朝鮮有事の基地使用を認める密約本文が見つかった!!

日本政府は、これまでこんなふうに言っていました。「米軍が日本の基地から作戦行動に出る場合には、日本政府と事前協議をすることになっています」「核兵器を日本に持ち込むような場合にも、事前協議が必要です」「しかし、米軍が事前協議を申し入れてきたことはありません。だから、核兵器は日本に持ち込まれたことはありません」

ところが、今回、この「米軍が日本の基地から作戦行動に出る場合には、日本政府と事前協議をすることになっています」というのがウソだった、ということを裏づける米政府資料が見つかったのです。即ち、朝鮮半島で戦争が起こったとき、事前協議なしに米軍は日本から出撃できる、という「密約」です。これまでその存在が指摘されていましたが、「密約」そのものが見つかったのは初めてです。

朝鮮有事の密約文発見 在日米軍基地使用に事前協議不要(朝日新聞)

日米の密約については、不破哲三・日本共産党衆議院議員(当時)が、「日米核密約」を国会で追及した際の資料でも、その存在が明記されていた。不破元議員が追及したのは、「核密約」(核兵器を日本に持ち込む場合、事前協議することになっているが、核兵器を搭載した艦船や航空機が日本の基地に立ち寄る場合は除外するという密約)ですが、その資料にも、朝鮮有事の場合についての密約があることが明記されていました。詳しくは、不破哲三『日米核密約』(新日本出版社、2000年)を参照してください。

米国務省「岸首相のワシントン訪問(1960年1月17日?21日)」から

1960年1月6日
 事前協議および朝鮮国連軍に対する武力攻撃の際の取り決めに関する条約の秘密部分について合意を達成した討論記録および安保協議委員会(SCC)の第1回会合のための覚書
(不破哲三『日米核密約』新日本出版社、2000年、127?128ページ)

上は、国務省が岸信介首相の訪米終了後に作成した資料で、それには1958年9月から1960年3月までの日米安保条約改定交渉の全過程についての「日誌」が記載されています。引用したのは、その日誌部分です。ここから、日米安保条約には「秘密部分」が存在していること、それは核兵器の持ち込みにかんする「事前協議」にかんするものと、「朝鮮国連軍(これは、朝鮮戦争後に韓国に駐留していた米軍のこと)に対する武力攻撃の際の取り決め」にかんするものと、2つの「密約」があった、ことが分かります。

朝鮮有事の密約文発見 在日米軍基地使用に事前協議不要
[asahi.com 2008年06月04日03時03分]

 朝鮮半島有事の際、米国が在日米軍基地を日本側と事前協議せずに使用できることを記した日米間の密約「朝鮮有事議事録」の公文書が米ミシガン大学フォード大統領図書館で見つかった。関連する米公文書から同密約の存在は確実視されていたが、全文が明らかになったのは初めて。日本政府は密約の存在を一貫して否定している。
 藤山愛一郎外相(当時)とマッカーサー駐日米大使(同)との間で署名された60年6月23日付の議事録。ニクソン政権末期の74年、朝鮮有事の際の在日米軍基地使用に関する米政権内の議論を記したメモランダム(覚書)に添付する形で保存されていた。フォード政権への引き継ぎ資料とみられる。秘密扱いだったが、05年3月に機密指定を解除された。名古屋大大学院の春名幹男教授(国際報道論)が今年2月末に大統領図書館で入手した。
 議事録は、当日に開かれた日米安保協議委員会準備会合で両氏が述べた声明を2ページにわたって記録。藤山氏は「在韓国連軍部隊に対する攻撃によって生じる緊急事態における例外的措置」について「岸首相(当時)から権限を与えられた」としたうえで「直ちに着手することが必要とされるような軍事作戦のため、日本における施設及び地域を使用してもよい」との「日本政府の見解」を述べ、両氏が署名した形になっている。
 74年のメモランダムは、同議事録の内容を「朝鮮有事の際、日本政府との事前協議なしに在日米軍が軍事作戦に着手することを容認するもの」と説明したうえで議事録全文を添付。同議事録の延長を日本側から取り付けるべきか、検討している。
 藤山氏とマッカーサー氏は同議事録に署名した60年6月23日に東京都内の外相公邸で新安保条約の批准書を交換。同日、岸首相は辞意を表明した。春名教授は「岸首相の辞意表明直前に、まさに駆け込みで密約を結んだのだろう」と分析している。密約の全文は今月発売の月刊「文芸春秋」に掲載される。(塚本和人)

     ◇

 事前協議 日米両政府は60年1月、日米安保条約改定の際の交換公文で、在日米軍の配置や装備の重要な変更や、日本からの戦闘作戦行動の基地としての施設・区域の使用は、日米で事前協議を行うことを申し合わせた。ただ、事前協議はこれまで一度も行われたことはない。

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