共産党委員長、資本主義の健全な発展を説く

月刊『BOSS』12月号から

こちらは、共産党の志位和夫委員長の講演が載った月刊『BOSS』12月号。9月22日におこなわれた「経営塾フォーラム」例会で、志位委員長が講演したものの要約です。テーマは「日本共産党委員長が語る『蟹工船ブーム』と『格差社会』」

この中で志位委員長は、日本共産党は「資本主義の体制が未来永劫続くとは考えていない」が、「いままずやるべき課題は、資本主義の枠内で日本の政治の異常な歪みを正そうというプログラム」だ、だから「資本主義の原理で仕事をされている方とも、当面は共存共栄できる関係にある」と話し始めています。

そのうえで、正すべき「異常な歪み」について、次のように指摘。

  1. 「ルールなき資本主義」と呼ばれる異常体質。あまりにも国民の暮らしを守るルールがない、もともとルールが弱いという問題のうえに、いわゆる新自由主義、市場原理主義が横行して、わずかにあったルールが壊されてしまった。特に問題なのは、働く貧困層、いわゆるワーキングプアの問題。その一方で、非正規雇用をつかって世界的大企業が空前の儲けをあげている。非正規雇用をすぐに全部なくせというのは現実的ではないが、臨時的一時的なものに限る、だいたい1割以下に抑えるべきだ。ホンダでも、労使協定で1割以下としている。そして正規・非正規の待遇を均等化する。そうしてこそ、資本主義としてもまともに発展してゆく道ができる。
  2. 社会保障の問題。小泉内閣の2002年度の「骨太の方針」以来、毎年2200億円ずつ(初年度は3000億円)、社会保障費を削ってきた。合計は1兆6200億円になる。そのために、毎年のように社会保障制度の改悪がおこなわれ、本来、格差社会、貧困が広がったときに、所得を再配分し、公平・公正な社会をつくるはずの社会保障の基本が壊されている。国の財政は、まず社会保障に使うこと、それが憲法第25条だ。財源については、まず軍事費にメスを入れる。2500億円の米軍への「思いやり予算」を撤廃する。さらに、大企業、大資産家への行き過ぎた減税を是正する。これで7兆円ぐらいの財源をつくることができる。

この講演で面白いのは、志位委員長が「健全な資本主義の発展」ということを言っていることです。その考え方について、志位委員長は次のように説明しています。

 利潤第一主義の資本主義というのは、どうしても「わが亡き後に洪水来れ」――当面の儲けさえ上がれば、“あとは野となれ山となれ”というふうに行動しがちになる。それをどうやって抑えるか。「大洪水」が来たら、資本主義も滅んでしまうわけです。その滅亡から救うには、社会による強制が必要だと。すなわち大企業に対する規制、私たちは、民主的規制と呼んでいますが、それを行い、そして「ルールある経済社会」にしていくと。大企業の過度な利潤は抑える。そして国民に還元するような、そういうルールをつくっていく。そうしてこそ、資本主義としてもまともに発展していく道ができると思います。
 私たちは、「ルールなき資本主義」を正すと。そして「ルールある経済社会」をつくる。これを、もっと言葉を換えますと、当面の課題は「ルールある資本主義」をつくると言ってもいい。では大企業との関係はどうなるかというと、そういう新しい民主的な経済体制の下で共存共栄を図るというのが共産党の立場です。資本主義がまともに発展したら共産党は困るんじゃないかという声もあるかもしれませんが、資本主義が健全に発展すればするだけ、その次の社会に進む条件が熟するというのが私たちの立場です。そういう健全な資本主義の発展を願う方々とは、当面の課題で共存共栄ができると思います。(月刊『BOSS』2008年12月号、92ページ)

共産党が「資本主義の健全な発展」を説く、というのも妙なもんですが、しかしなかなか大胆、明快な解明です。(^_^;)

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