地方紙が共産党に注目!!

今日の「しんぶん赤旗」にも紹介されていましたが、地方紙や新聞地方版で、『蟹工船』ブームと日本共産党に注目した記事がいろいろと掲載されています。

若者の不安 受け皿? 共産党へ入党 急増(asahi.com マイタウン三重)
:共産、立て直しへ好機 蟹工船ブーム追い風に(中日新聞)
「蟹工船」ブーム 風向き変わった 共産、擁立縮小を修正 衆院選小選挙区 若手次々(西日本新聞)
県内でも共産に「蟹工船」ブーム 入党150人 選挙に追い風(西日本新聞)
蟹工船現象 総選挙にどう反映?(山梨新報)

若者の不安 受け皿? 共産党へ入党 急増

[asahi.com 三重版 2008年10月20日]

 共産党への入党者が増えている。特に若い人が目立ち、県内では18?29歳の入党者がこの1年間で前年の5倍のペースで急増。党は、じり貧だった衆院選での得票増を期待する。小林多喜二の「蟹工船」人気もあるようだが、彼らは同党に何を託そうとしているのか。(小若理恵)

◇◆カンパ「選挙勝って」 共感「弱者に親身」◆◇

 9月下旬、20代とみられる男女が津市の共産党県委員会を訪れ、突然1万円札を差し出した。「今度の衆院選で勝ってほしいから、カンパさせてください」。伊勢市の南部地区委員会には、「蟹工船」を読んだという若者が「社会をよくするには経済を学ばなければ」と、マルクスの「資本論」を買いに来た。
 「こんなことは今までなかった」。県委員長の大嶽隆司さん(47)は驚く。
 同党中央委員会(東京都)によると、昨秋から1年間の入党者は全国で約1万1千人。大嶽さんによると、県内では昨年10月からの1年間で100人が入党。前年同期の31人に比べると3倍以上に増えた。若者は4人から20人と、5倍に増えた。愛知県では約450人、岐阜県では約40人が入党したが、党関係者はいずれも「2?3割が若者」と口をそろえる。

      ◇

 主婦の西田あさみさん(27)=伊勢市一之木4丁目=が、トラック運転手の夫(33)と一緒に入党したのは昨年9月のことだ。
 夫は、津市から関西を経由して東京の築地市場に冷凍食品を運んでいた。入社時の面接では、会社側から「給料は走行距離に応じて支払う。土日は完全に休み」と説明されたが、実際は1日に3、4時間しか睡眠時間がとれず、土日も年末年始もなかった。
 勤務時間や走行距離は給料にほとんど反映されず、月給は27万?35万円。体調を崩して退社した。
 知り合いの共産党市議が、労働基準監督署への相談や、団体交渉の手続きなどで親身になってくれた。西田さんは「労働者や弱者のために汗を流してくれる」と感じた。

◆「蟹工船」人気も◆

 「蟹工船」人気が、党員増加の追い風になったともいわれる。
 新潮社によると、新聞報道を機に今年3月ごろからブームに火がついた。これまで文庫本の売れ行きは年間5千部程度だったが、9月までの半年余りで約50万7千部が売れた。
 四日市市の中部近鉄百貨店・近鉄ブックセンターでは、文庫本やマンガなど4種類をそろえ、6月から9月までレジ横に特設コーナーを設けた。
 売り場担当者は「ニートや派遣労働の若者を救えないのが今の世の中。そこに気付いた彼らが団結を描いた蟹工船に飛びついたのではないか。まさかこういう形で売れるとは思ってもみなかった」と話す。

◇◆二大政党より身近な選択肢◆◇

 児玉克哉・三重大人文学部教授(社会学)の話 共産党への入党者が増えた背景に、貧困層の若者の増加がある。彼らは自分たちの将来を不安には思っているが、「世の中を変えてよくしよう」という力を持っていない。そこに身近な選択肢としてあったのが共産党。蟹工船ブームもあり、若者たちは自民党や民主党という二大政党よりも、もっと大きな改革をしてくれると、期待しているのではないか。

共産、立て直しへ好機 蟹工船ブーム追い風に

[中日新聞 2008年10月15日]

