トヨタの落ち込みのひどさはトヨタ自身の責任だ!!

現在の経済危機は「100年に1度の嵐」と言われているが、トヨタの減産について、トヨタ自身の見通しの悪さを指摘する記事が「朝日新聞」(12月27日付朝刊)に載っていた。

実際、アメリカでサブプライムローン危機が言われるようになったのは、昨年夏。にもかかわらず、トヨタは今年になっても「増産」を指示していたのだ。

世界的な不況の影響はそのとおりだが、ここまで落ち込みを大きくしたのは、トヨタの経営陣の責任だ。

傷口広げた机上の策 トヨタ赤字、苦しむ海外販売

[朝日新聞 2008年12月27日付朝刊]

 「赤字転落」のショックで揺れたトヨタ自動車だが、その要因に海外販売のつまずきが指摘される。急成長の陰で、情報が上層部に伝わりにくい大企業病が進んでいた。復活のため、社内では「原点回帰」が叫ばれ始めた。
 トヨタが中型乗用車「カムリ」を生産する中国・広州市。カムリ向けの部品を現地生産する日系の部品メーカーに5月、トヨタから、カムリを増産するので設備を増強して欲しい、という内容の要請があった。
 だが、この部品メーカー首脳は「過剰設備になるから、応じてはいけない」と現地法人の幹部に厳しく命じた。これまで順調に売れていたカムリを、企業経営者らが買い控えている、との情報を手に入れていたからだった。
 11月になり、トヨタの中国販売台数は前年同月比21.4%減と4年4カ月ぶりの前年割れに。市場減速の微妙な変化に対応できないトヨタをみて、この首脳は「悪い情報が上層部まで伝わらなくなってしまっているのでは」と案じる。
 トヨタは7月上旬、副社長以上が集まる幹部会議で、米テキサス工場を8月から3カ月間、全面停止することを決めた。
 その2カ月前、米カリフォルニア州のトヨタ系列の販売店幹部は「早く減産しないと、むちゃくちゃなことになる」と訪米したトヨタ関係者に伝えた。ガソリン高騰やサブプライムローン問題の影響で、テキサス工場で生産する大型ピックアップトラック「タンドラ」に買い手が付かず、店の在庫置き場が満杯になりそうだったからだ。
 「もっと早く手を打っていれば、生産停止に追い込まれることはなかった」という声がトヨタ社内外から漏れる。この関係者は「テキサス工場の休止が遅れたのは、米国の市場をよく知ろうともせずに、会議で対策を決めようとするからだ」と意思決定の問題点を指摘する。
 トヨタが拡大路線に本格的にかじを切り始めたのは、95年の日米自動車協議以降だ。
 米国を手始めに工場を増強。トヨタの世界販売台数は95年、456万台だったのが、07年には843万台となった。12年間で日産自動車1社分の台数を伸ばしたことになる。だが、その過程でトヨタはブレーキの踏み方を忘れた。
 「昔は(売る商品が)足りなくなってから後追いで投資していったのに、最近は先回りして投資している。本当にいいのか」と急拡大を戒める言葉を発し続けた首脳もいたが、拡大は止まらなかった。
 トヨタは11月、緊急収益改善委員会を立ち上げ、全事業のコスト見直しを一斉に進めている。
 12月22日の年末記者会見。渡辺捷昭(かつあき)社長は「創業以来、お客様第一、現地現物、知恵とカイゼンを大切にし、実行してきた。環境の厳しい今こそこの精神に立ち返るときである。まさしく原点回帰である」と語った。(寺西和男、福田直之)

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