ボリビア大統領、反政府暴動で米大使に国外退去を命令

ボリビアのエボ・モラレス大統領(AFP 2008/08/10)

ボリビアで反政府暴動が激化しているが、モラレス大統領が、暴動をあおっているとしてアメリカ大使に国外退去を命令。ベネズエラでも、チャベス大統領がアメリカ大使の国外退去を求めた。

さらに、伝統的に親米だといわれているホンジュラスでも、大統領が新しく赴任するアメリカ大使の信任状の受け取りをしばらく延期すると発表した。日本では、「反米左派」政権とアメリカの対立という図式でニュースが流れているが、ラテンアメリカでの受け止めは違うのかもしれない。

中南米に“反米”の波紋 ホンジュラスが米大使の信任状提出延期(MSN産経ニュース)
ボリビアで反政府運動激化、「米大使が扇動」と大統領(読売新聞)
ボリビア政府、米国大使に国外退去命令 暴動の一因と非難 : AFPBB News
ベネズエラも米国大使に国外退去命令、対米けん制発言相次ぐ : AFPBB News
米政府、ボリビア大使に国外退去命令 : AFPBB News

中南米に“反米”の波紋 ホンジュラスが米大使の信任状提出延期
[MSN産経ニュース 2008.9.13 12:15]

 中米ホンジュラスのセラヤ大統領は12日に予定されていた新任の駐ホンジュラス米大使の信任状提出式を延期した。大統領は「米州で最も貧しいわれわれの兄弟国で起きていることへの不快感を表明するため」と述べ、米大使の追放を決めたボリビアの左派モラレス大統領に連帯する行動であることを認めた。スペイン通信が伝えた。
 ホンジュラスは伝統的に親米国。セラヤ大統領は「米国との関係は断絶しない」とも述べ、信任状提出式の日程について米国側と話し合う考えを示した。
 モラレス大統領は10日、ボリビアで起きている反政府抗議行動を扇動しているとして米大使の追放を宣言。ベネズエラのチャベス大統領も11日、追随した。(共同)

ボリビアで反政府運動激化、「米大使が扇動」と大統領
[2008年9月13日00時01分 読売新聞]

 【ハバナ=小寺以作】南米の最貧国ボリビアで、国家による資源管理を強める反米左派のモラレス大統領に対し、反政府勢力の抗議行動が激化している。
 一部が暴徒化して天然ガス施設を占拠し、死傷者も出るなど、経済の悪化と政情不安は深刻だ。大統領は、米国が背後で政治対立をあおっていると批判、騒動は周辺国を巻き込んで国外にも拡大している。
 ボリビアでは、先住民出身のモラレス大統領が、憲法改正による大土地所有制限と、国民の約6割を占める貧しい先住民への土地の再配分を目指しており、12月にそのための改憲の是非を問う国民投票が予定されている。
 これに対し、天然資源に恵まれ、富裕層の多いアンデス山脈以東の平野部4県の住民が激しく反発。反対派は8月末から、国民投票の中止を求めて、ストや道路封鎖を展開した。10日にはタリハ県で、反対派によってガスのパイプラインが爆破され、ブラジルへのガス輸出に影響が出たのに続き、11日には、パンド県で大統領派との間の衝突で8人の死者が出た。
 大統領は8月10日の信任投票で、貧困層を中心に約67%の高い支持を得て信任され、改憲に向けた弾みを付けた。これに危機感を募らせた反対派が、実力行使で国民投票阻止に乗り出した格好だ。
 国外への波紋も大きい。モラレス大統領は今月10日、反対派による抗議行動について、「米国大使が扇動している」と非難し、駐ボリビア米大使に国外退去を通告。米国側は、対抗措置として11日付で、駐米ボリビア大使を国外退去処分にした。
 隣国ブラジルは11日、同国とアルゼンチン、コロンビアの3か国が、モラレス大統領と反政府勢力の仲裁を行う意思があると表明。しかし、対立が1年以上続く中、両者が歩み寄る可能性は少なく、解決の糸口は見えてこない。

