IMFといえども“打ち出の小槌”ではない

「日経新聞」に、金融危機に陥った国への財政支援でIMFが「財源不足」になる可能性がでてきたというニュースが載っていた。IMFといえども“打ち出の小槌”ではないわけで、資金提供を続けるためには、どこかの誰かがその資金を負担しなければならない。

しかし、いったい誰が? アメリカは財政赤字、日本も累積赤字が膨大。比較的健全だったヨーロッパは、むしろ資金援助してもらいたい側だろう。じゃあ、中国が国際信用を支えるというのか? あまり大きく取り上げられていないが、実は、非常に大きな問題なのかも知れない…。

IMF、財源不足懸念強まる 新興国への大型融資急増(NIKKEI NET)
英独首脳、IMF新融資枠提案で合意 東欧への危機波及防ぐ(NIKKEI NET)
IMFの財源問題、中国が資金拠出に前向き(NIKKEI NET)

ちなみに、銀行への公的資金の注入だって同じこと。政府や中央銀行といえども、やっぱり無限に資金供給を続けることは不可能。注入した資金を誰が負担するかという問題はついて回る。結局、それを国民に負担させるのか、それとも銀行業界自身、大企業や大資産家の負担で補填するのか。そこが問われる訳だ。

IMF、財源不足懸念強まる 新興国への大型融資急増

[日経新聞 2008/10/31朝刊]

 【ワシントン=財満大介】国際通貨基金(IMF)の貸付財源が不足するとの懸念が強まっている。金融危機で新興国の支援要請が相次ぎ、大型融資を次々と実行しているためだ。日本や欧州はアジアや湾岸諸国の外貨準備活用など財源強化を提言しており、11月の緊急首脳会合(金融サミット)でも主要議題となりそうだ。
 IMFはこれまでアイスランド、ウクライナ、ハンガリー向けに計340億ドル(3兆3000億円)を超える緊急融資を決定。ほかにベラルーシ、パキスタンからも支援要請を受けている。
 IMFの直近の融資残高は約180億ドルで、なお2010億ドルの貸し出しが可能。足下では余裕がある。だがIMFは「1回の融資は加盟国の出資額の範囲内」という原則を曲げて、ウクライナなどには出資額の10倍近い大型融資に踏み切った。仮にウクライナの倍以上の経済規模を持つアルゼンチンやトルコなどから支援要請があった場合、同じ対応はできない。
 29日には出資金の最大5倍を貸し出す短期融資制度も新設。通常の融資と違い、貸し出しに際して金融・財政改革の実施などを求めないため、融資がさらに増える可能性がある。
 IMFのストロスカーン専務理事は29日の記者会見で「(新制度融資が)貸し出し可能額の半分に達したら、制度を見直す必要がある」と発言。融資枠は1000億ドル程度になるとの見方が出ている。世界景気が底堅く融資の必要な国が少なかった今年前半までとは様変わりした。
 新たな財源としては、経常黒字国の外貨準備を活用する案が有力だ。

英独首脳、IMF新融資枠提案で合意 東欧への危機波及防ぐ

[NIKKEI NET 更新:2008/10/31 23:40]

 【ロンドン=吉田ありさ】ブラウン英首相は30日、ロンドンで金融危機をめぐってメルケル独首相と会談し、新興・中小国への支援を強化するため国際通貨基金(IMF)の新融資枠設置を提案する方針で一致した。東欧などへの危機波及を防ぐ狙いで、加盟国の資金拠出でIMFの財源を積み増す。11月15日の金融サミットで英独仏が足並みをそろえる。
 ブラウン英首相は会談後の記者会見で「グローバルな問題を解決するには国際的な枠組みで対応する必要がある」と述べ、IMFの機能強化の重要性を強調。メルケル独首相は「米国の協力を期待する」と述べた。金融危機の再発防止策として大手金融機関に対する国際的な監督強化や金融取引の透明性向上などを提唱することでも合意した。

IMFの財源問題、中国が資金拠出に前向き

[NIKKEI NET 2008/10/30 23:00]

 【北京=高橋哲史】中国外務省の姜瑜副報道局長は30日の記者会見で、金融危機を受けた国際通貨基金(IMF)の財源強化に関連して「我々もできる範囲内で積極的に支援策への参加を検討したい」と述べ、世界最大の外貨準備などを活用した資金拠出に前向きな姿勢を示した。

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