 解散日程が不透明なまま、国会では14日に参院予算委員会が始まった。自民対民主の対決構図がクローズアップされる中、戦前のプロレタリア小説「蟹工船(かにこうせん)」ブームを追い風に、共産党は若者や高齢者への浸透を図ろうと戦略を描く。
 「小樽市出身、小林多喜二の後輩です」。共産現職(比例東海)の佐々木憲昭さんは、決まってこのフレーズで街頭演説を始める。有名なプロレタリア文学作家の名が、道行く若者たちを立ち止まらせる。
 近年、顕在化した「ワーキングプア(働く貧困層)」。その多くは若者と女性で、雇用の不安定さを肌で感じている。3年前の郵政選挙に続き愛知1区で立候補を予定する新人の木村恵美さんは「前回、共産党は蚊帳の外だった」と振り返る。今は「若者の方からチラシをくださいと寄ってくる」。
 共産党は昨年の愛知県知事選で供託金没収という史上最悪の惨敗を喫したが、党県委員会によると、昨夏以降の蟹工船ブームで全国で党員が1万人増えた。愛知でも前回総選挙時より2000人増え「ついに自民党員の半分の約2万3000人になった」という。
 若者だけではない。後期高齢者医療制度に反発するお年寄りから「頑張って」とのエールが相次ぐ。疎遠だった農協や漁協など各種団体からも「主張には同感できる」との声が届くようになった。
 ただ、「自民か民主か」と政権選択を問う声に埋没しかねないと危機感を強める。今回初めて小選挙区の候補者を絞り、愛知でも5選挙区しか擁立しない。供託金などが減り、効率的に資金投入できるメリットを、いかに比例代表の票に反映させていくか。共産党の模索は続く。
 「三重県でもこの1年で党員が100人増えた。2割が若い人」。共産が同県で唯一小選挙区で戦う2区新人中野武史さんの選対本部長を務める県議の萩原量吉さんは追い風を感じている。
 比例候補でもある中野さんは、2区と残り4つの選挙区をほぼ半々の比重で回る。「個人として戦うより、比例で党の政策を打ち出す方が支持を広げやすい」と、追い風の効果を生かす考えだ。

「蟹工船」ブーム 風向き変わった 共産、擁立縮小を修正 衆院選小選挙区 若手次々/福岡

[西日本新聞 2008年10月07日 15:28]

 「蟹工船」ブームを受け、共産党が次期衆院選の戦略を軌道修正している。昨秋、小選挙区の候補者を大幅に絞り込んで比例の得票増を狙う方針に転換。その後、ブームが起き、党員も増加した。この「追い風」を逃すなと、九州でも都市部の小選挙区に新たに若手の擁立を決定。自民、民主両党などの立候補予定者も共産票の行方を注視している。
 共産党員の小林多喜二の小説「蟹工船」は、労働者の過酷な実態を描いたプロレタリア文学の代表作。ワーキングプアなど現在の社会問題と重ねて読む若者が増え、発表から約80年後に再び脚光を浴びた。
 福岡市博多区の大型書店では、文庫判「蟹工船」に「はっきり言って売れてます」という店員手書きのカードが添えられている。党関係者は、平積みが1日で大幅に減る様子を見て「ブームは本物だ」と確信したという。3日に福岡市で開催された映画「蟹工船」の上映会は、当初予定していた300人会場を変更。当日は500人収容のホールがほぼ満員となった。
 共産は前回衆院選で全国275の小選挙区に候補を立てたが、全員落選。没収された供託金は約6億7000万円に上った。財政的な要因もあり党は昨年9月、小選挙区の擁立方針を転換。(1)前回参院選で比例代表の得票率8%以上の選挙区(2)各県から最低限1人の擁立?との基準を決めた。
 基準では、九州で(1)に該当するのは福岡9区、同10区だけ。(2)を加えても、計8選挙区しか擁立できないはずだった。
 ところがブームが広がると、支持者から「もっと候補を出すべきだ」との声が続出。党福岡県委員会は9月、基準未満だった福岡1区と同3区への候補擁立を発表。九州の計11選挙区に候補を立てる。候補予定者に若い世代が目立つのも特徴で、7人は40歳未満。就職難や低所得にあえぐ若者へのアピールにも力を入れる方針だ。

県内でも共産に「蟹工船」ブーム 入党150人 選挙に追い風/佐賀

[2008年09月30日 22:16 2008/09/29付 西日本新聞朝刊]

 派遣労働者や若者の所得が低迷し、全国的に格差問題が顕在化する中、小説「蟹工船」ブームに乗って、共産党の党員が県内でも増加している。同党県委員会によると、この1年で約150人が新規入党し、1990年代半ばの低迷期から約600人を上積みしたという。同委員会は「次期衆院選への追い風にしたい」と、演説会などで格差問題への切り込みを強めている。(佐賀総局・布谷真基)