ボリビア政府、米国大使に国外退去命令 暴動の一因と非難
[AFPBB News 2008年09月11日 10:00 発信地:ラパス/ボリビア]

 【9月11日 AFP】南米ボリビアのエボ・モラレス(Evo Morales)大統領は10日、国内が分裂する一因を作っているとして駐ボリビア米国大使に国外退去を命じた。
 モラレス大統領はフィリップ・ゴールドバーグ(Philip Goldberg)駐ボリビア米国大使について、ボリビア政府にとって「ペルソナノングラータ(派遣先政府にとって好ましくない外交官)」であり、即刻帰国すべきだと述べた。正式な通達はボリビア外相から伝えられるとしている。
 ボリビアでは現在、複数の地域で暴動が発生しており、ボリビア初の先住民大統領であるモラレス大統領と、同国9県のうち自治拡大を求める5県の政治的対立が悪化している。政府報道官は、暴動が「一種の内戦」的状況を作っているとの見方を示した。
 反政府勢力は9日、政府市庁舎などを略奪し、石油関連施設と3つの空港を占拠。また南東部でも10日に天然ガスのパイプラインが爆破され、天然ガス公社のサントス・ラミレス(Santos Ramirez)社長が「反政府勢力によるテロ攻撃」だと非難している。

ベネズエラも米国大使に国外退去命令、対米けん制発言相次ぐ
[2008年09月12日 10:17 発信地:カラカス/ベネズエラ]

 【9月12日 AFP】(一部更新)南米ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は11日、ボリビアに連帯を示すとして、パトリック・ダディー(Patrick Duddy)駐ベネズエラ米国大使に対し72時間以内に国外退去するよう命じた。
 チャベス大統領は、「(ベネズエラの首都)カラカス(Caracas)にいるヤンキーの大使は、今から72時間以内にベネズエラを去らねばならない」と述べた。10日にボリビアが米大使に国外退去を命じた行為への「連帯」を示すものだとしている。
 また、米国がベネズエラに対し「何らかの攻撃があった場合は、米国人のための石油はないだろう」とも述べ、原油の対米輸出を停止すると警告した。
 チャベス大統領はこれに先立って、ロシアの戦略爆撃機「ツポレフ160(Tu-160)」2機が10日に「訓練飛行」でベネズエラに到着したことについて、「これは警告だ。ロシアはわれわれとともにおり、われわれは戦略的な同盟国だという(米)帝国へのメッセージだ。ベネズエラはもやは貧しくも孤独でもない」などと述べていた。

米政府、ボリビア大使に国外退去命令
[AFPBB News 2008年09月12日 10:03 発信地:ワシントンD.C./米国]

 【9月12日 AFP】米国政府は11日、南米ボリビアのエボ・モラレス(Evo Morales)大統領が駐ボリビア米大使に出した国外退去命令への対抗措置として、駐米ボリビア大使の国外退去を命じた。
 米国務省のショーン・マコーマック(Sean McCormack)報道官は「不当行為への対応として、グスタボ・グズマン(Gustavo Guzman)大使をペルソナノングラータ(派遣先政府にとって好ましくない外交官)とする決定を、ボリビア政府に対し正式に通達した」と述べた。
 ボリビアでは最近、モラレス大統領と東部の州知事との長引く対立に端を発する暴動が各地で発生しており、11日にも政府支持派と反政府派の衝突で2人が死亡した。政府は、内戦の危険を警告している。
 モラレス大統領は、フィリップ・ゴールドバーグ(Philip Goldberg)駐ボリビア米大使が国内の分裂に加担していると非難。ダビド・チョケワンカ(David Choquehuanca)外相は11日、記者団に対し、同大使は72時間以内に国外退去しなければならないと述べた。

