益川さん「気骨の平和主義」

ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんは、「9条科学者の会」呼びかけ人の1人でもあります。今朝の「日経新聞」でも、そのことは紹介されていましたが、「毎日新聞」夕刊では、「気骨の平和主義」という大見出しで、益川さんの平和主義を紹介しています。

ノーベル物理学賞 反戦語る気骨の平和主義者…益川さん(毎日新聞)

ノーベル物理学賞 反戦語る気骨の平和主義者…益川さん

[毎日新聞 毎日新聞 2008年10月8日 10時34分(最終更新 10月8日 11時53分)]

◇「湯川先生の原動力は、核で人類が滅ぶ恐怖」

 穏やかでちゃめっ気のある益川敏英・京都産業大教授(68)だが、「反戦」を語る気骨の平和主義者でもある。
 作家の大江健三郎さんらが作った「九条の会」に連動し、05年3月、「『九条の会』のアピールを広げる科学者・研究者の会」が発足した。益川さんは呼びかけ人の一人だ。同時期に誕生したNPO法人「京都自由大学」では初代学長に就任し、市民の中に飛び込んで平和を語った。
 原点は幼少期の体験にある。益川さんは名古屋市に生まれた。小学校入学前、第二次世界大戦を体験し、焼夷(しょうい)弾が自宅の屋根を突き抜けた。「不発だったが、周囲はみな燃えた。両親はリヤカーに荷物を積んで逃げまどった。あの思いを子孫にさせたくない」と言う。
 05年、自民党が憲法改正に向けた要綱をまとめた。中国で反日デモが相次ぎ、JR福知山線事故が発生した。平和と命の重みが揺らいだ。
 当時、益川さんは「小中学生は憲法9条を読んで自衛隊を海外に派遣できるなんて考えない。だが、政府は自衛隊をイラクに派遣し、更に自衛隊の活動範囲を広げるために改憲を目指す。日本を戦争のできる国にしたいわけだ。僕はそんな流れを許容できない」と猛然と語った。
 1955年、アインシュタインら科学者11人が核兵器廃絶を求め「ラッセル・アインシュタイン宣言」に署名した。その一人が益川さんが尊敬する日本人初のノーベル賞受賞者、湯川秀樹博士だ。「湯川先生の原動力は核で人類が滅ぶ恐怖だったと思う。僕はより身近に、一人一人の今の生活を守りたい。その実現に、戦争はプラスですかと問いたい。殺されたって戦争は嫌だ。もっと嫌なのは自分が殺す側に回ることだ」と強調する。
 受賞から一夜明け、「専門外の社会的問題も考えなければいい科学者になれない。僕たちはそう学んできた」と力を込めた。【奥野敦史】

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