 プロレタリア文学の代表作「蟹工船」(小林多喜二著)は1929年に出版。カムチャツカ沖でカニを捕る労働者の過酷な実態を描く。ワーキングプアなど現代の社会問題と重なり、紀伊国屋書店佐賀店でも、18週連続で文庫本ランキングの10位以内に入っている。
 同党県委員会によると、今年8月までの1年間、毎月20?10人程度が新規入党しており、2006年1月以降の入党者は約280人に上る。年代層も18歳から90代まで幅広いという。同委員会は「格差問題や医療制度への不満が入党の要因」と分析する。
 また、10年以上、部数の減少が続いていた同党の機関紙「しんぶん赤旗」も、党員の増加に伴い、今年に入って部数がプラスに転じた。日刊・日曜版を合わせると、昨年より約100部が増加しているという。
 こうした状況を背景に、これまでほとんど交流のなかった医師会などの業界団体が党幹部の演説会に参加したほか、保守系政党との意見交換会も実現した。28日には、佐賀市内で大門実紀史参院議員を招いて演説会を開き、大門議員が日雇い労働者解消に向けた同党の努力を強調した。
 同党は次期衆院選で、比例代表九州・沖縄ブロックの2議席(現在は1議席)の獲得を目指す。平林正勝党県委員長は「(候補を擁立する)佐賀3区はミニ集会と街頭演説を徹底させたい。比例も何とか(2議席獲得を)やれるのではないか」と手応えを感じている。

■ 蟹工船現象

総選挙にどう反映? ワーキングプア問題 県内派遣社員1万人 共産党への新規入党倍増

[山梨新報 2008/10/10]

 プロレタリア文学の代表作『蟹工船』ブームが依然続いている。山梨でも文庫本の売れ行きは好調。背景には派遣労働者など非正規雇用の増加に伴うワーキングプア(働く貧困層)の増大といわれる。低賃金と過酷な労働。「現在」を象徴する現象が、次期総選挙にどう反映されるか――。

2位

 県内大手書店・朗月堂本店によると、夏休み向けに企画した新潮社文庫の「夏の100冊」で、販売部数は明らかにしていないが、小林多喜二の『蟹工船』は、梨木香歩の『西の魔女が死んだ』に次いで2位の売り上げを記録したという。「5月中旬から売れ出した。月1、2冊だった売り上げが一気に数十冊になり、『夏の100冊』では100冊以上売れた」と驚く。
 新潮社によれば、例年5000部の増刷だが、「今年は50万7000部増刷」(営業部)。船倉同様、息苦しいほどの重々しさを感じさせた古典が、多喜二没後75年の今年、よみがえった形だ。

58人

 ”蟹工船現象”は本ばかりではない。共産党県委員会によると、今年(党大会にあたる昨年9月の第6回中央委員会総会以降、今年9月の第7回まで)の新規党員は58人。前年の28人から倍増したという。年齢層は10代(同党は18歳から入党可能)から70代までと幅広いが、県委員会は「自民党政治の行き詰まり」などとともに「蟹工船ブームに見られる雇用の崩壊が背景にある」(小越進書記長)とも指摘した。同党は「働く貧困層」の解消を掲げ、派遣労働見直しなどを訴えている。党全体では約1万1000人の新規党員を獲得したという。
 また同党支援の民主青年同盟などで構成する団体が先月23日、甲府市内で開いた映画『蟹工船』(1953年公開・山村聰監督・主演)の上映会には約40人が参加。上映後の自由討論では、派遣や契約社員ではないが、ある製造業の下請社員(38)が「3年前からコンピューターの基盤製造に従事しているが、月給は15万円程度。体調を崩し入院したら、上司から『辞めたらどうか』と言われた。人の命よりもカネの方が大事という職場環境は『蟹工船』と変わらない」など、働く側からの厳しい状況の一端が報告された。

非正社員

 県によると、本県の正社員と非正社員の比率は02年の「69.3%、30.7%」から5年後の07年は「63.6%、36.4%」と、非正社員の比率が急増。
 パート、アルバイト、契約・嘱託も増加しているが、特に「派遣」は5年前の1.0%(3300人)から3.1%(1万800人)と大幅に伸長した。03年に労働者派遣法が製造業にも導入され、一気に拡大したとみられる。この傾向はほぼ全国と一致していた。
 県内22万人の正社員と6万3000人の非正社員。本県の候補予定者間でほとんど争点らしい争点になっていない「ワーキングプア問題」。全国同様、文庫販売や特定政党の党勢拡大などに反映された世相が、来る総選挙にどう映し出されるか注目される。

【蟹工船】 1920年ごろ、オホーツク海で操業する蟹工船では、出稼ぎ労働者が、暴力的支配がまかり通る過酷な労働に従事していた。人間的待遇を求めストを起こすが、海軍が介入し鎮圧。しかし労働者たちは再び立ち上がる─。 新潮社によると、1953年の刊行以来、累計で158万1000部を増刷。

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