことではない」と述べ、民主党と共通認識を得ることに意欲を示した。
 民主党も恒久法の策定には前向きだが、鳩山由紀夫幹事長は11日、「政府が自衛隊派遣の原理原則を示さないまま、『自民、民主両党が近寄って議論しよう』というのは失礼だ」と語り、与野党協議に否定的な認識を示した。

自衛隊派遣の恒久法 「憲法の枠内」が重要(公明新聞)

自衛隊派遣の恒久法 「憲法の枠内」が重要
[公明新聞:2008年1月10日]

 公明党の北側一雄幹事長は9日午後、国会内で記者団の質問に答え、自衛隊を海外に派遣するための恒久法について「ぜひ(各党で)積極的な議論をしてもらいたい」と述べるとともに、党内でも外交安全保障調査会で議論する考えを表明。「いずれ与党PT(プロジェクトチーム)で議論を積み重ねることになる」との見通しを示した。
 その上で、(1)憲法の枠内(2)国会の関与(文民統制の確保)(3)武器使用の範囲――が大きな問題だとし、「しっかりと論議して一致点が見いだせれば、法案として国会に提出することも視野に入ってくる」と述べた。
 また、今国会初めての福田康夫首相(自民党総裁)と小沢一郎民主党代表による党首討論に関しては、「もっと頻繁にやった方がいい。通常国会では積極的に開いてもらいたい」と述べるとともに、海上自衛隊の給油活動のための補給支援特別措置法案に関する議論について、「民主党の“対案”の中身を国民に知ってもらう絶好のチャンスであり、それを言えば、より充実した論議になったのではないか」との考えを示した。

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