派遣380人削減を発表したシャープ 不況は「絶好のチャンス」と

シャープが奈良県天理市と三重県多気町の工場の液晶パネル製造ラインを閉鎖し、派遣など非正規380人を削減すると発表。

記者会見した井淵良明副社長は、現在の市況は工場再編の「絶好のチャンスだ」と発言。一瞬、聞き間違いか?と耳を疑ってしまいましたが、シャープのプレスリリースにも、しっかり「最適なタイミング」だと書かれています。

景気の落ち込みを「絶好のチャンス」とばかりに、非正規社員のクビ切りをすすめるとは…。あきれてものも言えません。

シャープ 従業員380人減へ(NHKニュース)
シャープ 液晶パネル工場の再編に着手 | ニュースリリース:シャープ
シャープ:工場ライン閉鎖へ 「とうとう多気に」一報に衝撃、対応追われる/三重(毎日新聞)

シャープ 従業員380人減へ

[NHKニュース 12月12日12時48分]

 液晶パネルの需要が減っていることを受けて、大手電機メーカーのシャープは、奈良県天理市と三重県多気町の工場の液晶パネルの一部の生産ラインを廃止し、これに伴っておよそ380人の非正規従業員を削減する考えを明らかにしました。
 シャープは、12日午前、大阪で記者会見し、世界的な景気の低迷で需要が減っている液晶パネルについて、生産の効率化を進める必要があるとして、携帯電話やパソコン向けの液晶パネルを生産している、奈良県天理市と三重県多気町の工場のそれぞれ一部の生産ラインを来年度の前半までに廃止し、三重県亀山市にある工場に集約することを発表しました。これに伴う、派遣社員など非正規従業員の扱いについて、シャープの井淵良明副社長は、契約満了の従業員と途中解除の従業員あわせておよそ380人を削減することになるとの見通しを示しました。
 また、井淵副社長は「現在の市況の環境は厳しく、工場の再編に着手するには最適なタイミングと判断した」と述べ、再編成による競争力の向上を強調しました。

↑このニュース原稿では、シャープのプレスリリースどおり「最適なタイミング」となっていますが、実際の映像では、井淵副社長は次のように喋っています。

市況の環境が、ご承知のように大変厳しく、液晶パネルの余剰感もありまして、液晶パネル工場の再編に着手するには絶好のチャンスだと

http://cgi2.nhk.or.jp/news/cgibin/K10059616311_0812121249_0812140026_mh.cgi

ほいでもって、こちら↓がシャープの発表したプレスリリース。

News Release                                2008年12月12日

堺市の新工場の稼動を見据え、大型・中小型液晶パネルともに、さらに高効率な生産体制へ

シャープ 液晶パネル工場の再編に着手

 シャープは、大阪府堺市に建設中の液晶パネル新工場の稼動を見据え、現在、テレビ用大型液晶パネルを生産している亀山工場(三重県亀山市)、中小型液晶パネルを生産している三重工場(三重県多気町)と天理工場(奈良県天理市)の再編に、2009年1月より着手します。
 堺市に建設中の世界最大 第10世代マザーガラスを採用する液晶パネル新工場は、外観がほぼ完成し、現在、装置の搬入を開始しています。いよいよ、当初計画通り2010年3月までの稼動が視野に入ってきました。
 一方、当社は液晶パネル工場の競争力を高めるために、減価償却をほぼ終えている天理や三重の各生産ライン、ならびに第6世代マザーガラスを採用した亀山第1工場の生産ラインの特長を活かした液晶パネル工場の再編を、かねてより検討していました。
 こうした中、現在の市況環境は液晶パネルの余剰感もあり、当社は既存の液晶パネル工場の再編に着手する最適なタイミングと判断しました
 テレビ用大型液晶パネルについては、第8世代マザーガラスを採用した亀山第2工場で集中生産します。これにより、堺の新工場と合わせてテレビ用大型液晶パネルの競争力が一層強化されます。
 中小型液晶パネルは、三重(第1・第2・第3)工場と天理工場で生産しています。これらの工場の一部液晶パネルの生産を、亀山第1工場に移管します。
 亀山第1工場は第6世代マザーガラスを採用していることから、中小型液晶パネルの生産効率が飛躍的に高まり競争力が一層強化されます。
 そして三重・天理の各工場については、順次、生産品目やパネルサイズの適正化を進めます。
 なお、減価償却をほぼ終えた、三重第1工場・天理工場の一部の生産ラインを閉鎖します。
 この再編により大型液晶・中小型液晶事業とも、さらに競争力を高めた高効率な生産体制の構築を図り、グローバルな競争優位性を高めて参ります。

シャープ:工場ライン閉鎖へ 「とうとう多気に」一報に衝撃、対応追われる/三重

[毎日新聞 2008年12月12日 地方版]

 多気町のシャープ三重工場の生産ライン閉鎖の知らせを受け、地元に衝撃が広がった。県や多気町の関係者は「とうとう世界金融危機の影響がこちらまで及んできたか……」と表情を曇らせ事実確認など対応に追われた。
 厳しい経済状況や雇用情勢を踏まえ県は11日、江畑賢治副知事をトップとする緊急経済対策会議を設置、同日午後4時から第1回会議を開いた。
 その直後に飛び込んだシャープの生産ライン閉鎖の知らせ。農水商工部幹部は「シャープに確認したが明確な返事はなかった。事実でなければよいが」と厳しい表情で語った。
 雇用対策を担当する生活・文化部の安田正部長は「事実なら大変なことだ。製造業が好調だった三重にまで影響が及んできたのかと、ショックだ。雇用の相談窓口の充実や、企業に対する雇用確保の要請とともに、解雇された人にどんな支援ができるか、早急に検討したい」と話した。
 園田正実・多気町総務課長は「会社からの正式な話はない」とした上で「伝えられる通りだとしたら大変なことだ。町の法人税、町民税、固定資産を含めた年間税収約32億円のうちシャープ関連税は半数近くを占める。町としても深刻な事態となる」と話した。
 百五経済研究所の服部正興・地域調査部長は「県内では液晶パネル関連の企業が約70社あり、約2万4000人が働いている。シャープのライン閉鎖は雇用への影響が大きいだろう」と話している。【田中功一、橋本明、山口知】〔三重版〕

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