自動車メーカーは「減産、減益」と大騒ぎをして派遣・期間工を解雇しているが、実はしっかり儲けを見込んでいる

トヨタ、日産、マツダ、スズキ、いすゞなど自動車メーカーは、続々と派遣労働者、期間従業員の打ち切り・契約解除を発表している。その数は1万人を超えようとしている。

しかし、9月期中間決算では、トヨタは営業利益6000億円、日産2700億円、マツダ900億円、スズキ1000億円、いすゞ600億円など、しっかりと儲けを見込んでいる。「減益」ではあるが赤字ではない。利益を上げながら、労働者を一方的に解雇するのはあまりに身勝手ではないだろうか。

トヨタ、営業益7割減へ=消費低迷・円高が直撃?09年3月期(時事通信)
日産:09年3月期営業利益予想を65%減に下方修正(Reuters)
マツダが通期営業益を900億円に下方修正、欧州除き販売低迷(Reuters)
スズキ、通期連結営業益を1000億円に下方修正=減収減益、減産も(時事通信)
いすゞ、営業益45%減に下方修正=円高、原材料高など響く?09年3月期(時事通信)

トヨタ、営業益7割減へ=消費低迷・円高が直撃?09年3月期

[時事通信 2008/11/06-18:30]

 トヨタ自動車は6日、2009年3月期連結業績予想(米国会計基準)を大幅に下方修正した。売上高を前期比12.5%減の23兆円(当初予想25兆円)、営業利益を73.6%減の6000億円(同1兆6000億円)、純利益を68.0%減の5500億円(同1兆2500億円)にそれぞれ減額。米金融不安に伴う世界的な消費低迷や急激な円高が、日本のトップ企業の業績に深刻な影を落とす形となった。
 予想連結営業利益は、米国会計基準に基づき情報開示を始めた1998年3月期以来、最低の水準に落ち込む。前期に比べ1ドル=11円進むと想定される円高により、営業利益が6900億円減少。原材料高もコスト削減で補えず、収益が下振れする。

日産:09年3月期営業利益予想を65%減に下方修正

[ロイター 2008年 11月 4日 07:28 JST]

 [東京 4日 ロイター] 日産自動車は31日、2009年3月期の営業利益予想を従来の5500億円から前年比65.9%減の2700億円に下方修正した。自動車販売の不振と円高、金融混乱によるリース車両の残価下落などを織り込んだ。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト13人の予測平均値4272億円を36.8%下回った。
 期中に業績を下方修正するのは、ゴーン体制になって以来2度目。09年3月期末の配当は、従来1株あたり42円の予想だったが、今回「未定」に変更した。
 通期の自動車販売計画は従来の390万台から377万台に引き下げた。計画修正に合わせ、今期中に20万台の減産を実施し、海外で2500人の正規従業員を削減する。当初計画から設備投資は500億円、研究開発費は400億円それぞれ減額する。
 31日終値は前日比45円安の493円。28日に付けた年初来安値400円から30日には544円まで買い戻されたが、31日は利益確定売りなどに押された。業績下方修正でもアク抜け感から株価が上昇する銘柄が出ているが、あくまで下方修正幅が市場予想内の場合であるケースが多い。マーケット全体にも一服感が出るなか、アナリスト予想を大きく下回る業績予想を発表した同社株の動向が注目される。(ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)

マツダが通期営業益を900億円に下方修正、欧州除き販売低迷

[ロイター 2008年 10月 30日 19:34 JST]

