「保守系団体」から圧力

映画「靖国」の上映中止問題。名古屋シネマテークでは、「保守系団体」の2人が上映中止を求めて同館を訪れたそうだ。「映画を見ていない」にもかかわらず「靖国批判だ」と文句を言うあたり、まったくもって妨害勢力のお頭の程度が知れる。

しかし、「保守系団体」の圧力に個人で対抗するのは難しい。国をあげて、こうした不当な圧力、脅しに毅然と立ち向かってほしい(日本政府にそんなことを期待しても、むなしいだけだが…)。

「靖国」上映中止:名古屋シネマテーク、上映延期 支配人「客の安全考えた」/愛知(毎日新聞)

ネットへの「@@に爆弾を仕掛けた」式の書き込みが立派な威力業務妨害、殺人予告になるのなら、この「保守系団体」は、立派に威力業務妨害(刑法234条)にあたるだろう。映画を見ていないのに「靖国批判だ」というのも、信用毀損罪(刑法233条、「虚偽の風説を流布」して「業務を妨害」した罪)だ。警察は、ただちにこの団体を捜査し、取り締まりにあたるべし。

「靖国」上映中止:名古屋シネマテーク、上映延期 支配人「客の安全考えた」/愛知
[毎日新聞 2008年4月4日 地方版]

◇保守系団体中止要求

 ドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の上映中止問題で、5月3?30日の公開を予定していた「名古屋シネマテーク」(名古屋市千種区)も延期を決めたことが3日、明らかになった。同館の平野勇治支配人は、保守系団体から上映中止を求められたことを認めたうえで「あくまで自主的判断。客の安全を考えた」と話す。【山田一晶】

 千種区今池の雑居ビル2階にある同館。上映中や今後上映予定の映画のチラシが廊下の壁いっぱいに張られているが「靖国」の案内はない。券の前売りも中止した。
 「靖国」の上映予定が知れ渡ると、問い合わせとともに上映中止を求める電話も増え、通常の業務に支障が出るようになった。平野支配人は「靖国」について「『内容の6割は靖国神社賛美』と言う人もいるほどで公正な映画。映画に登場する刀鍛冶(かじ)の美しい姿などを見れば、市民の靖国への関心もわくはずなのに」と延期を決断せざるを得なかったことを悔しがる。
 平野支配人によると2日、保守系団体の2人が同館を訪れ、「映画は見ていない」と断ったうえで、内容が靖国批判だとして上映中止を求めた。平野支配人が「靖国を肯定的に描いた映画と同時上映をしてはどうか」と打診したが拒否され、物別れに終わったという。
 上映初日の予定だった5月3日は憲法記念日で政治色が強い日でもあり、平野支配人は「少し前からこの日のスタートは難しいと考えていた。延期は圧力に屈したわけではなく、あくまでも自主的判断」と話す。

◇抗議声明、上映支援の動きも

 この問題で抗議声明を出した日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)の嵯峨仁朗議長は、文化庁管轄団体からの助成金支出を問題視した自民党国会議員らを「政治家がその言動の結果を考えないのは無責任だ」と強く批判した。東海地方でも、東海MICやマスコミ9条の会などが声明発表などの準備を進めている。また、会員制コミュニティーサイト「ミクシィ」でも、上映を支援する動きが出ている。
 サンデー毎日に連載中の「昭和史の大河を往く」で靖国問題を取り上げ、昨年8月に名古屋市で靖国に関する講演をしたノンフィクション作家、保阪正康さんは「表現の自由は、ただ原則論を唱えれば守れるものではなく、自由の規制につながるあらゆる圧力を許さないことが重要だ」と話す。

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■ことば◇映画「靖国」

 第二次世界大戦中の靖国神社で軍人に贈る「靖国刀」を作った刀鍛冶へのインタビューと境内でのさまざまな出来事で構成。軍服姿で参拝する団体や、「靖国支持」という看板を掲げる米国人、A級戦犯合祀(ごうし)に抗議する台湾人遺族らの姿がナレーションなしで映し出される。滞日約20年の中国人、李纓(リ・イン)さんが監督した。

◇名古屋シネマテーク

 1982年設立のミニシアター。客席は40席。邦画、洋画を問わず、特色のある映画の上映に力を入れている。

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