ということで、最近のボリビア関連のニュース。8月の国民投票で、モラレス大統領は新任されたものの、反政府派の4県知事も信任された。地域的な対立の様相も含みつつ、ボリビア革命は新しい局面に向かっているのかも知れません。

南米ボリビア、反政府行動過激化の県に戒厳令(読売新聞)
ボリビア大統領、ガス・石油施設に軍を配備へ 地元住民らは反発 : AFPBB News
ボリビアのモラレス大統領、罷免の是非を問う国民投票で勝利宣言(朝日新聞)

南米ボリビア、反政府行動過激化の県に戒厳令
[2008年9月13日11時47分 読売新聞]

 【ハバナ=小寺以作】反政府勢力の抗議行動が過激化している南米ボリビアの政府は12日、北部パンド県に戒厳令を発令した。
 パンド県では、全国9県のうちでも最も激しい抗議行動が起きており、地元ラジオ「フィデス」の電子版によると、12日も、軍が反政府勢力に占拠された空港を奪還するためにガス弾を発射、少なくとも2人が負傷した。
 同国のモラレス大統領は、米国が反体制派を扇動していると非難しているが、ホンジュラスのセラヤ大統領は12日、「モラレス大統領に同調する」と述べ、駐ホンジュラス米国大使の信任状の受け取りを延期すると発表した。

ボリビア大統領、ガス・石油施設に軍を配備へ 地元住民らは反発
[APFBB NEws 2008年08月24日 15:46 発信地:ラパス/ボリビア]

 【8月24日 AFP】南米ボリビアのエボ・モラレス(Evo Morales)大統領は23日、国内のガスと石油施設すべてに軍隊を配備し、これらを保護下に置く方針を打ち出した。同国では政府が進める資源国有化と社会主義改革に対し、資源が豊富な3県などで国民が反発を強めている。
 中部コチャバンバ(Cochabamba)で開かれた政府支持の労働組合の集会で演説したモラレス大統領は、「政府が(石油)パイプラインと(ガス)弁を守る」との決意を表明した。
 これに対し、サンタクルス(Santa Cruz)、タリハ(Tarija)、チュキサカ(Chuquisaca)の資源が豊富な東部3県では、不服とする住民らが25日から主要道路を封鎖する計画を進めている。
 3県の住民らは、ガス田の収益に税を課すモラレス大統領の政策に反発。地方政府は政府に対し、すでに課税・徴収された1億6600万ドル(約180億円)の返還と、隣国アルゼンチンおよびブラジル向け輸出価格の引き上げを求めている。
 さらに住民らは、近く実施される憲法改正のための国民投票についても怒りを爆発させている。前年12月に議会で採択されたこの憲法改正案は、大統領の進める社会主義的政策と大統領権限を拡大させるものとなっている。

ボリビアのモラレス大統領、罷免の是非を問う国民投票で勝利宣言
[asahi.com 2008年8月11日]

 [ラパス 10日 ロイター] ボリビアのモラレス大統領は10日、正副大統領と県知事を対象に罷免の是非を問う国民投票で自身が信認されたと勝利宣言し、国営化計画を推し進める方針を示した。
 大統領は、大統領宮殿に集まった数千人の支持者に対し「ボリビア国民がきょうの投票で示したのは、変革の強化だ。われわれは、自国の天然資源を取り戻し、企業の国営化を推し進める」と表明した。
 民間テレビATBによると、調査会社イプソス・アポヨがまとめた速報値(集計率80%)では、モラレス大統領の得票率は60.7%となっている。
 信任に必要な得票は、46.3%。
 一方、民間テレビのユニテルが行った出口調査では、モラレス大統領の得票率は60.12%。
 2005年の大統領選挙では、大統領は53.7%の票を獲得していた。
 今回の信任投票では、ほかに8人の県知事も信任を問われており、非公式集計ではモラレス大統領の反対派2人を含む3人が罷免され、自治推進派4人が信任された。

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  1. 流されて@ボリビア【日本編】 - trackback on 2008/09/24 at 10:44:59

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