オール現代音楽プログラム 都響第657回定演

東京都交響楽団第657回定期演奏会チラシ

昨晩は、都響の定期演奏会でサントリーホールへ。別宮貞雄プロデュース「日本管弦楽の名曲とその源流<6>」ということで、こんなプログラムでした。指揮は若杉弘氏、ヴァイオリンは渡辺玲子さん。

  • ブーレーズ:ノタシオン第1、7、4、3、2番
  • 三善晃:ヴァイオリンとオーケストラのための「アン・パサン」(通り過ぎながら)
  • 三善晃:オーケストラと童声合唱のための「響紋」
  •   休憩
  • デュティユー:交響曲第1番

この日のプログラムはすべて現代音楽。1曲目はブーレーズが1945年につくったピアノのための「12のノタシオン」という小曲集を、70?90年代にオーケストレーションしたもの。2曲目と3曲目は、三善晃さんの80年代の作品。デュティユーの曲が一番古いのですが、それでも1950年の作曲。

ということで、どれも現代音楽といってよいのですが、この日のプログラムのように、ヨーロッパの作品で日本の作品をサンドイッチにしてみると、あらためて日本人作曲家の現代音楽の独自性というか、特殊性というものに気づかされます。それは、――こういうふうに言ってしまうといろいろ批判を受けそうですが――、無調あるいは12音階などの現代音楽のなかに埋め込まれた「日本的な」ものの奇妙な違和感。

たとえば、ヴァイオリンとオーケストラのための「アン・パサン」は、「通り過ぎる人」であるヴァイオリンと「通り過ぎられる人」としてのオーケストラとの、呼応しあったり、無視したりする関係を表現しているそうなのですが、独奏ヴァイオリンだけを聴いていると、ヨーロッパのヴァイオリン・ソナタのような、ちゃんとした作品のようです。それが、オケと重なると、とたんに僕には理解不能な、ジャラ〜〜ン、グワ〜〜ン、ドワワ〜〜ン、という三善ワールド。(^_^;)
それに比べたら、オーケストラと童声合唱のための「響紋」の方が、ずっと分かりやすい? 作品でした。児童合唱で「かごめ、かごめ」が歌われていて、それに、ジャラ〜〜〜ン、グワ〜〜ン…(以下略)。でも、「かごめ、かごめ」がベースになっているというか、芯になっているというか、そういう感じでした。←これじゃ分からんわなぁ? (^_^;)

結局、一番分かりやすかったのは、デュティユーの曲。とくに第1楽章で、コントラバスが主題を延々と繰り返して、その上にさまざまな変奏が乗っかっているのが面白かったです。

それにしても、この日の主役は、実は、曲と曲のあいだに登場して、舞台上の楽器を移動させる係のみなさんだったかも知れません。どの作品も、とくに打楽器系がいろいろあって、しかもそれがそれぞれ違うものだから、1曲終わる度に、楽器を片づけたり、出したり、あっちからこっちに移動させたり。2曲目では、ソリストの入るスペースをつくらないといけないし、3曲目では舞台の後ろに合唱団の場所をこしらえるし。ほんとにご苦労さまでした。m(_’_)m

【演奏会情報】 東京都交響楽団第657回定期演奏会Bシリーズ
指揮:若杉弘/ヴァイオリン:渡辺玲子/児童合唱:NHK東京児童合唱団/合唱指揮:加藤洋朗/コンサートマスター:山本友重/会場:サントリーホール/開演:2008年1月25日 午後7時開演

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