 [東京 30日 ロイター] マツダは30日、2009年3月期の連結営業利益を従来予想の1150億円から前年比44.5%減の900億円に下方修正した。欧州を除くすべての市場で販売計画を引き下げたことや、原材料高が影響する。
 ロイターエスティメーツによる主要アナリスト12人の予測平均値1184億円を24%下回った。
 通期の自動車販売計画は、期初の148万台から140万5000台に引き下げた。下げ幅が最も大きいのは中国で、18万台を13万台に変更した。一方、欧州ではドイツなど西欧諸国の不振をロシアの好調さでカバーし、36万台から37万台に上方修正した。マツダは販売計画の見直しに伴い、国内工場で下半期から7万3000台の減産を実施する。
 原材料コストも想定以上に上昇し、期初見込みよりも90億円営業利益を圧迫する。為替変動の影響では、ほぼ為替予約を済ませており、影響は軽微だという。
 同日発表した08年4-9月期の連結営業利益は、前年比16.8%減の607億円だった。通期予想に対する進ちょく率は67.4%。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト4人の予測平均値608億円と同水準だった。
 会見した井巻久一社長は、資本提携先のフォード・モーターがマツダ株の売却を検討していることについて「当社から発表したものではなく、開示すべき具体的な決定事項はない」と従来の見解を繰り返した。
 また、ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーの合併交渉が進むなど、米自動車メーカーの再編機運が高まっているが「フォードとの関係は複雑に入り組んでおり、(何があっても)関係に変わりはない」と語った。(ロイターニュース 久保 信博)

スズキ、通期連結営業益を1000億円に下方修正=減収減益、減産も

[時事通信 2008/10/31-16:49]

 スズキ=2009年3月期連結業績予想について、売上高を3兆2000億円(従来予想3兆5000億円)、営業利益を1000億円(1400億円)、純利益を600億円(800億円)に下方修正した。景気後退や円高の影響で、10期ぶりの減収減益となる。

いすゞ、営業益45%減に下方修正=円高、原材料高など響く?09年3月期

[時事通信 2008/11/05-18:59]

 いすゞ自動車=2009年3月期連結業績予想について、売上高を前期比14.3%減の1兆6500億円(従来予想1兆8500億円)、営業利益を45.2%減の600億円(1050億円)、純利益を47.4%減の400億円(850億円)にそれぞれ下方修正した。景気低迷を受け、世界販売台数計画を45万5000台(50万8000台)へ見直した。

「東京新聞」11月8日付「社説」は、こう指摘している。労働者の3分の1が非正規雇用で、年収200万円以下のワーキングプアが1000万人を超えるようでは、自動車も売れるはずがない…。日本企業は、少し考え直してみてはどうだろうか。

社説:トヨタ・ショック 苦境はね返す底力を

 トヨタ自動車が本年度の営業利益見通しを1兆円下方修正した。景気減速は雇用も直撃している。雇用を守り日本経済を浮揚させる――。世界のトヨタだ。こんな時こそ、その底力を見せてほしい

 (中略)

 自動車産業の失速は止まらず、トヨタは3月に9000人近くいた期間従業員の削減を始めた。来年3月には3分の1の3000人に縮小するという。人員削減は日産や日野自動車などにも広がり、いずれも身分が不安定な期間従業員が対象にされている。
 国内メーカー10社の正社員は17万人、車体、部品メーカーなどの下請け企業や販売会社も含めると200万人に上る。自動車メーカーの雇用や経済に対する社会的責任は極めて重い
 トヨタの奥田碩前会長は「万策尽きるまで雇用は守る」と述べたことがある。簡単に人員削減という雇用調節をしていいものか。かつてのように雇用を守り、生活を支えるために、ぎりぎりの努力ができないだろうか。

 自動車の販売不振は燃料高や金融危機、若者の車離れが原因といわれているが、そんな一時的な現象とは思えない。日本の勤労者は3分の1を非正規社員が占め、年収200万円のワーキングプアは1000万人に達している。自動車購入の意欲が生まれるはずがない。このままでは自動車産業も展望が開けない。
 消費者の志向は低燃費車に向かっている。地球環境を守るためにも低燃費車やエコカー開発は進むべき方向だが、日本の産業をリードするトヨタだからこそ、何より雇用安定や勤労者の生活改善を優先させることを望みたい

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  1. 大脇道場 - trackback on 2008/11/25 at 09:51:04

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